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QUESTION 質問No.272

設備図面管理について。

設計・開発技術マネジメント |投稿日時:
現在、生産技術の仕事をしており、①設備設計、②部品設計、③製作手配、④組み付け、⑤電気工事、⑥動作確認・トライ、⑦ラインへの導入、⑧帳票類作成、という流れ(ザックリとですが)で仕事を進めています。その中で①~④の設計から製作、組み付けにて、途中で設計変更や部品追加等が出た時に、どうしてもその時手を付けられなく、メモ書き程度で残しているもの等が、変更されずに次回同じ設備を製作する際、変更箇所が変更されず、同じことの繰り返しをしてしまう事が多々あり、手戻り状態となり、工数低減が出来ていない状況です。
この、変更箇所を、メモ書きが出来ると言う事は、そのメモ書きを忘れないように出来れば、変更箇所を次回に反映できるのでは?と思うのですが、うまく内容把握し、反映していく方法はあるのでしょうか?
もしくは、タブレット等で、簡単チェックする事で、次回に変更してません等の、警告が出るようなものがあるのでしょうか?
その都度、しっかりと変更できれば、何の問題も無いのでしょうが、それが出来ずに、いつも工数が掛かり、余分な部品が出来、問題として議論になります。
以上の内容に対して、返答いただけたら、幸いです。
よろしくお願いします。

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ANSWER
回答No1 | 投稿日時:

製造業の設計・生産の仕組みづくりのコンサルティングをしている 石橋 といいます。

図面更新の問題は多くの現場で発生しており、古い版数(レビジョン)の図面など間違った図面で作業してしまい手戻りとなるトラブルとなることも少なくありません。御社の状況を見てみないとわからないところはありますが、多くの場合、図面の版数(レビジョン)が更新されたことを設計側と製造側とで確認できれば改善できることが多いと考えます。

たぶん、図面やその版数などは設計側で Excel ファイルなどで管理されているのではないかと思うので、それを製造側でも参照できるようにすると、最新の図面の版数や承認状況を把握することができ、間違った図面を使うことを避けることができると思います。図面自体はメモ書きで更新されてあっても問題ありません。

先々のことを考えると、設計と製造とで設計データやその管理情報を共有する仕組みを構築することが大切です。以下の記事を参考にしていただけるとよいと思いますが、図面やその版数を共有することはその最初のステップになると考えています。

 PDM(製品データ管理)導入を成功させるカギ
 第6回 顧客対応や業務効率化が業務の滞留を引き起こす
 <https://www.monodukuri.com/gihou/article/1185>




ANSWER
回答No2 | 投稿日時:

工場ですぐ使える品質改善技法の開発と普及活動を行っている高崎ものづくり技術研究所の濱田と申します。

ご質問の内容は、設計プロセスにおける以下の3つの基本的な問題が潜んでいると思います。
①なぜ設計変更が生じるのか
 お客様の要求で仕様変更が生じるのか、それとも設計検討不足によるものなのか、理由は何があるでしょうか?
それぞれの原因に対して対策を講じ、極力変更が生じないようにします。また設計プロセスのポイントポイントでデザインレビューを行って、問題点を潰していくことも必要です。
最終的に、これで製造に移しても問題ないという設計部門として最終判断を下し、正式図面をリリースします。

②設計変更手順
 やむを得ず変更が生じた時は、必ず「設計変更通知」を作成し、関連部門へ情報を素早く通知することが重要です。同時に図面のどこが変更になるのか、どの部品表が変更になるのか、正式リリース済みの図面と対比して、変更内容が解かるようにします。図面は同時に変更を加え、改版を示す記録欄を設け(変更通知番号、版数、変更日、簡単な内容)を追加し、再リリースします。
変更漏れを無くすためにも、後から図面を変更するのではなく、その都度変更することが重要なポイントです。
製造側も、図面が変更されるまでは作業を行ってはならないという基本も徹底しなければなりません。

③次回製作時の設計変更適用手順
 作成した設計変更通知は、管理番号を付けて管理し、以後製造する同じ機種に必ず適用することを明記します。すでに、正式な図面は変更されていますが、旧版の図面が廃棄されずに各所に残っている場合に備えるため、変更通知もある一定期間は管理し、保管します。

以上の変更に関する手順は、一見手間がかかるようですが、後からの混乱を避けるためにも、いくら忙しくても手を抜いてはいけないのです。設計のアウトプットは図面であり、それ以外の方法で製造してはならないという基本を各部門が守ることを徹底すべきと考えます。