物流業務の内製化とアウトソース(その1)

 

◆物流業務のアウトソース化と内製化

物流業務はアウトソースするという傾向があります。一方で自社自ら物流業務を行う内製化パターンを取っている会社もあります。この2つのパターン、どちらの方がメリットはあるのでしょうか。この判断は難しいところです。必ずしも一方がベストということは言えません。

 

(1)物流業務のアウトソース化

アウトソース化のパターンについて考えてみましょう。まず多くの会社が外部に委託している物流業務の筆頭が輸送業務です。輸送を本業としている会社に任せることで、コスト的にも安全的にもメリットがあると考えられます。もちろん社員でも輸送は可能ですが、皆さんが一番心配されることが安全面です。ここはプロドライバーに依頼することは大きなメリットだと思われます。

 

次に梱包作業が挙げられます。これも社内で行うことは可能です。しかし意外とアウトソースしている会社が多いようです。そのメリットは、梱包設計を行う必要が無く、そのための人材を社内で抱えなくて済むことが挙げられます。また、専業者に任せることで、梱包資材を安く調達することがでることもメリットと言えるでしょう。

 

一方で梱包価格はアウトソースした場合、それを精査しづらいという課題があります。なぜなら、自社で実施したことが無い場合、梱包にかかわるコストを知らないからです。

 

アウトソースの三つ目が保管業務です。工場など自社物件で十分な保管スペースが無い場合、外部倉庫に保管と入出庫を委託する場合があります。このメリットは自社で倉庫を用意しなくて済むということが挙げられます。ただし、常に在庫を見ているわけではないため、余分な在庫がたまっても気づきにくいというデメリットもあります。

 

(2)物流業務の内製化

次に主として内製で行う業務にはどのようなものがあるのかについて考えていきまし...

ょう。

 

筆頭に挙げられるのが物流企画業務でしょう。自社の物流をどのように組み立てていくのか、サプライチェーン全体効率との絡みで検討を行います。やはり自社の物流は自社の業務をよく知っていないと設計できないため、内製で行うことにメリットがあります。

 

次回に続きます。

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