セルロースナノファイバーの低コスト化と実用化・用途展開の技術動向

様々な分野で実用検討の進むCNFを、どのようにコストダウンして量産化につなげるか!現状と今後の展望を紹介する! 

※日程が延期になりました。2/13(月)⇒ 3/30(火)

セミナー趣旨

 セルロースナノファイバー(CNF)は現在、実用化・事業化検討段階に入っており、CNF製造・サンプル提供企業も増え、メーカー各社では低コスト化量産技術の開発に移っている。製品化・商品化事例も多種多様、多くの分野から出て来ている。一方で、CNFを使ってみたがうまく行かない、実際に使うのは難しいといった声も多く聞くようになった。
 本セミナーでは、多種多様化しているCNFの特徴・製造方法、低コスト化開発動向、プラスチック複合化の実用化開発推移と京都プロセス(パルプ直接混錬法)の特長、混錬にあたってのポイント、試作開発、実用化例など自社製品にどのようにしてCNFを取込んで行くかのポイント等について、大型試作成形サンプル等もお見せしながら解説します。

受講対象・レベル

・多種多様化しているCNFについてその特徴を知りたい方
・最近のCNF低コスト化の取り組み、動向を知りたい方
・多くの分野からCNF採用例が出て来ている実用化・用途展開事例
・プラスチックの高性能化・高機能化にCNFを採用してみたい方
・CNF関連LCAに関する動向に興味がある方、他

セミナープログラム

1.多種多様化するナノセルロースについて
 (1)セルロースナノファイバー(CNF)の特徴とその製法及び原料
   a.セルロースナノファイバー(機械的解繊)
   b. TEMPO等酸化セルロースナノファイバー(化学処理/解繊) 
   c. カルボキシルメチル(CM)化セルロースナノファイバー(化学処理/解繊) 
 (2)セルロースナノクリスタル(CNC)の特徴とその製法
 (3)バクテリアセルロース(発酵セルロース)の特徴とその製法
 (4)キチンナノファイバーの特徴とその製法及び原料
 (5)CNF関連サンプル提供企業一覧28社の特徴と提供サンプル等について
   a.[2023/2/1 改訂15版]の配布によるご紹介
 (6)CNF生産各社における低コスト化・量産技術開発について

2.5年ぶりに刷新された「CNFロードマップ」の紹介、説明
  (1)CNFの普及・市場拡大戦略:2030年・2050年新規市場創造目標
  (2)CNF材5種の技術ロードマップ 他

3.CNF/熱可塑性樹脂ナノコンポジットの複合化技術の開発
 (1)CNFの疎水化変性によるナノコンポジットの高性能化
   a.化学変性の考え方
   b.変性CNFによる性能アップ(解繊性・分散性・強度・耐熱性・寸法安定性・摺動性等)
   c.低コスト化貢献する「京都プロセス」(パルプ直接混練法)の特徴
   d. ASA変性とセルロースの耐熱性を向上するアセチル変性
   e. DS(変性反応の程度)による性能の違いと最適化
 (2)CNF/熱可塑性樹脂の混練技術とそのポイント
   a. CNF/樹脂混錬の考え方
   b. 変性パルプを用いた「京都プロセス」における混練技術
   c. 混練にあたってのポイント
   d. CNFの解繊・分散とその評価法
 (3)CNF強化ポリプロピレンの性能向上手法について
    a.セルロース膨潤剤の効果
     b.曲げ特性/衝撃特性のバランスが取れた複合化
 (4)CNFナノコンポジット用熱可塑性樹脂種の横展開について(特性・性能等)
   ・LDPE, HDPE, バイオPE,PP, PLA, PA11, PA12, POM, PA6, PA MXD6,PA MXD10,PBT, PVC他
 (5)材料メーカーにおける変性パルプ及びCNF/樹脂マスターバッチ(MB)のサンプル供給と商業生産開始

4. CO2削減への寄与、LCA効果からみたCNF材の利用
 (1)カーボンニュートラル、マテリアルリサイクルが見込めるCNF/熱可塑性樹脂
 (2)LCAからみたCNF導入によるCO2削減効果
 (3)海洋プラスチック問題からみたCNF/生分解性樹脂ナノコンポジットの開発

5.変性CNF/熱可塑性樹脂の射出成形並びに微細発泡成形
 (1)CNF/熱可塑性樹脂の射出成形技術
 (2)CNF/熱可塑性樹脂複合材射出成形及び金型設計のポイント
 (3)超臨界CO2バッチ発泡法による微細発泡基礎技術の開発
   a. 微細発泡成形におけるCNF複合化の効果
 (4)変性CNFナノコンポジットを用いた超臨界N2射出発泡成形
 (5)大型射出発泡成形品の試作
 (6)ポリエチレン/化学バッチ発泡品の試作

