◆ サプライチェーンの知識
物流というと輸送・保管・荷役・包装・流通加工の5機能でしたが、最近では、これに情報機能が加わり、この6機能が物流の仕事であると一般的に認識されてきました。この6機能はまさに「物流の」機能ですが、昨今、この領域はさらに拡大しつつあります。それは物流にもっと大きな期待が寄せられているとも考えられそうです。
保管に付随する機能として、在庫管理機能や受発注機能が挙げられます。保管は倉庫で荷主の荷物を預かるという機能ですが、単に一時的にものを保管するだけでは荷主の期待に応えることができなくなりつつあるのです。そこで単なる保管業務だけではなく、その周辺業務についても付加価値業務として「お金を払っても」やって欲しい業務になりつつあります。
輸送についても同様です。輸送効率のデータを把握し、荷主にフィードバックや輸送効率化のアイデアを提供することが求められるのです。さらに、その荷主のサプライチェーンを見た上で、どのような運び方をしたらベストなのかを提案していくこともニーズとして考えられるでしょう。
つまり、物流マンは今までの様に昔ながらの物流機能にとどまっていては、これからの厳しい競争には勝ち残れないということです。6機能から一歩も二歩も踏み出して、サプライチェーン全体を俯瞰(ふかん)した仕事をしていかなければならないのです。
そのために物流マンは今まで以上に勉強していかなければなりません。これは物流の世界だけに生きてきた人たちにとっては厳しいことかもしれません。
しかし、どの業界でも生き残りに向けて血のにじむような努力を実施していることも事実です。少し大変かもしれません...
そして今受注している物流業務の周辺業務は積極的に受注していきましょう。とりあえず周辺管理業務を行うことだけでも良いかもしれません。
次回に続きます。