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QUESTION 質問No.178

目標管理制度

生産生産マネジメント |投稿日時:
当社は、電気・機械部品に用いられる伸銅製品を製造・販売しています。社員に目標管理制度を徹底したところ、極端な状況では、社員が自分のことしか考えなくなりました。結果だけを求めプロセスを気にかけなくなりました。この状況は、管理職の職場での制度の運用に問題があるとみています。もう一度、目標管理制度を理想とする方向に向けるために制度を見直したいのですが、ご意見をお願いします。


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回答No1 | 投稿日時:

以前ある方から聞いた聞いたお話です。

「トヨタの人事担当役員に「トヨタでは目標管理制度」を導入していないのは何故ですかと聞いたところ、「社員同士は競争していませんから!!」のひと言が回答だったそうです。
併せてコメントが
「製品競争力に力を合わせているのであって、社員同士の競争にエネルギーを使うのは本末転倒である。」
「出世をしたいと思っている社員はいない。しかし、部門を引っ張る仕事がしたいという社員は多い。そして、周囲がリーダーとして 推薦することで、結果的に地位が上がっていく。」
「トラブルがあった時は、関係者がすぐに集まって、すぐ解決しなければならないこと、再発しない手立てを検討するが、決して責任問題は口にしない。皆、良いと思って活動しているのだから。」
など、説明してくれたそうです。

日本のほとんどの企業が、「従業員同士を競争させることが良いことだ!」と勘違いして、すべての活力を失ってしまっていると考えています。




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回答No2 | 投稿日時:

最終の目標が全体像を把握させる状態になっていることが前提だと思います。
それらを達成させるために個人の目標があるということを理解していることが必要ではと思います。
更に目標管理を徹底する前に、全ての従業員が企業で働くことの目的を理解すべきではないかと思います。
企業とは組織の集合体です。組織は個人の集合体です。
<組織での仕事とは>
① 複数の人員で構成されている(チームプレイが必要)
② 共通の目標を持っている(全員が同じ方向に向かって進む)
③ 仕事の分担が決められている(与えられた範囲で責任を持って最善を尽くす)
④ 命令・報告のルートが定められている(各々の進捗を確認する)
⑤ 責任・義務・権限が定められている(明確な規則に従う)
⑥ 個人の自由な行動はある程度制限されている(バランスが重要)
<なぜ組織で仕事をするのか>
① (組織として)能力の向上:各々が得意とする専門分野を担当することで、組織としての能力が向上する。
② 必要な時間の短縮:専門家による分業を行い、一度に多くの労働力や費用をかけることで、効率的に仕事を進めることが可能になる
③ 蓄積された知識の活用:過去の業務で蓄積された知識やノウハウを活用することで、効率的に習熟度を高めることができる
というメリットがあります。
<チームワークの条件とは>
① チームの目標、計画などを理解する
② 自分の役割を自覚し、責任を持って遂行する
③ 自分以外の人の役割を理解し尊重する
④ 他人への協力を惜しまない
⑤ 相互理解に努める
<職場の人間関係>
* 良いチームワークは良い職場環境から生まれる
① 自分以外のメンバーに敬意を持つ
② 相手の立場を理解して、積極的に協力する
③ 助言、アドバイスを積極的に求め、また素直な気持ちで受け止める
④ 自分の仕事の進捗状況だけでなく、チームとしての達成度も把握するように気を配る
⑤ 依頼や指示は可能な限りメモを取り、完全に理解するように努め、確認する。
⑤ 上下間や同僚でのけじめ(エチケット、マナー)をわきまえる
こうした組織の中で将来管理者になるべく、日々努力させること。
管理者に任せられる役割を理解し仕事の中ですきるを磨く事が人材育成、社内の活性化につながるのではと思います。
<管理者の役割>
①カイゼン活動の推進
②作業(仕事)の管理
③品質管理
④コスト管理
⑤生産管理
⑥労務管理
この様な事を新入社員教育で実施しております。




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回答No3 | 投稿日時:

 人財開発戦略立案、教育プログラム構築、人財開発コンサルティングなどに携わってきた経験から、比較的上手くいっている事例から留意点をアドバイスします。一つでも二つでも参考になれば幸いです。
 
