その外注発注の采配を行うのが、工務の役割であります。しかし、内製化率が下がった事から利益幅が減ってきています。工務に「現場の残業が少々増えても良いので内製化してほしい」を訴えるのですが、工務では会社として残業を増やせば「その分コストが嵩む。外注の方が安くつくし、利益も確保できる」と積極的な内製化には至っていません。外注の差益は確保できますが、残業を払っても内製化した方が利益に繋がると思うのですが、説得力のある説明でアドバイスを頂けないでしょうか。よろしくお願い致します。
補足1 投稿日時:2016/12/13 9:03
ご回答ありがとうございます。
固定費を補う上では、残業や休日出勤を行ってでも内製化による利益が見込まれるものだと理解しています。紹介いただいた資料を拝見しましたが、「なるほど」と自分なりに理解しましたが、人に説明するには固定費の考え方をもっと勉強しないといけないと考えています。残業時の固定費についてもう少し簡単な説明び資料があれば教えて頂けないでしょうか。よろしくお願い致します。
収益性改善を専門に支援している本間です。
おやじさんの話が正しいです。工務の方は勘違いされていますが、外注の方が安くつくということは普通はありません。
下記のサイトに資料がありますので、これを印刷して使っていただいてかまいません。
http://homma-consul.sakura.ne.jp/tmgenkou.pdf
さらに最近出した「誰も教えてくれない「工場の損益管理」の疑問」という本では本件に関する誤解や内容を包括的に説明しています。工場損益に関するこうした解説本が少なかったためか、お陰様で非常に売れています。すでに重版になりました。
http://homma-consulting.jp/publishing/book/
お読みいただけるとより深くこの問題を理解していただけると思います。
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工務の方がいわれている残業費というのは純粋な残業手当でしょうか。これはたしかに残業すれば外にでていきますので、固定費といえるかどうかははっきりしません。手当てではなく時間単価で計算しているのであれば、そこには設備費や管理費などの固定費が含まれていますので固定費部分が多くなります。
一般的に残業手当よりも外注費の方が安いというのはあまりないと思います。
ただし、外注会社が空いている時間を埋めるために安く受注するという構図であれば、外注の方が安くなる可能性はあります。これに関しては本の方で紹介していますが、自動車産業では一般的な利益創出法です。印刷業界でもプリントパックがこの方法による長納期品の安値受注による稼働率向上を実現しています。
工務がこの話をしているのであれば、そもそもの貴社の収益構造自体が厳しい状況にあります。外注も残業もなしで製造できるとようにすることが必要です。
具体的なアプローチは生産計画の見直しと現場改善です。受注生産だから生産計画は動かせないということであると
貴社の社内生産体制自体が成り立たなくなる可能性があります。
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