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★ 高いエネルギー変換効率と長寿命の両立を実現するには?
★ 電解質、触媒の劣化を抑制するには? 安定性向上に向けたアプローチを詳解!
セミナープログラム
<10:30〜12:00>
1.燃料電池電解質膜、燃料電池触媒の劣化メカニズムと対策
東京都立大学 都市環境科学研究科 助教 博士(工学) 棟方 裕一 氏
【講座概要】
エネルギー変換効率の向上と寿命の改善は、燃料電池の本格普及における重要な課題である。これら二つの要素は燃料電池の作動温度に大きな影響を受け、互いにトレードオフの関係にある。現行の関係から脱却し、より優れた性能を有する燃料電池を実現するためには、各部材の役割と劣化メカニズムを正しく把握し、その知見に基づいた新たな材料設計が必要である。本講演では、電解質膜と触媒を中心に燃料電池の劣化メカニズムを解説し、その改善へ向けたこれまでの取り組みに加え、新たな取り組みとしてイオン液体を用いた混合電解質の設計を紹介する。本混合電解質を用いた中温無加湿燃料電池についても紹介する。
【受講対象】
燃料電池の高性能化、劣化改善に興味がある方
燃料電池の電解質設計に取り組んでいる方
燃料電池触媒の低白金化の取り組んでいる方
燃料電池の中温無加湿作動に興味がある方
【受講後、習得できること】
燃料電池に関する基礎知識
燃料電池の劣化メカニズム
劣化改善へ向けた電解質材料の設計指針
低白金触媒化へのアプローチ
燃料電池の中温無加湿作
1.燃料電池によるエネルギー変換
1.1 燃料電池とは
1.2 各構成部材の役割
1.3 作動温度、エネルギー変換効率、劣化の関係
2.各構成部材の劣化メカニズム
2.1 電解質膜の劣化とは
2.2 触媒の劣化とは
3.新しい電解質の設計による課題解決
3.1 電解質-触媒間の相互作用の解明
3.2 イオン液体の応用と混合電解質の設計
3.3 触媒の耐久性向上、低白金化
4.まとめ(高効率なエネルギー変換と長寿命の両立へ向けて)
【質疑応答】
<13:00〜14:30>
2.次世代触媒層の高耐久化に向けた酸化物系非白金触媒の研究開発動向
弘前大学 大学院理工学研究科 准教授 博士(環境学) 千坂 光陽 氏
【講座概要】
固体高分子形燃料電池は、既に家庭用電源や自動車用動力源として一般販売されてきたものの、世界的な本格普及には至っていません。本講座では、その技術的課題と高耐久化に向けた酸化物系非白金触媒の研究開発動向について紹介します。
酸化物系材料については、高安定・高耐久であるという従前の研究結果と、劣化を促進するという最近の相反する報告があります。これらについても解説します。
【受講対象】
これから固体高分子形燃料電池の触媒層材料・システム開発に取り組まれる方、既に取り組まれている方、各種酸化物系材料の開発技術をお持ちで新たに燃料電池分野への応用を検討されている方々等
【受講後、習得できること】
酸化物系非白金触媒の現状、固体高分子形燃料電池への応用に関する研究開発動向、M/N/C系非白金触媒の研究開発動向
1.固体高分子形燃料電池の現状
2.固体高分子形燃料電池の本格普及に向けた触媒層の課題
3.触媒層の劣化機構
4.現行白金系ナノ粒子担持カーボン触媒に代替する材料の開発動向
5.非白金触媒の歴史と反応サイト
6.非白金触媒の劣化要因
7.非白金触媒と白金触媒のハイブリッド化
8.酸化物系非白金触媒の長所と短所
9.酸化物系非白金触媒における活性評価の難しさ
10.酸化物系非白金触媒の研究開発動向
11.酸化物系材料をめぐる混乱
12.酸化物系材料からのラジカル発生
13.触媒層の高耐久化に向けた酸化物系非白金触媒のラジカルスキャベンジャーとしての使い方
14.酸化物系非白金触媒における過酸化水素発生の抑制指針
15.まとめ
【質疑応答】
<14:45〜16:15>
3.中低温で作動する燃料電池に向けたイオン伝導度と安定性に優れた電解質の探索
東京工業大学 理学院・化学系 教授 工学博士 八島 正知 氏
【講座概要】
カーボンニュートラルの時代を牽引すると期待されるエネルギー変換・貯蔵材料として高い酸化物イオン伝導度や高いプロトン伝導度を示す安定な新型材料が渇望されています.最近,八島グループが中心になって発見した,酸化物イオン伝導およびプロトン伝導体は,中低温で高い伝導度および高い化学的・電気的安定性を示し,新しい固体電解質として注目されています.本セミナーでは,最新の研究成果を分かりやすく説明します.特に,新しいイオン伝導体を探索する4つの戦略と,その実例を解説します
1.背景
2.新しい構造型のイオン伝導体探索の重要性
3.ペロブスカイトの構造の分類とO2?拡散経路
4.戦略1:結合原子価法と実験によるイオン伝導体の探索 実施例
5.Dion-JacobsonCsBi2Ti2NbO10-・ の高酸化物イオン伝導の発見
6.サイズが大きなイオンと原子変位による高イオン伝導の概念
7.他のDion-Jacobson相の酸化物イオン伝導と高安定性
8.戦略2:本質的な酸素欠損層による高酸化物イオン伝導体の探索
9.六方ペロブスカイト関連酸化物Ba7Nb3.9Mo1.1O20.05 の高酸化物イオン伝導の発見
10.イオン伝導性六方ペロブスカイト関連酸化物の高安定性
11.他の六方ペロブスカイト関連酸化物のイオン伝導
12.六方ペロブスカイト関連酸化物Ba5Er2Al2ZrO13の高プロトン伝導の発見
13.六方ペロブスカイト関連酸化物Ba2ScAlO5の高プロトン伝導の発見
14.戦略3:構造マップと化学置換による新物質の探索
15.モジュラーペロブスカイトの新型イオン伝導体BaNdInO4系材料の発見
16.BaGdInO4系材料およびBaNdScO4系材料の発見
17.戦略4:イオン伝導性複合アニオン化合物の探索
18.酸塩化物で初のO2?イオン伝導体Ruddlesden-Popper相Ba3Y2O5Cl2, Sr3Sc2O5Cl2, Sr2ScO3Clの発見
19.本講演の結論と今後の展望
【質疑応答】
セミナー講師
※諸事情により第2講と第3講の順番の変更をさせていただきました(2/2)
1. 東京都立大学 都市環境科学研究科 助教 博士(工学) 棟方 裕一 氏
2. 弘前大学 大学院理工学研究科 准教授 博士(環境学) 千坂 光陽 氏
3. 東京工業大学 理学院・化学系 教授 工学博士 八島 正知 氏
セミナー受講料
1名につき60,500円(消費税込み・資料付き)
〔1社2名以上同時申込の場合1名につき55,000円(税込み)〕
受講について
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受講料
60,500円(税込)/人
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