ビヨンド5Gおよび6Gに向かうミリ波対応電磁波シールドおよび吸収材料開発のコツ~今後の高周波へ向かうトレンドおよび対応する電磁波ノイズ対策と明確な市場ニーズ発掘~

〇毎度好評の山形大学の日髙先生のセミナー。
〇今後の高周波へ向かうトレンドおよび対応する電磁波ノイズ対策についてお話します。
〇講演者の経験に基づく、実験計画法等の技法で陥りやすい失敗を事例に挙げながら解説。
〇電磁波シールド・吸収材料を作る必要性についての明確な市場ニーズについても読み解く。

セミナー趣旨

  第五世代移動通信(5G)の電磁波シールド・吸収材料の選定が佳境に入っている。
  本講義では、今後の高周波へ向かうトレンドおよび対応する電磁波ノイズ対策として、自社製品の新事業展開への期待を寄せている方々に、電磁波シールドおよび電磁波吸収用材料への転用の可能性を提案する。
  前半に5Gの最近の動向および電磁波シールドおよび電磁波吸収の原理について初学者にも分かり易く述べる。高校レベルのベクトルについての知識があると理解が深まる。後半は講演者の経験に基づく、実験計画法等の技法で陥りやすい失敗を事例に挙げながら、導電材料・磁性材料・誘電材料の特性を活かしながらシールド・吸収材料を開発する方法について経験を交えながら解説する。
  2020年4月から5Gが本格稼働した。次の一手をみると、NTT白書に従えばビヨンド5G(B5G)を5Gエボリューションと位置付けている。また、NOKIAは高速通信に対してシャノン限界を超える目標を立てている。その構想に至る基本的な原理を短時間だが読み解いてゆく。B5G対応のために作られる新素材の電磁波評価は開発者に理解しにくいことがある。また、電磁波シールド・吸収材料を作る必要性についての明確な市場ニーズがなければならない。したがって、新規提案するときの事業化形態についても考える。

受講対象・レベル

・自社製品の電磁波ノイズ対策への応用展開を考えている材料研究開発者から、ある程度の研究経験を経た方。
・業務に活かすため、電磁波計測方法についての知見を得たいと考えている方。
・電磁波吸収材料開発に取り組んでいるが、電磁波吸収特性のバラツキのような課題があり困っている方。

必要な予備知識

物理の基礎知識として高校物理レベルの知識。

習得できる知識

・電磁波の基礎知識 
・材料開発のノウハウ 
・電磁波計測法と遠方界および近傍界の評価法
・B5Gおよび6G向け電磁波遮蔽・吸収材料の動向

セミナープログラム

1.  第五世代移動通信(5G)の動向
  1.1 5GMFの概要
  1.2 5Gの三つの目標およびキーコンセプト
  1.3 周波数に対応した電磁波吸収材料の選択のコツと可能性
  1.4 B5Gとは何か(30ギガヘルツを越える高周波帯で性能が期待できる電磁波遮蔽・吸収材とは何か)
  1.5 B5Gおよび6G(テラヘルツ)の動向
2.  電磁波の基礎
  2.1 電磁波とは何か(電磁波の回り込みと透過する特性[波の特性])
   a)電磁波の周波数マップ
   b)ヤングの光干渉
   c)電磁波の発生原理
  2.2 金属が電磁波を反射する原理(渦電流発生による電磁波遮蔽[シールド効果])
   a)原理の解説
   b)透磁率・誘電率による屈折
   c)フレネル反射
  2.3 電磁波を吸収する原理(電磁波吸収のメカニズム[熱変換])
   a)シールドと吸収の違い
   b)電磁波吸収の原理
  2.4 電磁波吸収のシミュレーション原理
   a)誘電率と誘電正接
   b)電磁波吸収体機能性向上のコツ(ナノ導電材料に期待される吸収効果)
   c)シミュレーション実施に必要な原理原則
   d)シミュレーションで得られる情報
3.  電磁波シールド・吸収材料
  3.1 シールド材料の紹介
   a)材料の構造
   b)求められている材料特性
   c)代表的な材料の紹介
  3.2 吸収材料の紹介
   a)材料の構造
   b)求められている材料特性
   c)代表的な材料の紹介
4.  電磁波シールド・吸収材料設計のコツ
  4.1 電磁波シールド材料設計のコツ
   a)遠方界をベースにした考え方
    ①シェルクノフの式
    ②遮蔽効果の考え方
   b)近傍界をベースにした考え方
            ①マイクロストリップ線路法の考え方
            ②伝送減衰率の求め方
  4.2 電磁波吸収材料設計のコツ(遠方界の伝送線路)
   a)電磁波吸収シートの構成例
   b)放射ノイズと表皮効果
5.  電磁波シールド・吸収材料の評価法
  5.1 インピーダンスアナライザー(スペアナ)を用いる評価法
  5.2 ベクトル・ネットワークアナライザーを用いる評価法
   ①導波管法
   ②共振法
  5.3 自由空間法ついて(CISPR32法)
  5.4   その他の評価法
   ①近傍磁界強度分布表示法
   ②反射・伝搬法
   ③空間定在波法
   ④TDR法
   ⑤大型導波菅法
   ⑥マイクロストリップ線路法
   ⑦KEC法
   ⑧容量法
   ⑨トロイダルコア法
   ⑩電波暗室・電波暗箱用吸収体
   ⑪Sパロメータ法の計算モデル
6.  ノイズ抑制材料の商品化
  6.1 電磁波ノイズの発生原因と分類
   a)発生原因と分類
   b)伝達経路
   c)ノイズ対策の基本
   d)高周波におけるノイズ対策
  6.2 ビジネスモデルの構築
   a)ターゲットの明確化
   b)電波吸収体選定のポイント
   c)SWOT分析
  6.3 商品化事例
   6.3.1 磁性材料の粉末ビジネス
    a)狙い
    b)フィラーの開発
    c)ナノコンポジット粉末の樹脂複合化事例(熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂など)
   6.3.2 誘電材料のシート売りビジネス
7.まとめ


