1. 「論文を時間内で書くために必要なこと」とは
筆記試験(記述式試験)では「もっと時間があれば解答をすべて書くことができ合格できたと思う」と試験後に言っても所定の時間内で書くことができなければ結果は“不合格”です。「試験時間との闘いを制すること」は筆記試験に合格するうえで最も重要なことです。試験時間との闘いを制し、論文を時間内で書くために必要なこととは以下の3点です。
- ① 解答を考えるための技術や知識を学ぶ
- ② 論文を書く力を高める
- ③ 論文を時間内に書くための時間管理を行う
2. 解答を考えるための技術や知識を学ぶ
解答を考えるための技術や知識を学ぶことについては様々な方法があります。この記事では1つの方法だけを解説します。それは「過去問を分析すること注1)」です。孫子の兵法に「彼を知り己を知れば、百戦殆うからず注2)」という格言があります。過去問を分析することはこの「己を知る」に対応することです。過去問を分析することで「何を勉強したらよいか。勉強不足の内容は何か、弱点の分野は何か」などがわかるからです。過去問を分析することは、解答を考えるための技術や知識を学ぶことのスタートです。
注1):「技術士第二次試験対策:過去問を分析する」の記事を参照のこと
注2):「彼を知り己を知れば、百戦殆うからず」とは「敵を知り、己を知れば、百回戦っても負けはしない」という意味です。
3. 論文を書く力を高める
論文を書く力を高めることが必要なのは、筆記試験(記述式試験)とは「書いたものが評価される」という試験内容だからです。論文を書く力とは、解答を頭の中で整理する力、整理したことを文や文章として頭の中で変換する力、変換したものを具体的な文にしてそれを答案用紙に書き出す力のことです。つまり、論文を書く力とはこれらの力の総合力のことです。論文を書く力があれば、例えば「文に変換する時間に手間取り所定の時間内で論文を書くことできなかった」というような後悔をしません注3)・注4)。
注3):「技術士第二次試験対策:日常業務の中で“論文を書くこと”に慣れる」の記事を参照のこと