米国で一気に進む水素とCCSへの転換
開催日 | オンデマンド |
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主催者 | 株式会社 新社会システム総合研究所 |
キーワード | 環境負荷抑制技術 事業戦略 |
開催エリア | 全国 |
〜水素はガス・オイル業界の生き残り策となるか〜
開催日:2022年 7月28日(木)
セミナー講師
阪口 幸雄(さかぐち ゆきお) 氏 クリーンエネルギー研究所 代表
シリコンバレー在住の著名コンサルタント。米国のクリーンエネルギーと、日本のビジネスへの影響にフォーカスしたコンサルタント会社の代表をつとめる。シリコンバレーを中心に、エネルギー問題の定点観測を長期間行い、今後の動向と日本企業の対応についてのきわめて明解なビジョンを持つ。専門分野は、エネルギー貯蔵、発送電分離、デマンドレスポンス、分散電源、太陽光発電、水素発電、電気自動車、等。日本の大手エネルギー企業、日本政府機関、大学等のアドバイザーを多数務める。シリコンバレーに38年以上在住。日立(日本と米国)にて17年間最先端の半導体の開発に携わったあと、そのビジネス経験や物性の知識を活用すべくエネルギー分野に。
セミナー受講料
1名につき 40,000円(税込)
受講について
■セミナーオンデマンドについて<1>収録動画をVimeoにて配信致します。<2>動画の配信期間は公開日より2週間ですので、その間にご視聴ください。 2週間、何度でもご都合の良い時間にご視聴可能です。
セミナー趣旨
2022年2月に始まったロシアのウクライナへの侵攻が、世界中に大きな衝撃を与えている。激震が世界中を駆け巡り、EUを中心にロシアへの制裁と、ウクライナ支援が始まっている。米国でもウクライナへの武器輸出が始まったが、バイデン大統領は幾重もの板挟み状態のように見える。エネルギーに関して言えば、ロシアへのエネルギー依存が高い国にとって、エネルギー自給率の向上が、国家安全保障の基本であることを改めて認識する事態となっている。米国は、2010年代に始まったシェールガス、シェールオイルの増産で、エネルギー自給率がそれまでの80%から、ほぼ100%(※)となっており、エネルギー問題が直接の安全保障に影響を与えなくなってはいる。過去何度かのオイルショックの痛い経験を経て辿り着いた自給率である。ちなみに、米国はロシアから石油を輸入しているわけではないが、講師の住むシリコンバレーのガソリン価格は、ここ3ヶ月で1.5倍になった。世界のエネルギーと経済は密接に繋がっている。同時に、2021年1月にスタートして既に1年以上が経過したバイデン政権の目玉政策の一つであるクリーンエネルギーへの転換は、政治目標になってはいるがあまり進んでいるとは言えない。連邦政府が旗振り役になることで大きく進むことが期待されているが、ウクライナ問題が、ジワジワ影響を投げかけている。そもそも、化石燃料セクター(ガス・オイル業界)を中心に、これらの方針や数値目標に対する批判は根強く、多くの人は、「脱炭素化数値目標は政治的プロパガンダで、実現できるとは思っていない」のが実情である。しかし、反対勢力であるガス・オイル業界も、水素・CCSに関しては、前向きのように見え、大手とスタートアップの両方が中心となって、技術的にもコスト的にもここ数年で大きく前進した。ウクライナ問題も後押しして、2050年に向かって、各種の技術なりサービスなりインフラが、それぞれの得意分野で貢献すると思われるが、技術・経済性・政策がバランスされなければいけないし、それぞれの技術やサービスは単独では成り立たない。これらの相反する課題がどの方向に向かうのかを、米国(シリコンバレー)に37年居住し、エネルギー問題の流れをつぶさに見てきた講師が、今回は実際に会場で、最新のアップデートを含めて、その全体像を俯瞰すると同時に、相関性を解説する。(※) 輸出・輸入がそれぞれ20%程度あり、それらを相殺しての割合である。
セミナープログラム
1.ロシアのウクライナへの侵攻が米国のエネルギー政策へ与える影響 (1)深刻な欧州のエネルギー危機 (2)現在の米国のエネルギー政策と自給率の状況 (3)米国の脱炭素化数値目標と、脱炭素化がもたらすエネルギー危機 (4)ウクライナ問題の米国のエネルギーセクターへの影響 (5)ガソリン価格や電気料金の急激な上昇がもたらす影響2.ウクライナ問題が後押しとなり、米国において高まる水素とCCSへの期待 (1)水素の多方面での活用の期待 (2)水素の製造・輸送・貯蔵のインフラが立ち上がる (3)グリーン水素とブルー水素の生産コストの差が縮まる (4)進む水の電気分解技術と水素タービン発電技術 (5)「再エネ発電」と、「水素発電」と、「火力発電+CCS」が共存へ (6)水素とCCSは、ガス・オイル業界の生き残り策となるか3.ウクライナ問題で米国や欧州での脱炭素化は進むのか後退するのか4.日本はこの流れの中で何をすべきか