慣例的な行動や思考を客観的に見つめて、あなたの脳が、多くの視点に気付き、Something New で、何か新しいことに気付くには、どうすればよいでしょうか。今回は『脱マンネリ!』について、おはなしします。
1. 脳は燃費の悪い臓器
朝、目覚めたあなたは、洗面台に向かい寝ぼけ眼で、鏡に映る自分を見ています。そして、いつもの日課である、歯磨きをはじめようとしています。歯ブラシを手に取り、ブラシには、歯磨き粉をいつも通り乗せ、歯磨きの準備が進みます。あなたは手を動かし、口を開けてブラシを歯に当てます。さて、この時、あなたは白く並ぶ歯の、どの部分にブラシを当てましたか?
- 前歯ですか?
- 右上奥歯ですか?
- 左下奥歯でしょうか?
私たちの脳は、とても燃費の悪い臓器です。
脳は、全身にある臓器で使われる酸素のうち、8%が脳で使用されるほど、多くのエネルギーを消費する臓器で、日々、一生懸命働すぎるほど働いています。いつも、一生懸命働いてくれる脳に感謝しなければなりません。ところが脳は、一生懸命働き続けるとヘトヘトに疲れてしまうので、ある戦略をもって疲労を避けようとしています。それは「自動操縦モード」です。「自動操縦モード」は、無意識に行動出来るよう、脳内にプログラムを作り上げ、これを無意識のうちにロードするプロセスです。
2. 脳の「自動操縦モード」プログラムとは
あなたが、歯を磨きはじめるとき、いつも同じ所から、それも、無意識にブラシを当てていませんか?これは、まさに「自動操縦モード」プログラムがロードされ、実行されている瞬間なのです。ちなみに、いつもと違う場所から意識的に歯磨きをはじめると、とっても、ぎこちないブラッシングになってしまいます。「自動操縦モード」プログラムは、少しでもムダなエネルギーを消費しないように構成される脳内プログラムです。
もし、歯磨きをするとき、小さなプロセスまで考えていたら、いつまでたっても歯磨きをはじめられなないし、詳細なことまで考えていると、脳がヘトヘトになってしまいます。この「ヘトヘト」を避けるために、脳が最小のエネルギーで活動できるよう「自動操縦モード」があるのです。ところが、この「自動操縦モード」は、いつもと同じ思考や行動をとるようになるので(それも無意識のうちにです。)何か新しいコトへの気付きを除外してしまいます。
つまり、目の前で起こっている”変化”に気付くことなく、意識さえできなくなるのです。これが、続いてしまうと「マンネリ化」が起きてしまいます。自動操縦モードが起きるのは次のようなときです。
- 会議やミーティング中
- 作業中
- 問題解決中
- 改善活動中
- 通勤中
- 食事中
- 飲み会中
など、様々なシーンにローディングされるプログラ...
慣例的な行動や思考を客観的に見つめて、あなたの脳が、多くの視点に気付き、Something New で、何か新しいことに気付くように、いつも無意識でやっていることを探してみませんか。