固溶限のある三元共晶反応:金属材料基礎講座(その181) わかりやすく解説

 

◆ 固溶限のある三元共晶反応

固溶限のある三元共晶反応を見ていきます。

 

図1に三元共晶反応の模式図を示します。基本的な凝固の流れは固溶限のない時と同じですが、溶解度を表す線が増えて複雑に見えます。図1の一番温度の高い領域は液相+α、β、γいずれの固相です。その下は共晶パイプがあります。

 

図1.三元共晶反応の模式図

 

ST間の垂直切断面を図2に示します。固溶限のない時は三元共晶反応が三角形全ての組成で起きましたが、固溶限があると三元共晶反応が起こる組成、起きない組成が出てきます。三元共晶反応が起きる場合は液相から3つの固相が晶出します。そして温度が低下すると溶解度の減少に伴い、析出が起こります。

 

図2.ST間の垂直切断面

 

三元共晶反応を通らない時はいずれかの共晶パイプで凝固が完了して2相組織となります。そして温度の低下に伴いα+β+γの領域に入ると溶解度の減少に伴い、析出が起こります。

次回に続きます。

 

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