6.2022年12月に公表された最新のCNF安全性評価手法並びに評価データの紹介

7.CNF材料の社会実装化動向
 (1)2020年4月設立産業界主導「ナノセルロースジャパン(NCJ)」とその活動
 (2)地域におけるCNFに関する取組みの活発化

8.CNF材料を使いこなす/どのように自社製品に取込んで行くかのポイント
 (1)先ずCNF材料を良く知る
 (2)どのCNF材料から触るか、取り寄せるか?
 (3)触ってみたがうまく行かない。言われている程でもない。何故?
 (4)応用展開における3つの方向性と実際例について

9. CNFを使った応用・実用化・事業化事例のご紹介
 <商品化・製品化事例>
 (1)水性ゲルインク・ボールペン
 (2)消臭機能増大・大人用紙おむつ
 (3)トイレクリーナー
 (4)スピーカーコーン(バクテリアセルロース応用又はCNF応用)
 (5)食品(どら焼き等)における食感維持/改良・伸び抑制・保形性・離水抑制・パンク抑制・
    温度耐性・電子レンジ加熱耐性・歯切れ向上・老化抑制等
 (6)化粧品のゲル化剤等
 (7)ランニングシューズのミッドソール材(CNF/オレフィン)
 (8)生コンクリート圧送先行剤  
 (9)透光性磁器鋳込み成型時の脱型助剤及び製品表面のマット化
 (10)自動車タイヤ  
 (11)卓球ラケット  
 (12)CNF配合漆喰  
 (13)CNF配合研削用砥石 
 (14)グラスライニング剤
 (15)スキー用粉末ワックス
 (16)製品運搬コンテナ(CNF/PP)
 (17)旅行グッズ3点セット(CNF/PP)
 <試作例及び製品化例>
 (1)CNF/プラスチック複合材
   a.モーターボートインパネ(CNF/PLA)
   b.化粧品ケース(CNF/PLA)
   c.電気・電子部材カバー(CNF/PP)
   d.リレー装置カバー(CNF/PP)
   e.照明器具カバー(CNF/PP)
   f.自動車エンジンカバー(CNF/PA6)
   g.大型成形品(同上エンジンカバー)無電解メッキ品
   h.自動車ドアトリム(CNF/PP)
   i.自動車リクラカバー(CNF/PP)
   j.自動車トランクリッド/アッパー(CNF100%材)
   k.自動車トランクリッド/ロアー(CNF/PA6)
   l.自動車インテークマニホールド(CNF/PA6)
   m.自動車デッキボード(CNF/PP)
   n.シューズキーパー(CNF/PP)
   o.ミニバスケット(CNF/PP)
   p.ペンスタンド(CNF/PP)
   q.トラッシュビン(CNF/PP)
 (2)CNF/ゴム複合材、その他
   a.スポーツシューズ・アウターソール
   b.ウエットスーツ
   c.ベアリンググリース・増ちょう剤

【質疑応答】


CNF,セルロース,ナノファイバー,コスト,応用,適用,実用化,用途,研修,講座,セミナー

セミナー講師

(地独)京都市産業技術研究所 研究フェロー 工学博士 北川 和男 氏
 ・京都工芸繊維大学 大学院 非常勤講師
 ・ナノセルロースジャパン/ナノセルロース事業化推進分科会長

【専門】
 複合材料、高分子加工工学

【略歴】
 1979年 大阪府立大学大学院工学研究科応用化学専攻修士課程修了
 同年  京都市工業試験場入所
 1998年 工学博士(京都工芸繊維大学)
 2013年 京都市産業技術研究所企画情報室研究戦略担当部長
 2014年 地方独立行政法人 京都市産業技術研究所 研究フェロー
 現在に至る

セミナー受講料

49,500円(税込、資料付)
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  2名同時申込の場合計49,500円(2人目無料:1名あたり24,750円)で受講できます。
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受講について

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  3. 開催日直前にWEBセミナーへの招待メールをお送りいたします。当日のセミナー開始10分前までに招待メールに記載されている視聴用URLよりWEB配信セミナーにご参加ください。
  • セミナー資料は開催前日までにお送りいたします。
  • 無断転載、二次利用や講義の録音、録画などの行為を固く禁じます。
  • 受講にはWindowsPCを推奨しております。
    タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。

※セミナーに申し込むにはものづくりドットコム会員登録が必要です

開催日時


13:00

受講料

49,500円(税込)/人

※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます

※銀行振込

開催場所

全国

主催者

キーワード

化学技術一般   繊維技術   複合材料・界面技術

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