光造形方式 3D Printing 2016 レポート:方式別、技術動向(その1)
2016-03-16
3D Printing 2016(2016年1月27~29日:東京ビッグサイト)から、方式別に技術動向を整理して解説します。第1回は、『 光造形方式 』です。
光造形法とは光硬化性液体の液槽の樹脂表面に造形しようとする物品の断面のパターンの紫外レーザー光を照射して硬化する事によって出来た層を何層にも積層する事によって立体の造形物を作る技術です。レーザーで断面が露光され、硬化した層が順番に重ねられて立体物が造形されます。
今回は卓上に置ける小型の光造形装置が多く出品されていました。材料の使用量が少なくて済む吊り下げ方式が主です。ローランド(Roland)は独自のプロジェクターレンズを採用した小型3Dプリンター(monoFab ARM-10)と造形品を展示していました。図1は配布資料中の原理の説明です。造形サンプルが多く展示されていました。写真1に装置と造形品を示します。参考出品としてゴムライク品が置かれ、自由に触ることができました。
図1.ローランドの配布資料よりプロジェクター方式光造形装置のしくみ
写真1.ローランドブースに出展されていた光造形装置と造形サンプル
シーメット(CMET)は高速・高精度小型3Dプリンター(Mini Meistar)を出展していました。トレーの交換で種々の樹脂を使用することができます。最も小さいタイプ(MM-10)は装置サイズが270x140x175です。図2にカタログから抜粋した写真を示します。デュアルステージ技術によりトレーを傾けて造形途中の造形品をフィルムから剥がす機構があり、造形時間が短くできます。
XYZプリンティングジャパンは小型光造形装置(ノーベル1.0)を展示していました。20万円台で購入できます。写真2に製品紹介用パネルの一部を示します。
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写真2.XYZプリンティングの光造形装置
ムトーエンジニアリングは吊り下げ式、DLPプロジェクター露光方式のコンパクトな光造形3Dプリンターを展示していました(写真3)。樹脂にはデザイン検証用、精密造形用、透明樹脂の3種類があります。
写真3.ムトーエンジニアリングの光造形装置
第2回では、FDM方式の装置について解説します。