レジリエンスを高めて、組織全体が変化に適応して成長を続けるには

投稿日

 レジリエンスを高めて、組織全体が変化に適応して成長を続けるには
【目次】

    難しい課題や問題に取り組んでいる会議なのに、活発に意見が出て、笑顔まで絶やさないメンバー達。交わされる会話に耳を傾け、他人事として捉えない姿勢や、前向きに取り組む姿勢。こんな理想的な会議を展開している会社が実際にあります。この会社では、長い時間をかけて「改善レジリエンス」と「問題解決レジリエンス」を高めるトレーニングを行い続けています。今回は、レジリエンスの高い会社がやっていることについておはなしします。

     

    組織全体が変化に適応し、成長を続ける力「レジリエンス」。リーダーがポジティブな姿勢を示し、柔軟に対応し、問題解決能力を発揮することで、チームメンバーも同様の姿勢を身につけることができます。

     

    1. 逆境を乗り越えるために

    困難や逆境に対処し、それに打ち勝つ力を指し、直面する変化の激しい環境や予測不可能な要素に対し、レジリエンスはとても大切です。レジリエンスは、次のような点で組織やチームに高いパフォーマンスを生み出します。

     

    ・変化に適応する力 

    組織やチーム内で高いレジリエンスを維持することができれば、変化に対して臨機応変に対応し、高いパフォーマンスを持続できます。

    ・ストレスやプレッシャーに対する耐性

    ストレスやプレッシャーは、業務を遂行する上で避けられません。レジリエンスがあれば、これらに冷静に対処し、業務効率を維持できます。

    ・失敗や挫折からの回復

    ストレス同様、失敗や挫折も避けられませんが、レジリエンスがあれば、そうした状況から素早く立ち直り、新たなチャンスを見つけ出すことができます。これは、心理的要因として組織の改革力向上にも繋がります。

    ・ポジティブな姿勢の維持

    仕事をする上で、ポジティブな姿勢が成功への鍵となります。高いレジリエンスがあれば、困難な状況に対しても前向きさを失わず、周囲にも良い影響をあたえることができます。

     

    2. レジリエンスを育むためのリーダーの役割

    ビジネスリーダーがレジリエンスを育むために、取り組むべきことは以下の通りです。

     

    ・前向きな姿勢を示す

    常に前向きな姿勢を示すことが重要です。困難な状況でも希望を持ち、チームにとって良い方向に導くことが求められます。

    ・挑戦を奨励する

    新しいアイデアやアプローチに、積極的に挑戦する文化を醸成することで、チームのレジリエンスを高めることができます。

    ・フィードバックを積極的に行う

    フィードバックを通じて、部下やチームメンバーの成長を促すことができます。適切なフィードバックは、レジリエンスを高める上で非常に効果的です。

    ・チームビルディングを行う

    チームビルディング活動を通じてチームの結束を高め、困難に立ち向かう力を養うことができます。

    ・自己管理能力を高める

    自身のストレス管理や時間管理能力を高めることで、チームに良い影響を与えることができます。

    ・学習と成長を促す

    自己学習やチームメンバーの成長を促すことで、レジリエンスを高めることができます。

     

    これらの取り組みにより、ビジネスリーダーはチーム全体のレジリエンスを高め、変化に対応し成長を遂げることができるでしょう。

     

    3. 革新の風を吹かせる組織

    ある企業では、レジリエンスというと幅広い活動が必要になると考え、自らの強みと弱みを分析しました。改善を諦めない力「改善レジリエンス」と、問題解決を諦めない力「問題解決レジリエンス」を高めるために、活動の具体化から始めました。

     

    この企業の凄い所は「全社一丸」でこの課題に取り組んでいることです。初期の段階では、経営幹部・管理職が「改善レジリエンスと問題解決レジリエンス」を高める訓練に挑みました。特に共感力・対話力を高める訓練と、問題を細かく分けてシンプルに考える(チャンクダウン)訓練を二本柱で展開していました。その後は、リーダー職や次世代リーダーにまで裾野を広げ、各階層に合わせて二本柱の訓練を継続して受けています。

     

    経営者層では「組織の風通しが良くなったのと、どんなときでも笑顔を絶やさない雰囲気が文化として定着し、それが業績にも表れている。だからこそ、全社員にこの訓練を受けさせる!」という方針まで打ち立てました。確か...

