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QUESTION 質問No.155

生産効率の高いレイアウト設計手順(地震被災仮想質問)

生産生産マネジメント |投稿日時:
全従業員50名で主に自動車用のワイヤーハーネスを受注、出荷している企業ですが、工場建屋が全壊してしまったため、同じ敷地内に工場を建築しなおすこととしました。
10000平米の敷地に旧工場は2000平米と余裕があったため、将来の増産に備えて3割ほど面積を増やすことが可能です。自由に設計できるために、旧工場以上に生産効率の高いレイアウトを検討したいと思います。
出荷額で言うと6割がロットサイズ500から5000の量産品で、残りは数十セット以下の特注品や試作品を扱っており、量産品と少量品の混在で人員配置や資材在庫の管理でももっと工夫ができそうに感じています。

生産がこれまでの内容を継続するとして、新工場のレイアウトを考える手順と注意点を教えてください。

  〔これは事務局が考えた仮想の質問です〕

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ANSWER
回答No1 | 投稿日時:

竹内技術士事務所の竹内と申します。
生産効率の高いレイアウトにしたいとのことですが、生産効率を上げるには、当然ながら作業効率を上げる必要があります。しかし、それと同じくらい重要なのは運搬効率を上げることです。今回、将来の増産に備えて面積を3割増やすということなので、これまで以上に運搬効率が重要なポイントになります。
更に、量産品と少量品が混在するので、人員配置や資材在庫の管理も工夫したいとのなので、そのためには、作業毎のタイムスケジュールと人員配置計画書を作成します。
各工程における生産能力、搬送設備やフォークリフトなどの搬送能力、出荷量から、必要な作業人員の配置を計画します。たとえ量産品と少量品が混在していても、必要なものを必要時に必要量を要求順に供給できれば、ラインは順調に流れて停滞やムダは発生せず、仕掛在庫も低減できます。
そして、新工場のレイアウトを決めるには、生産方式を決める必要があります。生産方式は生産量で決まります。500~5000ロットで生産量6割の特注品・試作品は、製品別レイアウトにします。量産品に対しては専用ラインにするとよいでしょう。数十セット以下の生産量4割の特注品・試作品は、グループ別レイアウトもしくは機能別別レイアウトにします。機能別レイアウトの場合は、各工程間を移動する回数を分析し、近くに配置した方が効率的な工程や設備を検討します。
新工場のレイアウトを考えるときの注意点としては、製品が工程に従ってスムーズに流れるようにすることに気を付ける必要があります。回り道や逆戻りしないようにラインの流れと工程をよく検討して、ムダな流れを作らないようにします。
そして、今回は大変ご苦労されたこととは思いますが、このピンチをチャンスととらえ、過去のチョコ停やトラブルも活かすようにしましょう。