LIB/EV用電池リユースの市場と検査・劣化診断の技術 <会場開催セミナー>

EV普及の先に待つリサイクル/リユースの波に向けて・・・。
EV用LiBのリユース動向と併せて、劣化のメカニズム、充放電測定・電気化学インピーダンス測定に基づく電池評価方法を解説します。 

セミナー趣旨

  欧州電池規則が発効され、リチウムイオン電池 (LIB) の資源循環の高度化は喫緊の社会課題となっています。その中で、LIBのリユースはより効率的な資源循環を実現するためのコアの1つとみなされており、社会的な注目が高まっています。しかしながら、リユースのための検査や電池の状態診断には、LIBについての高度な知識が要求されます。LIBは爆発の危険もあり取扱が困難であること、また電池の性能や形状がまちまちであることなどがあり、標準的な診断手法は存在しません。そのため、市場化のハードルは高いというのが現状であると言えるでしょう。
  本セミナーでは、LIBのリユース関連市場の動向を概観したのち、検査技術や診断技術について、LIBの基礎から出発して包括的に解説いたします。また、検査技術の中で特にEIS (電気化学インピーダンス測定) について重点的に取り上げ、事例を紹介いたします。

受講対象・レベル

・リチウムイオン電池や、そのリユースや検査技術に興味がある方
・リチウムイオン電池利用製品を開発・運用している方

必要な予備知識

・高校卒業レベルの物理・化学の知識

習得できる知識

・リチウムイオン電池の動作メカニズム、特性、評価方法
・(特にEV駆動用の) リチウムイオン電池のリユース産業の動向
・電池の劣化メカニズムと、その評価方法
・電池の評価技術としてのEISの活用可能性

セミナープログラム

1.リチウムイオン電池 (LIB) の基礎
     LIBの基本的な動作原理や構造を説明します。
     検査や診断の手法を検討するためには、電池の挙動や構造がイメージできていることが重要です。
 1.1 LIBの挙動の基礎
 1.2 LIBの種類と特徴 (材料系、形状、製造法)
 1.3 EV駆動用LIBの要件と構造上の特徴
2.LIBのリユース産業 (特にEV駆動用)
     中古品となったLIBのリユース産業、またその後のリサイクル産業の構造について、
     欧州電池規則などの社会的背景とあわせて説明します。なお、対象としては主にEV駆動用の大型電池パックを想定します。
 2.1 LIBのサーキュラーエコノミーの全体像
 2.2 欧州電池規則とLIBリユース産業、リサイクル産業
 2.3 EV駆動用LIBのリユース産業の動向
3.基本的なパラメーターと直流充放電に基づく電池評価
     LIBの性能とは、劣化とは、といった内容を解説します。また、充放電測定に基づく電池評価手法を概説します。
 3.1 基本的なパラメーター、特に電池容量、充電率 (SOC)、OCVについて
 3.2 LIBの劣化とその指標となるパラメーター (SOHなど) について
 3.3 直流充放電を基礎とした電池評価
4.過渡応答、特にEIS (電気化学インピーダンス測定) に基づく電池評価
     過渡応答 (短時間の電気応答の測定) による電池評価手法について説明します。EISを軸として、様々な手法を紹介します。
 4.1 過渡応答計測の考え方
 4.2 EIS計測の基礎
 4.3 モデリングとデータ解析 (等価回路解析、活性化エネルギー、緩和時間解析など)
 4.4 正確な計測のためのポイント
 4.5 EIS以外の過渡応答評価手法、それらとEISの関係
 4.6 規格表現がある過渡応答評価手法
5.LIBの短時間劣化診断の技術
     LIBの過渡応答に基づく短時間 (たとえば数秒 - 数分程度) 劣化診断の技術について、実例を交えながら解説いたします。
 5.1 LIBの劣化メカニズム
 5.2 LIBの劣化と特性パラメーターの関係
 5.3 LIBの劣化診断技術の概観
 5.4 EISに基づく劣化診断の実例


 ※途中、小休憩を挟みます。


講演中のキーワード
・リチウムイオン電池のリユース
・劣化診断
・電気化学インピーダンス
・機械学習

セミナー講師

 日置電機株式会社 SMユニット 主任研究員 森 匠 氏

■ご略歴
東京大学工学部物理工学科卒業、同大学院新領域創成科学研究科後期博士課程修了、博士(科学)。
現職にて、リチウムイオン電池の電気特性に関する計測器の開発、電池や部材の新規評価手法の開発に従事
■ご専門および得意な分野・ご研究
電気回路全般、電気化学、機械学習
■本テーマ関連学協会でのご活動
<近年の学会発表>
- インピーダンス計測を用いたEV駆動用バッテリーの性能評価, 自動車技術会春季大会 (2024)
- Traceable impedance measurement for EV battery state assessment, 23rd annual AABC (2023)
- 劣化電池の自己発熱特性とモデル化について、第63回電池討論会 (2022)
- 等価回路を用いた参照極付きリチウムイオン電池の劣化評価、第63回電池討論会 (2022)
- Residual performance evaluation of Lithium-ion batteries for their secondary use、5th EVTeC (2021)
ほか、技術セミナーの実施、技術書籍への寄稿多数

セミナー受講料

1名41,800円(税込(消費税10%)、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき30,800円
*学校法人割引;学生、教員のご参加は受講料50%割引。

受講について

  • 感染拡大防止対策にご協力下さい。
  • セミナー会場での現金支払いを休止しております。
  • 新型コロナウイルスの感染防止の一環として当面の間、昼食の提供サービスは中止させて頂きます。
  • 配布資料は、当日セミナー会場でのお渡しとなります。
  • 希望者は講師との名刺交換が可能です。
  • 録音・録画行為は固くお断り致します。
  • 講義中の携帯電話の使用はご遠慮下さい。
  • 講義中のパソコン使用は、講義の支障や他の方の迷惑となる場合がありますので、極力お控え下さい。
    場合により、使用をお断りすることがございますので、予めご了承下さい。(*PC実習講座を除きます。)

※セミナーに申し込むにはものづくりドットコム会員登録が必要です

開催日時


13:00

受講料

41,800円(税込)/人

※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます

※銀行振込、コンビニ払い

開催場所

東京都

MAP

【品川区】きゅりあん

【JR・東急・りんかい線】大井町駅

主催者

キーワード

電気化学   計測工学   省資源

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電気化学   計測工学   省資源

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