 目標管理制度は、建前的には、従業員の業務への自発的な参加と経営への参加意識を高める制度であるため、従業員モチベーションの向上に繋がるとされています。また、少し創意工夫すれば達成できる目標を設定すれば、従業員の能力を向上させることも事実です。それに対して、目標管理のデメリットを分析しても曖昧な表現となることが多いようです。そのため、ここでは、成果主義のデメリットを次のように整理してみました。それによって、対応策の具体策が視えてきます。

<成果主義のデメリット>
(1)成果主義が導入されたことで、社員が評価を気にするようになってくる。上司も上ばかりを見る者が増え、部下の不満は募る。
(2)短期に成果をあげることが求められ、上司にとって有能な人材を抱え込みたくなる。
(3)手段は選ばないために「違法行為」が発生したり、失敗を恐れて高い目標に挑戦しなくなったりしやすくなる。
(4)部下や後輩の育成も評価対象にならず、個人主義に陥ったりする。その結果、コミュニケーション不足、職場いじめ、パワーハラスメント、「うつ」などの精神疾患も多くなる。

 したがって、目標管理制度の対応策として、具体的には次のような施策を行えばよいと考えます。
(1)会社の経営理念や価値観を、経営者レベル、部門レベル、部員レベルまでブレークダウンさせた方針展開表を作成する。
 経営理念、会社の目標、部員の目標の整合性を図ることが、全社一丸経営を目指すための重要な方策となります。具体的には、経営理念と関連付けられた重点施策、各々の管理特性、定量化した目標値、納期等をマトリクス表で視える化します。この表を整理するだけでも、何が問題なのかが顕在化できます。自分は何を期待されているのか、ということがストーリーとして理解されていれば、その達成を目指す目標管理への納得も得やすくなります。
(2)目標管理への上司の支援を制度化する。
 例えば、課長に対する部長の支援です。部長や部門長が、目標管理を行う意味を管理職と話し合い、その部下育成スキル(コーチング)の指導や相談にのる体制をつくります。
(3)上司とオープンに話せる風土を醸成する。
 制度に納得していなくても課長や一般社員は何も言わずに従ってしまうことが問題なのです。仕事をする上で、上司に対する疑問提示や提案という建設的な意見が言える関係づくりを皆で考え直します。
(4)業績評価方法の見直しをする。
 結果だけを評価するのではなく、業務変革、チームワーク、人材育成などの業務のプロセスも評価します。特に、管理職ほど、プロセスの評価の重要度が増します。

 回答者:ぷろえんじにあ代表 粕谷茂




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回答No4 | 投稿日時:

工場での個人目標管理という視点からコメントさせて頂きます。

ご質問のなかで「社員に目標管理制度を徹底したところ、社員が自分のことしか考えなくなった。」ということですが、これこそ目標管理制度の弊害と考えています。つまり個人業績に注力するあまり、個人で情報を抱え、他の同僚と情報を共有しなくなります。また自分に有利なように物事を考え、仕事を進めることになるからです。

ただし、このような弊害を克服し効果的に推進している会社もあります。それらの事例から解決に向けた方向性をお示したいと思います。

(1)グループ評価に変更する。
 まず個人ではなく、グループで評価する制度です。 分業が進み個人で作業することも多いと思いますが、それを見直しチームで仕事を任せるのです。チーム内で仕事を推進していくために、チーム内でコミュニケーションをとりつつ目標達成に向けた活動を行わせるのです。 昔の小集団活動のように、チーム全員が同じ目的に向かってベクトルを合わせて活動する仕組みを目指すのです。

(2)評価期間と方法を変更する。
 個人目標管理制度は通常、1年や半年の期間での達成状況を評価しますが、中間ではほとんど評価されていないのが現実です。そこで評価期間を半年や1年ではなく、日々の活動が反映されるような目標指標に変更した上で月次や週次・月次で評価していくのです。評価も単なる評価ではなく、日々や週次・月次の活動目標と実績が分かるように変更し、その実績をみながら社員と管理職が対話し、個人を励まし社員のやる気とやりがいを醸成するような制度にするのです。管理職も上位の管理職と同様に対話を行います。一見、面倒なように感じられるかもしれませんが、実際に行っている作業をベースに目標指標を設定しますので、通常管理職が管理すべき内容を指標にしたまでですので、逆に効率的ともいえます。但し、現状の管理制度を一部見直す必要があるかもしれません。

