毎年お客様からのコストダウン要請があり、経営状態も非常に厳しい状況が続いています。具体的な仕事内容はアルミ部品を切削加工し、その後組み付けや検査をして製品を出荷しております。作業としましては、製品を設備にセットしスタートボタンを押すようなライン作業や、人の目による目視検査が主となっております。私の仕事は加工プログラムを組んだり工程を設計したり生産を管理する仕事です。
お客様から見積もり依頼をいただきお出しするのですが、競合メーカーに負けてしまうことが多々あります。そこでネックになっていることがあります。弊社が人で作業をしているところを、競合メーカーはロボットを使い自動化しているので、人件費で負けてしまうのです。一昔前に比べるとロボットの値段も格段に安価になりましたが、いただける仕事自体が何年先まであるか保障されているわけではなく投資分が回収できるかわからないので、自動化に対して1歩踏み出せない状況です。汎用性があれば製品が変わっても対応できるので良いと思いますが、どれぐらい汎用性を持たせられるのかわかりませんし、試しにやってみれるような規模の話ではないので、結局いつも人件費が多い内容の見積もりを出さざるを得ないのです。それでもまだ仕事が途切れることがないので今のところは大丈夫ですが、人を新たに募集してもなかなか応募がないと言う事情も重なり、近い将来本格的に自動化を検討することになるかと予想しております。
少し無理をしてでも早めに自動化に挑戦すべきか、もう数年様子を見るべきかをアドバイスいただけると幸いです。また、自動化するにあたって気をつけなければいけない点などあれば併せてご教示いただきたいです。お忙しい中お手数ですがよろしくお願いいたします。
ものづくり・工場経営&海外進出コンサルタントの遠山純夫(認定支援機関・中小企業診断士)です。
お悩みの課題は多くの中小企業が抱え、日本のものづくり産業全体の課題でもあります。そこでロボット導入や先端設備による自動化には、各種補助金が準備されており、多くの中小企業は補助金を活用してロボット等を導入しています。代表的な補助金2つをご紹介します。
1.中小企業庁の委託を受け各県中小企業団体中央会が募集する「ものづくり革新補助金」:
補助額3分の2、上限1,000万円。平成28年補正予算分は3/17に採択結果公示され、全国6,157社が採択(採択率
39.6%)。2次募集が4~5月にある と噂されています。
2.経産省の委託を受け日本ロボット工業会が募集する「ロボット導入実証事業」:
補助額3分の2。平成29年予算分は5月から公募される予定です。
いずれの補助金も、公募案件の中から競争選別採択されること、および採択後設備購入支払後に補助金額が戻ってくることが特徴です。自己負担額3分の1で購入できるということは、投資回収見込みが立てやすくなりますのでチャレンジし易くなります。
補助金応募されたい場合は、詳細情報や有料申請支援について、遠山プロフィールページの問い合わせフォームにてお問合せ下さい。
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