分析におけるスペクトル解析の基本から応用テクニック

実際の様々な事例や手法による分析例などを詳細に解説!
~前処理・同定・解析~

※本セミナーはZOOMを使ったLIVE配信セミナーです。会場での参加はございません。
※大変申し訳ございませんが、同業者(コンサルタントまたはこれに類する方)のご参加はお断り申し上げます

セミナー趣旨

FTIRやXPSを中心としたいわゆる分光分析は、材料やプロセスの解析・評価、トラブル解決において必要不可欠なものとなっている。開発当初は、スペクトルを得るだけでも長い時間と高度な技術を要した。しかし、近年の技術進歩で誰でも簡便にスペクトルを取得できる、場合によっては装置導入日に教科書に出ているようなきれいなスペクトルを得られることも少なくない。
 言うまでもなく、スペクトルは得られれば目的が達成できるわけではなく、解析して初めて必要な情報を得て問題解決、目的達成をすることができる。また、その解析に用いることができるスペクトルであるかということを判断することも重要である。しかし、装置の進歩だけでなく、コンピューターやソフトの進歩もあり、現在では解析も多くの部分が自動化、ブラックボックス化されている。そのため、間違った結論が導かれてしまっているケースが少なくない。
 本講では、スペクトル解析の基本的な考え方から、前処理、同定や定量から数学的アプローチなどの解析、実際の様々な事例や手法による分析例などを詳細に解説する。

受講対象・レベル

・企業等の分析部門、大学等の分析センター、公設試験センターの担当者、リーダー、等
・研究開発部門、研究機関の担当者、リーダー等
・その他、技術部門全般

習得できる知識

・スペクトル解析の基礎から応用、実践
・スペクトルの正しい解釈(定性・定量)とそのためのデータ処理
・良いスペクトルを得るコツ、ノウハウ
・潜在情報を引き出す応用解析法
・データベースの利用

セミナープログラム

1.スペクトル解析の基本
  1.1 分析の基本フロー
  1.2 正確なデータを得るために
  1.3 AccuracyとPrecision
  1.4 真値と測定値
  1.5 平均値の意味
  1.6 信頼度要因を整理する
  1.7 スペクトルと言えば
  1.8 横軸、縦軸の意味
  1.9 基本ピーク形状
  1.10 なぜピークには幅があるのか
  1.11 半値幅の持つ意味
  1.12 ピーク変化(位置、半値幅)の意味
  1.13 スペクトル解析の分類
  1.14 スペクトルから構造・状態へ
  1.15 ピーク? ノイズ?
  1.16 データ解釈における認知バイアス
  1.17 動的に見る
  1.18 分析という行為の影響

2.スペクトルの前処理
  2.1 スペクトル前処理の分類
  2.2 ベースライン補正
  2.3 スムージング
  2.4 スムージングの影響
  2.5 補間
  2.6 自動処理の注意点
  2.7 最も重要なこと

3.解析的前処理(FTIRを例に)
  3.1 大気成分(CO2、H2O)補正
  3.2 スペクトル補正
  3.3 スペクトル変換
  3.4 注意点

4.スペクトルの解析(同定・定性)
  4.1 同定と定性
  4.2 ピーク帰属
  4.3 複数ピークの併用
  4.4 スペクトルパターン
  4.5 ピーク帰属の裏ポイント
  4.6 スペクトルデータベース
  4.7 スペクトルサーチ
  4.8 代表的検索アルゴリズム
  4.9 検索アルゴリズムの限界
  4.10 ヒットスコアの罠
  4.11 検索結果の間違い例
  4.12 スペクトルサーチのコツ
  4.13 混合解析
  4.14 オープンライブラリ

5.スペクトルの解析(定量)
  5.1 ピーク高さと面積
  5.2 ベースラインの引き方
  5.3 より正確な定量値を得るために
  5.4 ピークの重なり
  5.5 スペクトルのピーク分離
  5.6 ピーク分離における条件設定
  5.7 検量線法による定量
  5.8 定量値に対する影響要因
  5.9 限界の定義を理解する
  5.10 変動要因の軽減
  5.11 感度因子