(3)経営トップによる工場巡回で評価する。
 最後は、経営トップが工場を定期的(例えば、週1回)に巡回し、掲示板に貼ってある個人目標管理シートをみながら社員から説明を受け、評価やアドバスイを行う制度です。これが最も効果があると思います。そして社員は、評価を受けた内容を見直し、次回の工場巡回までに解決する内容などを追記し活動するとともに、修正版の目標管理シートを掲示板に貼り付けておくのです。毎週工場巡回することは経営トップには負担と思いますが、全社員に対して定期的(通常3ケ月に1回程度)評価することにより、社員のモチベーションは格段に向上します。このように経営トップの参画と励ましが特に重要と考えております。

以上、当方が経験した事例に基づき簡単に整理させて頂きましたが、上手くいっている会社は経営トップが社員とのコミュニケーションをうまつ活用している会社が多いようです。 ご参考になれば幸いです。




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回答No5 | 投稿日時:

木内様

 私は、トヨタに定年まで奉職し、次の日からも経営コンサルタント(経営士)として、
10数年「もの造り企業」を支援している者です。

 目標管理を導入され、個人主義に走ってしまう傾向は、導入初期段階や若い新任の
管理者等に見られる事ですが、数字目標のみを重視すると、この傾向に陥ります。
やはり、結果オーライでは、決してうまく「P-D-C-A-」は、廻りません。

 私は、支援している顧客企業の部門トップの方や、経営者の方に、結果の数字より、
「そこに至った過程」を重視する「風土を構築する」ようアドバイスしています。
目標管理は、大事な経営手段ですが、オンリーワンでは、ありません。
現場の従業員の働きがい等も、大事なファクターです。

 制度の見直しには、「過程を重視」「チームワーク」「社員・顧客の共栄」を、
ポイントに進め、られる事をお勧めします。




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回答No6 | 投稿日時:

目標管理制度について
「社員が自分のことしか考えなくなりました。結果だけを求めプロセスを気にかけなくなりました。」という部分について私の感じていることや事例を以下に記します。
長い間クリーン化指導として、多くの現場の管理監督者や作業者と接触してきました。この過程での経験や得られた情報です。

① 社員同士のコミュニケーションが取れ難くなる
目標管理制度を導入している企業は多いと感じます。しかし自分の取り組みテーマで困っていることがあっても周囲に相談すると、その考えやアイデア等が使われてしまったり、他に公開されてしまう恐れがあり、なかなか本音で相談できない。特にこの経験のある人は、相談することなく自分自身で解決しようとする傾向がある。
これではベクトルが合わず、個人プレーになってしまう訳ですから、他者の考えも合わせた完成度の高いテーマ解決に至らない。また解決に至る進捗が遅くなるので、頑張った割には評価され難い。つまり総合力が発揮できず、スピードも遅い。
テーマ解決に時間がかかりすぎると、テーマや成果の価値が下がることもありえます。

② 成果が見えにくいテーマは避けられる
私がこれまで推進してきたクリーン化のように地味に、地道にコツコツやる仕事は、成果が見えにくい。従って企業によっては評価されない。
そのため、クリーン化など地味な活動からは、早く抜け出したいという本音も聞かれました。
それよりも、立場によっては、加工条件の変更で、歩留まりが数%上昇することが見込めるなど、数字やデータで成果を示せる場合、上司にも説得しやすく、そう言うテーマになびきやすい。途中のプロセスは省略するので、成果が早く得られるが、表面的な活動になりやすい。
優秀な人なら、プロセスを省いても成果が得られるが、あくまでも個人プレー。これを周囲のメンバーが見て真似をしても、経験の少ないメンバーの場合、成功の確率も低い、思い付きで結果を出そうとして、逆に遠回りすることにもなる。アプローチを大切にすべき指導が必要です。
また事務系や間接作業などの評価はどうするかも課題です。

③ 上司の部下評価、育成の能力の不足
・上司も、昨日種を蒔いたのだから、今日は芽が出て、明日は花が咲き、その翌日には収穫ができるだろうと言わんばかりに成果を要求する人もいるようです。
これも成果主義の弊害であり、アプローチを省略したり、成果が出しやすいテーマ選定に偏る原因にもなります。
・折角良く頑張ったり、成果を出しても、評価されないことがあります。上司の目標管理への理解不足や、部下の質問に答えられず、その分威圧的に抑える場合などもあるようです。
こうなると、上司と部下の関係が崩れ、また部下のやる気を削いでしまい、簡単には元に戻りません。

