L27直交表に4水準の因子の割付けは可能でしょうか?
また、可能な場合、交互作用(4水準×3水準)の計算方法についても教えてください。
よろしくお願い致します。
実験計画法、品質工学、信頼性工学、多変量解析でコンサルやセミナーを実施している村島です。
ご質問については、具体的な実験計画が分かりませんので、全く文字面通りに受け取った上での回答となります。実践に当たっては、「こうすればよい」という意味での回答にはなりませんので、その点、ご容赦願います。
ご質問の「L27について、4水準のわりつけは可能か?」については、答えは「可能」です。
L27は3水準系の直交表ですので、2列とその交互作用列を使って、まず、9水準をつくります。たとえば、1列と2列の組合せから、水準組み合わせが
(1,1)を第一水準、(1,2)を第二、(1,3)を第3、(2,1)を第4,(2,2)を第5,(2,3)を第6,(3,1)を第7,(3,2)を第8,(3,3)を第9とすればいいわけです。必要な水準数は4個ですから、第5から、第9までは不要となりますが、そのまま消すことはできないので、ここへ、疑水準(ダミー)を割り当てます。第5から第9までに第一水準を割るつけるとか、です。大体、繰り返しを多くとりたい水準を割り付けます。これで4水準が完成です。
次の注意点は、1,2列を使って多水準を作ったので、第三列と第四列はその交互作用列として、犠牲となります。
簡単に言えば、1,2,3,4列で9水準をつくったということです。
次に、この4水準因子と、他因子との交互作用ですが、この9水準系(ダミーをつかって4水準)を因子Aとします。仮に、他因子をB(3水準)としたとき、Aとの交互作用列は、6列、7列、8列、11列、9列、13列、12列、10列の平方和を合算すれば求められます。逆に、これらの列には他の因子を割り付けると交絡しますので不適切な割り付けとなります。
お分かりかと思いますが、これでは全ての列を使い果たすことになりますので、交互作用効果は、実質、求められないこととなります。
全自由度からも、9水準系と他列の交互作用の自由度の和は26ですから、交互作用列は求められないというのが、結論です。
いいかえれば、L27による4水準は9列、10列、12列、13列に交絡覚悟で主因子を割り付ける以外に手はないことになります。
なお、通常、4水準実験は2水準系のL16あたりを使います。
具体的な、実験計画がわかりませんので、とりあえず、質問に答えるという立場で、お答えさせて頂きましたが、コンサル的には、推奨できません。
ご検討願います。
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