日に20名程度のパート社員を三つのラインで稼働させているそうです。
その知人の相談ですが、パート社員の怪我や事故が一向に減らないので何かに有効な対策は無いかとの事でした。月間平均すると10件の裂傷や切り傷、従業員同士の衝突事故が発生しているとの事です。まだ大きな怪我になった事故は無いのですがこのままでは大きな労災事故が発生する危険性が高いので早急に有効な対策が必要と考えているそうです。
今までの対策としては、従業員への朝礼時の注意喚起、2ヶ月に一回の定期講習会の実施、作業場のレイアウトの見直しなどを行なったそうです。
他に何か有効な手段はありますでしょうか、ぜひご教示頂ければと思います。よろしくお願いします。
業務改善コンサルティングをしております、ハリーコンサルティング事務所の松村と申します。
レイアウトそのものは、現場把握ができておりませんので、ご依頼の内容から推測してのご回答となりますことをご了承ください。
カット野菜工場ではありませんが、ある和食ファミリーレストランでの厨房に入って仕込みや調理作業をした経験があります。カット工場ほどタイトな作業内容ではありませんが、メニューごとに決められた時間(秒単位)内での作業が求められました。
流れ作業に近い現場であれセル方式の作業場であれ、作業員の動きに着目して、ボールを投げて受け手がボールを取りやすい位置内での作業環境でしょうか。立った状態でも座った状態であっても、左右それぞれ45度以上に腕を動かすことなく作業ができるようにすること、上下について、上は目の高さから下はベルトまでの範囲のなかで腕を動かす、45度以上の動きで1秒のムダ、また作業員が足を動かす又は歩く場合、この1歩の動きは1秒のムダであると捉えると、おのずとあるべき作業姿勢、レイアウト構成ができあがります。
社員同士が衝突するケースでは、十分なスペース確保がポイントです。各作業員の周りに不要なものは置いていないでしょうか。作業員の後ろは1.5メートル以上のスペースがあるでしょうか。一般に整理整頓して1平米のスペースが空いたら1万円の価値があり、これを「活スペース」と呼んでいます。
また、モノの運搬が必要であれば、「水すまし」と呼びますが、運搬係りを専属で決めることもいいでしょう。
ご参考になれば幸いです。
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