また、個人のテーマのバランス(難易度)の確認が必要。
簡単なテーマを与えられた場合、成果を出しやすい。逆に難しいテーマの場合は時間がかかり、相談も必要になる。そういう面をどう解決するか。

④ 正しく評価されない
現場の在籍者がどのくらいか、人数、規模が不明ですが、目標管理制度では、成果、実績、業績が評価され、それが賃金、給与等に反映されると思います。
この場合、その予算もあると思います。良く頑張って、本来なら評価されるべき人であっても、もっと頑張った人がいると言われ、評価されないケースが出て来る。これもやる気を削ぐ結果になります。
また、他職場とのレベル合わせも必要になる。あの程度で高い評価をされたとか、頻繁に評価される人と、他職場では、それよりも頑張っていると思われる人が評価されないアンバランスの発生です。
このようなことから、仲間意識が薄れ、助け合う雰囲気も薄れるかもしれません。
これでは、ベクトルを合わせ、総合力を発揮するということにはなりません。

⑤ 評価、フォローの不足
定期的なフォロー、確認面接などがされていない場合もあるようです。スタート時の面接に加え、途中での進捗や障害、困りごとなどフォローしているか。
最初と最後だけでは、成果が出ない場合もあるが、そのプロセスの評価もされないので、本人にとっても会社にとってもマイナスになります。

  このような弊害を見たり、聞いたりしました。
  以下のようなことを見直してみていただきたいと思います。

検討事項
① 目標管理制度のメリット、デメリットの研究と対策
 目標管理制度の仕組み、内容がメリット、デメリットを含めどのくらい検討されているか。
 ある企業では、人事部門が起案し、十分時間をかけ(例えば半年とか)検討、その後その制度を使う側でも検討してもらい、完成度を高める。さらに試行期間を設け、使って見て出て来た不具合を是正してさらに完成度を高める。
 これに途中で発生した不具合事例加え、改善しスパイラルアップ、継続していくという例がありました。常に現在進行中です。

② 目標管理制度の管理監督者の教育(理解度、評価、フォローアドバイスの仕方など)
 今回の例では、会社の業績向上が主たる目的のようにも感じますが、加えて、目標を達成する過程、プロセスを大切にし、上司も部下を育成する機会だと考えます。
 そのための管理監督者教育も重要です。

 目標管理の用紙(目標管理シート)は、フォローする側の落ちも無いよう十分にそして多面的に検討されているか。
 成果が見えにくい業務はどうフォローするか。それをどう評価してやるか。

③ 目標管理シートの活用
 この用紙には、目標設定時や中間フォロー時の記録ができるようにしておく。その度ごとに面接し、上司の指導内容も記録しておく。
 本人の他、現場でも保管、加えて人事部門にも提出しチェックをできるようにしておく。
 こうすると、定期的なフォローが出来ているか。テーマ解決のプロセスはどうか。
これは部下育成のチャンスでもある。
人事部門にも提出、保管することで、過去の実績や指導内容も確認できるので、説得力があり公正な昇格、昇進にも繋がる。
上司の対応の記録も残るので、上司の評価にも活用できる。
 
事例
ちょっと特異な事例ですが、アジアのある工場では、オペレータに対し、グループと個人両面の評価をやっているところがありました。
良く頑張ったグループは評価される。しかしその中で、協力しない(足を引っ張る)メンバーがいたとすれば、そのメンバーは評価が悪くなる。
逆に、グループの成果は悪くても、中に頑張ったメンバーがいれば、そのメンバーは個人として評価(救済)するということでした。海外の工場では使えるかもしれません。

最後に
色々羅列しましたが、今一度、目標管理制度の目的とあるべき姿の確認、メリット、デメリットの洗い出しをして、進め方の見直しをしていただきたいと思います。
人間は機械ではないので、心に沁みる、多くの人が納得できる人事制度を探って頂きたいと思います。

私はクリーン化が専門であり、人事部門の経験はありませんが、過去の記憶や感じて来たものを紐解き、羅列しました。解答らしきものは提示できまんが、参考になることがあれば嬉しいです。