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QUESTION 質問No.607

部門目標の未達に是正処置は必須?

全体/その他品質マネジメント |投稿日時:
製造業のISO9001管理責任者です。品質目標を達成するために部署毎に部門目標を立てていますが、年度単位で運用して、年度末に立てた目標(2項目、数値あり)に対して未達成があった場合、①品証は是正処置は当然のごとく実施していますが、他の部署において、是正処置は必須ですか?
②審査でも、是正処置をしていることが必須になりますか?

③資材は世界的半導体の入手難の影響でコストダウンが目標値まで出来ない、客先都合の生産調整による在庫増加で目標値を超えた、営業は客先都合で製品が作れず出荷出来ないため売上が減って目標未達等、外的要因による未達の場合は是正処置はどこまで必要になりますか?

④製造や総務では、次年度の目標策定が4月に来るので、すぐ出来ない等があり、すぐ出来るなら年度内にやっていたはずで、次年度に出来なかった分を踏襲した目標を立てたりしていますが、「是正処置」とはっきりとわかる処置が要るでしょうか。


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ANSWER
回答No1 | 投稿日時:

御社の品質マニュアルでどのように規定されているか、詳細には分かりませんので、あくまでもISO9001の要求事項に対してどのように対応する必要があるかを回答いたします。

まず、“是正処置”とは、目標を見直して修正することを意味しません。
再発防止を目的としてQMSのプロセスを変更すること指します。
従って、品質目標に関して言えば、品質目標を確立するプロセスを変更するのであれば、それは“是正処置”となります。

また、目標は必ず達成していなければならないものではありません。
マネジメントレビューの結果などを踏まえて、適切な品質目標を立てるためのプロセス、もしくは目標を期中に見直すプロセスに問題があるかどうか、QMS変更の必要性を判断することになります。

予期できなかったことによって目標が未達であっても、QMSのプロセスに問題がなければ是正処置をする必要はありません。

この点を踏まえて、以下回答します。

①品証は是正処置は当然のごとく実施していますが、他の部署において、是正処置は必須ですか?

→基本的には是正処置の必要はありませんが、マネジメントレビューの結果に寄ります。
また、目標を修正する必要はありません。

②審査でも、是正処置をしていることが必須になりますか?

→基本的には必要ありません。
ただし、毎年同じ目標を掲げ、毎年未達となるとQMSの有効性が疑われますので、改善の機会として指摘されることはあるかと思います。

③資材は世界的半導体の入手難の影響でコストダウンが目標値まで出来ない、客先都合の生産調整による在庫増加で目標値を超えた、営業は客先都合で製品が作れず出荷出来ないため売上が減って目標未達等、外的要因による未達の場合は是正処置はどこまで必要になりますか?

→基本的には不要です。
しかしながら、リスク及び機会を特定するプロセスに問題がある場合、品質方針の確立のプロセスに問題がある場合など、マネジメントレビューによって品質目標確立のプロセスに対して変更の必要性を認めた場合は、是正処置が必要になります。

④製造や総務では、次年度の目標策定が4月に来るので、すぐ出来ない等があり、すぐ出来るなら年度内にやっていたはずで、次年度に出来なかった分を踏襲した目標を立てたりしていますが、「是正処置」とはっきりとわかる処置が要るでしょうか。

→基本的には不要です。
品質目標確立のプロセスにおいて、過去の実績を踏まえることや、組織の戦略的方向性を盛り込むことは自然なことであり、要求されていることでもあります。
また、期中に品質目標を修正する場合、修正した日や修正した理由などは文書化した情報として保持する必要がありますし、関係者に確実に伝達しなければなりません。


当方の誤認識等ありましたら、改めてご質問ください。




ANSWER
回答No2 | 投稿日時:

社内的へあれば、期初めに目標を設定していると考えます。そして、年度末に評価して、未達成があるかどうかを判断しています。と思います。
 「①品証」においては「是正処置を実施している」と書かれていますが、時期目標の設定において、状況を確認し、原因を追究し、対策を策定して目標設定としていると思います。
 目標未達成をそのままにせず、達成に向けて「6.2 品質目標及びそれを達成するための計画策定」が行われていると考えてています。

それが、「②審査」では、審査員の考え方が良く分からないので、どのように求められるか推測できません。しかし、当該の組織においては、特に「③資材のコストダウンの目標値」は、月次や週次の会議において状況や対策を講じていると考えます。
それ自体が、是正処置と考えています。講じた対策を、流れに沿って説明できれば問題ないと思います。
「8.7 不適合なアウトプットの管理」では、起きた問題に対応し、実施した対策を記録して行きます。「10.2 不適合及び是正処置」では、次々に起きるコストダウンの実施策を、その効果や結果を振り返して記録していくことで、対応できます。

「④製造や総務の目標」は、すぐに出来ている場合でも、「6.2 品質目標及びそれを達成するための計画策定」を策定していれば、途中状況を評価できます。年度末の直前に設定する目標でも、その目標達成に向けた達成計画の各プロセスを評価できます。

 ISO9000の「3.2.4 顧客」には“注記”において「顧客は、組織の内部及び外部のいずれでもあり得る」と記載されています。また、「1 適用範囲」のa)で「組織が、顧客要求事項及び適用される法令・規制要求事項を満たした製品及びサービスを一貫して提供する能力をもつことを実証する必要がある場合」となっています。
 こうしたことを考慮して、目標の設定や是正処置、及び営業、製造、総務などでの策定を考えてください。