6.数学的アプローチによる物理意味の導出
  6.1 相関解析
  6.2 スペクトルへの適用例
  6.3 相関解析の注意点
  6.4 スペクトルは?
  6.5 本来のスペクトル解析
  6.6 単なる道具

7.各種測定法の例
  7.1  フーリエ変換赤外分光法(FT-IR) 
   7.1.1 赤外分光法(IR)の原理
   7.1.2 吸光度スペクトルと透過スペクトル
   7.1.3 主な吸収帯
   7.1.4 主な有機系官能基の吸収帯
   7.1.5 イオン性官能基の吸収帯
   7.1.6 赤外分光の構造敏感性
   7.1.7 指紋領域の利用
   7.1.8 カルボニル基の判別
   7.1.9 系統解析
   7.1.10 帰属の考え方
   7.1.11 異常分散によるスペクトルへの影響
   7.1.12 ATR適用の注意点と対策
   7.1.13 検量線法
   7.1.14 検量線法が適用困難なケース
   7.1.15 ピーク強度比法
   7.1.16 誤差要因
   7.1.17 配向図
   7.1.18 正常部と異常部の比較
   7.1.19 差スペクトル
   7.1.20 標準スペクトルとの比較
   7.1.21 透過測定の場合
   7.1.22 差スペクトルが上手くいかない?
   7.1.23 水素結合
   7.1.24 高度な構造解析
  7.2  ラマン分光法 
   7.2.1 ラマン散乱
   7.2.2 レーザー波長と散乱強度
   7.2.3 ラマンスペクトル
   7.2.4 ラマンスペクトルの解析
   7.2.5 ラマンイメージング
  7.3  X線光電子分光法(XPS,ESCA) 
   7.3.1 XPSの原理
   7.3.2 ワイドスキャン(サーベイスキャン)
   7.3.3 ナロースキャン
   7.3.4 元素同定
   7.3.5 化学状態の同定
   7.3.6 紫外線照射前後スペクトル
   7.3.7 定量評価
   7.3.8 XPSにおけるベースラインの選択
   7.3.9 オージェピークの利用
   7.3.10 サテライトピークの利用
   7.3.11 価電子帯の利用
   7.3.12 角度変化測定による深さ方向分析
  7.4  オージェ電子分光法(AES) 
   7.4.1 AESの原理
   7.4.2 AESスペクトル例
   7.4.3 界面拡散の分析
   7.4.4 チャージアップの影響
  7.5  飛行時間型二次イオン質量分析法(TOF-SIMS) 
   7.5.1 TOF-SIMS装置の構成
   7.5.2 TOF-SIMSの概要
   7.5.3 マススペクトル
   7.5.4 マススペクトルの解析
   7.5.5 TOF-SIMSによる化学構造解析

8.実例

9.ポリイミドの表面処理層の深さ方向分析

10.まとめと質疑


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セミナー講師

ジャパン・リサーチ・ラボ 代表 博士(工学) 奥村 治樹 氏
兼 大阪産業大学 情報システム学科 非常勤講師
  京都産業21 相談員
  滋賀県産業支援プラザ 相談員
  知財管理技能士

【専 門】
表面・界面、接着、高分子、ナノ粒子、分析、ハイブリッド材料、人材育成、戦略策定、
組織マネジメント 等

【活 動】
大手化学メーカー勤務後大手電機メーカー、化学系ベンチャー企業を経て現職
 現在は、ベンチャーから上場企業まで様々な業種の顧問や技術コンサルタントとして、研究開発、製造における課題解決、戦略策定から人事研修などの人材育成などを行っている(詳細はhttp://analysis.ikaduchi.com)。また、学会等での招待講演や国プロにおけるキャリア形成プログラムの講師なども行っている。

セミナー受講料

55,000円(税込、資料付)
■ セミナー主催者からの会員登録をしていただいた場合、1名で申込の場合49,500円、
  2名同時申込の場合計55,000円(2人目無料:1名あたり27,500円)で受講できます。
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開催日時


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受講料

55,000円(税込)/人

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開催場所

全国

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キーワード

分析・環境化学

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