「応答曲面法」とは、キーワードからわかりやすく解説

 

1. 「応答曲面法」とは

応答曲面法(Response Surface Methodology: RSM)とは目的とする変数に対する複数の設計変数の影響について、より多くの情報を得るために、有限のデータを使って連続的な表面として近似させたものです。 通常、実験計画法(DOE)とともに利用され、複数変数の最適組み合わせを導くのに使われます。 多くの変数が関与する特性の最大/最小値を最小のサンプル数で求める事が可能です。 一般的には設計変数に対する1次あるいは2次式で近似し、最小二乗法で各項の係数を推定します。

 

2. 「応答曲面法」の実験を計画する時のポイント

応答曲面法の実験を計画する時のポイントは次の3つです。

  • 因子が量的であること
  • 因子の水準は3水準以上に設定すること
  • 純誤差を評価するため実験の繰返しを行うこと

応答曲面法の代表的な計画として中心複合計画(Central Composite Design: CCD)及びBox-Behnken Design(BBD)があります。

 

3. 戦略的な実験計画と「応答曲面法」

実験の計画は、戦略的すなわち目的に合わせた実験を計画することが最も重要です。一般に実験の目的は2つあり、それは要因の絞込みと絞り込んだ要因による特性のモデル化であるとされています。まず初めにスクリーニング計画を採用し、その後モデリング計画を採用します。前者は些細な多数の因子と極めて重要な少数の因子をふるい分けするものです。後者はふるい分けされた極めて重要な少数の因子を実験因子として、少ない実験回数で正確に応答をモデル化する計画です。この方法論の1つが応答曲面法です。

 


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応答曲面法(Response Surface Methodology)

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