◆物流サービスのメリットとは
物流に限ったことではありませんが、他社にできない点、あるいはほとんどの会社が手がけていない点をアピールすることは差別化の観点で重要です。その物流業務がユーザーにとってどんなメリットがあるか、これを明確にするとともに、相手に提示することが望ましいと思います。
他社ができないような物流サービスであれば自信を持ってPRすることができるはずです。しかし、どこでもできるサービスであればPRに値しません。何も難しいことを言っているわけではなくて、たとえば「ラッピングサービス」ができるとか、「どこよりも短いリードタイム」で物流サービスを提供できるとか、そういったことで十分なのです。
物流といえば運搬とか保管をイメージする人がほとんどです。このイメージからはどろどろとした運送しか思い浮かばず、良い悪いは別として、物流を好印象としてとらえてもらうことは難しいかもしれません。そこでプラスアルファのPRが必要になるのです。
昔「楽々パック」という商品が登場し、引っ越しのイメージを向上しました。これはユーザーの手を煩わせないためのしかけですが、ヒット商品であったことは間違いありません。さらに「女性スタッフによる梱包作業」という商品も登場しました。これもまたヒット商品でした。ユーザーにとって大切な家財を一つひとつ丁寧に女性の手で梱包することは大いに受け入れられたわけです。
家電の据え付けまでやってくれる運送業者もあります。家電販売会社の人が商品を届けに来るのではなく、委託を受けた運送会社が商品の運送と据付を実施するわけです。これは B to B ではとても重宝がられます。運送会社の対応が良ければお客さんの評判も良くなり、家電販売の増加にもつな...
今一度自分たちの物流にPRできるメリットがあるのか、考えてみましょう。もし思いつかなかったら、自分が物流のユーザーだとしたらどのような物流サービスが嬉しいか考えてみましょう。この行為が物流への関心度を高めることにつながるのです。
次回に続きます。