コロナ対策にてどこの企業でも、ほとんどの出張が取りやめとなっていると思います。
そうはいっても、品質管理の面で、品質監査対象のメーカをどのように、「行かずに」確認していくかを考えないと行かない状況にいます。
そのような場合、どのような確認手順が良いでしょうか
「行かない」でも確認していく方法 見落とさずきちんとメーカの状況を把握していく方法 そういうところを今知りたいです。
海外メーカとのやり取りのように、写真や動画、webということだと思います、手段はそれとして、行って確認する項目を、行かないで確認するときのリスク、気を付けること、見落としがちなことがありそうです。
よろしくお願いします。
事情は、お恥ずかしい話なんですが、仕入先に行けないのに、監査報告をしなければいけなくなった経験をご披露しますので、参考にして頂ければと思います。
事情は、現役時代、自社のミスで発生したクレームで、客先にある在庫車を実車点検する必要が発生し、品質関係者は、総出で対応しているときに、関連部品の仕入れ先の監査報告書の提出を要請されたのです。
その部品は、クレームに関係ないことを説明したのですが、上からの要請と言うことで、やらざるを得なくなったのです。
中小企業規模の部門でしたので、監査ができるような人間は捻出できず、困り抜いた結果、次のような処置をしました。
仕入先の、信頼できる品証責任者に来てもらい、「お宅の部品は今回のクレームに関係ないことを説明してあることを含めて事情を説明して、監査シートを手渡し、私の代行と言う目で監査して結果を送ってほしい」と頼んだのです。
翌日届いた監査結果は、実に丁寧で信頼がおけるものでしたので、署名捺印して提出し、事なきを得ました。
後日、無理を言ったことを詫び、信頼がおける監査結果に感謝の意を表したところ、次のような返事をもらいました。
「浅田さんの代行と言われて緊張し、一生懸命やったことをそのように行ってもらい良かったです。実は、私からもお礼を言おうと思ってきたのです。と言いますのは、自分の職場を客先の目線で見るチャンスをもらったおかげで、品証活動のレベルがワンランクアップした感じがするんです。」
これを契機として、その仕入先とは、企業間の壁を取り払ったお付き合いができ、仕入先の品質が見違えるようによくなったのです。これは、俗に“瓢箪から駒”といわれる効果ですが、今思い出しても気持ちが熱くなる経験でした。
今回、貴兄の場合はまったく事情が違いますが、上記の経験談を参考にして頂き、後日、仕入先の方と「私たちの信頼関係は、コロナウイルスのお陰ですね、」と笑って話し合える中になられることをお祈りしています。
浅田拝
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すぐできる案としては
①SKYPE等、テレビ会議でチェックシートに沿って監査する
②必要な工程、作業方法など、現場写真、動画撮影を依頼する
③4M変更申請書を事前に提出してもらう
④テストデータ、検査データを送ってもらう
などが考えられます。
また相手の企業のキーマンと密にコミュニケーションが取れる状態にしておくことがポイントと考えられます。
そして、スポット的な内容にとどまらず、今までの社内活動の実績(記録)を入手し、その企業の品質管理の状況を見極めることが大事だと思います。
活動の実績とは?・・・例えば
「不具合発生の原因調査、対策の記録」
「社内不良発生率の推移」
「不具合を予防するための取り組みの記録」
「QCサークル活動のテーマと実績の記録」
「多能工の教育計画とその実績の記録」
「その他・・・計画とその経過または結果」
などなど、いろいろあると思います。
以上参考にしてください。
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