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QUESTION 質問No.426

含水率について

全体/その他固有技術 |投稿日時:
簡単な質問で申し訳ありませんが、定義を明確にしておきたいので
以下の内容について、ご教示下さい。

1.全水分、固有水分、含水率(湿潤基準)の違いと測定方法。
2.発熱量の内、低位と高位とありますが、低位発熱量を比較の基準とする理由。

以上となります。

よろしくお願い致します。」

補足1 投稿日時:2019/02/13 12:45

中谷様

早速ご回答頂きまして、ありがとうございました。

質問内容に不足していたものがありましたので、補足をさせて頂きます。
申しわけございませんでした。

対象としている物質は、木質チップとなります。
また、全水分、固有水分は、ある分析機関に木質チップの分析を依頼した際に
下記の通りwt%表示で記載されていました。
全水分 62wt%、固有水分 7.6wt%
この場合の含水率はどのようにして求めるのかについて再度ご教示下さい。

お手数をお掛けしますが、よろしくお願いします。

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ANSWER
回答No1 | 投稿日時:

ご質問にお答えいたします。

1.全水分、固有水分、含水率(湿潤基準)の違いと測定方法。

全水分は、一定の条件下においてその物質に吸着されている固有水分(水分)と、単に付着している付着水分(湿分)の合計(和)をいいます。

含水率(湿潤基準)は、上記の表記を用いて式に表すと、
含水率(湿潤基準)=水分の質量/(水分の質量+無水質量)
その物質の全体質量の中の水分の質量を表したものです。

測定方法ですが、ご質問の中で対象が何であるかわからないのですが、例えば、石炭類及びコークス類ですと公定法としてJIS M8812:2004があります。

2.発熱量の内、低位と高位とありますが、低位発熱量を比較の基準とする理由。

高位発熱量は、ある燃料を燃焼した後、温度を燃やす前の条件に戻し、生成する水蒸気が水に変化(凝縮)する分(蒸発熱)のエネルギーも含めた分の発熱量ですので、同じ燃料でも水分の違いにより発熱量が変わります。一方、低位発熱量は水分の蒸発熱を高発熱量から差し引いたものですので水分に影響されません。従って、真発熱量とも呼ばれます。これが低位発熱量を比較の基準とする理由です。

参考文献
粉体工学研究会誌 Vol. 6 No. 1 (1969) p39-48
エネ管.comホームページ http://energy-kanrishi.com/heat-calc/




ANSWER
回答No2 | 投稿日時:

BEN様

補足をありがとうございます。
ご質問にお答えいたします。

「燃料用木質チップの品質規格について」(日本木質バイオマスエネルギー協会)URL
https://www.jwba.or.jp/woodbiomass-chip-quality-standard/
このページの下部分「4.品質規格の詳細」の中でダウンロードができる「燃料用木質チップの品規格.pdf」中、「6.2 水分の測定方法(全乾法)」
の内容と、固有水分も全水分に含まれていることから、含水率(湿潤基準)は以下で計算した値となると思います。
仮に木質チップの質量が100gとしますと、お知らせ頂いたwt%(質量%)から、
含水率(湿潤基準)=全水分の質量/木質チップの質量=62g/100g×100=62%
※上記品質規格では、「3.定義」の「■水分」が、「湿量基準含水率(M=水分重量/測定時の木材重量×100 %)をいう。」と記載されています。

上記の燃料用木質チップの品質規格に従う水分測定法は、オフィシャルな方法と思いますが、サンプルを出された分析機関に問い合わせると通常、詳細を教えて頂けると思いますので、分析方法と含水率について確認をすることをお勧めします。