     レジリエンスを高めて、組織全体が変化に適応して成長を続けるには
    【目次】

      難しい課題や問題に取り組んでいる会議なのに、活発に意見が出て、笑顔まで絶やさないメンバー達。交わされる会話に耳を傾け、他人事として捉えない姿勢や、前向きに取り組む姿勢。こんな理想的な会議を展開している会社が実際にあります。この会社では、長い時間をかけて「改善レジリエンス」と「問題解決レジリエンス」を高めるトレーニングを行い続けています。今回は、レジリエンスの高い会社がやっていることについておはなしします。

       

      組織全体が変化に適応し、成長を続ける力「レジリエンス」。リーダーがポジティブな姿勢を示し、柔軟に対応し、問題解決能力を発揮することで、チームメンバーも同様の姿勢を身につけることができます。

       

      1. 逆境を乗り越えるために

      困難や逆境に対処し、それに打ち勝つ力を指し、直面する変化の激しい環境や予測不可能な要素に対し、レジリエンスはとても大切です。レジリエンスは、次のような点で組織やチームに高いパフォーマンスを生み出します。

       

      ・変化に適応する力 

      組織やチーム内で高いレジリエンスを維持することができれば、変化に対して臨機応変に対応し、高いパフォーマンスを持続できます。

      ・ストレスやプレッシャーに対する耐性

      ストレスやプレッシャーは、業務を遂行する上で避けられません。レジリエンスがあれば、これらに冷静に対処し、業務効率を維持できます。

      ・失敗や挫折からの回復

      ストレス同様、失敗や挫折も避けられませんが、レジリエンスがあれば、そうした状況から素早く立ち直り、新たなチャンスを見つけ出すことができます。これは、心理的要因として組織の改革力向上にも繋がります。

      ・ポジティブな姿勢の維持

      仕事をする上で、ポジティブな姿勢が成功への鍵となります。高いレジリエンスがあれば、困難な状況に対しても前向きさを失わず、周囲にも良い影響をあたえることができます。

       

      2. レジリエンスを育むためのリーダーの役割

      ビジネスリーダーがレジリエンスを育むために、取り組むべきことは以下の通りです。

       

      ・前向きな姿勢を示す

      常に前向きな姿勢を示すことが重要です。困難な状況でも希望を持ち、チームにとって良い方向に導くことが求められます。

      ・挑戦を奨励する

      新しいアイデアやアプローチに、積極的に挑戦する文化を醸成することで、チームのレジリエンスを高めることができます。

      ・フィードバックを積極的に行う

      フィードバックを通じて、部下やチームメンバーの成長を促すことができます。適切なフィードバックは、レジリエンスを高める上で非常に効果的です。

      ・チームビルディングを行う

      チームビルディング活動を通じてチームの結束を高め、困難に立ち向かう力を養うことができます。

      ・自己管理能力を高める

      自身のストレス管理や時間管理能力を高めることで、チームに良い影響を与えることができます。

      ・学習と成長を促す

      自己学習やチームメンバーの成長を促すことで、レジリエンスを高めることができます。

       

      これらの取り組みにより、ビジネスリーダーはチーム全体のレジリエンスを高め、変化に対応し成長を遂げることができるでしょう。

       

      3. 革新の風を吹かせる組織

      ある企業では、レジリエンスというと幅広い活動が必要になると考え、自らの強みと弱みを分析しました。改善を諦めない力「改善レジリエンス」と、問題解決を諦めない力「問題解決レジリエンス」を高めるために、活動の具体化から始めました。

       

      この企業の凄い所は「全社一丸」でこの課題に取り組んでいることです。初期の段階では、経営幹部・管理職が「改善レジリエンスと問題解決レジリエンス」を高める訓練に挑みました。特に共感力・対話力を高める訓練と、問題を細かく分けてシンプルに考える(チャンクダウン)訓練を二本柱で展開していました。その後は、リーダー職や次世代リーダーにまで裾野を広げ、各階層に合わせて二本柱の訓練を継続して受けています。

       

      経営者層では「組織の風通しが良くなったのと、どんなときでも笑顔を絶やさない雰囲気が文化として定着し、それが業績にも表れている。だからこそ、全社員にこの訓練を受けさせる!」という方針まで打ち立てました。確かに、他の組織と比べても、問題をポジティブに捉え、周囲を巻き込む姿勢は秀でるチームばかりです。改善と問題解決にフォーカスしたレジリエンス育成の取り組みは、組織全体の強靭さを高め、変化に対応し続けるための重要な手段となっているようです。これからも、業界に革新の風を吹かせる組織として発展することでしょう。

       

      組織全体が変化に適応し、成長を続ける力「レジリエンス」。高いレジリエンスを組織文化に根付かせる。小さなことからはじめてみましょう。

      関連解説記事:レジリエンスとは連載記事紹介】知って得する人的資源マネジメント

       

      ◆【特集】 連載記事紹介:連載記事のタイトルをまとめて紹介、各タイトルから詳細解説に直リンク!!
       【ものづくり セミナーサーチ】 セミナー紹介:国内最大級のセミナー掲載数 〈ものづくりセミナーサーチ〉 はこちら!

       

         続きを読むには・・・


      この記事の著者

      坂田 和則

      現場を見る目が違うからリピート率90%超え。 等身大の言葉で語るから現場ウケしてます。 問題/課題解決モチベーションに火を付けるのなら!

      現場を見る目が違うからリピート率90%超え。 等身大の言葉で語るから現場ウケしてます。 問題/課題解決モチベーションに火を付けるのなら!


      「人財教育・育成」の他のキーワード解説記事

      もっと見る
      部下を持つ人のための指導者のためのコーチングとは

      1. コーチングとの出会い  日本の草分けの鈴木義幸氏から、筆者が3日間のロールプレイ中心のコーチング研修を受講したとき、リーダーにとってのコミュニケー...

      1. コーチングとの出会い  日本の草分けの鈴木義幸氏から、筆者が3日間のロールプレイ中心のコーチング研修を受講したとき、リーダーにとってのコミュニケー...


      相手のタイプ別に効率的な説明方法を知る

        職場で新たなルールが制定された時や、その内容が変更になったとき、変更点を伝えながら新たなルールを守るよう周囲に促すような場面は、リーダ...

        職場で新たなルールが制定された時や、その内容が変更になったとき、変更点を伝えながら新たなルールを守るよう周囲に促すような場面は、リーダ...


      マンネリからの脱出 (その2)

      3.マンネリ対策にはどんなものがあるだろうか  マンネリから脱却するには、まず頭をつねにプラス方向に回転させなければならなりません。プラス思考の六つの基...

      3.マンネリ対策にはどんなものがあるだろうか  マンネリから脱却するには、まず頭をつねにプラス方向に回転させなければならなりません。プラス思考の六つの基...


      「人財教育・育成」の活用事例

      もっと見る
      ‐能力開発のシステム創り 製品・技術開発力強化策の事例(その47)

      ◆能力開発のシステム化に必要不可欠の条件。   前回の事例その46に続いて解説します。      (1) 情報伝達の仕組み創り   (2) 目標を明確...

      ◆能力開発のシステム化に必要不可欠の条件。   前回の事例その46に続いて解説します。      (1) 情報伝達の仕組み創り   (2) 目標を明確...


      「話し方」で解決!職場で仕事を押し付けられていたMさんの実例

        1. 仕事を押し付けられて残業続き  Mさんは技術系の会社に勤める元気のいい女性です。一見、話し方に問題はなさそうに見えるのですが、...

        1. 仕事を押し付けられて残業続き  Mさんは技術系の会社に勤める元気のいい女性です。一見、話し方に問題はなさそうに見えるのですが、...


      【SDGs取組み事例】「働く喜びを」障がい者雇用続けて半世紀  日本理化学工業株式会社(神奈川県川崎市)

      神奈川県川崎市で文具や事務用品の製造・販売などを行う日本理化学工業株式会社(代表取締役社長 大山 隆久氏)では、廃棄されるホタテ貝殻(かいがら)の粉末...

      神奈川県川崎市で文具や事務用品の製造・販売などを行う日本理化学工業株式会社(代表取締役社長 大山 隆久氏)では、廃棄されるホタテ貝殻(かいがら)の粉末...