※図表なども多数用いて解説します。


■講演中のキーワード
第5世代移動通信(The 5th Generation Mobile Communication)、ビヨンド5
G(Beyond 5th Generation)、6G(The 6th Generation)、導電性(Conductivity)、誘電率(Permittivity)、
透磁率(Permeability)、電磁波シールド(Electromagnetic Wave Shielding)、
電磁波吸収(Electromagnetic Wave Absorption)、負の屈折率(Negative Refractive Index)


■受講された方の声(一例)
・全く知見の無い中で、受講させていただきましたが丁寧な説明で分かりやすかったです。
・材料設計のコツや商品開発時における話はとても興味深かったです。助かりました。
・電磁波シールドの原理について理解できて良かったです。
・全般的に興味深い内容で、受講して良かったです。ありがとうございました。
・ノイズの分類分けと対策についてのお話は非常に興味深いです。ありがとうございました。
・B5Gにおける高周波対応の重要性を知れたのは大きかったです。参加して良かったです。
・ノイズ抑制材料の商品化のお話が最も興味深かったです。今後の事業に役立てたいと思います。
・事前質問並びに当日の質問にも丁寧にご対応ありがとうございます。低コスト化を中心に今後のビジネス展開に役立てます。
などなど……ご好評の声を多数頂いております!

セミナー講師

 山形大学 大学院理工学研究科(工学)教授   日髙 貴志夫 氏

■ご略歴
1992年4月-2014年3月 (株)日立製作所 日立研究所にて材料開発に従事
2014年4月-2017年3月 山形大学 地域教育文化学部 教授
2017年4月-2020年3月山形大学 工学部建築・デザイン学科 教授 
2021年4月 山形大学大学院理工学研究科 建築・デザイン・マネジメント専攻 教授 現在に至る
■ご専門および得意な分野・ご研究
電磁波環境・環境評価
■本テーマ関連学協会でのご活動
日本建築学会 電磁波小委員会

セミナー受講料

【オンラインセミナー(見逃し視聴なし)】:1名41,800円(税込(消費税10%)、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき30,800円

【オンラインセミナー(見逃し視聴あり)】:1名47,300円(税込(消費税10%)、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき36,300円

*学校法人割引;学生、教員のご参加は受講料50%割引。

受講について

  • 配布資料はPDF等のデータで送付予定です。受取方法はメールでご案内致します。
    (開催1週前~前日までには送付致します)
    ※準備の都合上、開催1営業日前の12:00までにお申し込みをお願い致します。
    (土、日、祝日は営業日としてカウント致しません。)
  • 受講にあたってこちらをご確認の上、お申し込みください。
  • Zoomを使用したオンラインセミナーです
    →環境の確認についてこちらからご確認ください
  • 申込み時に(見逃し視聴有り)を選択された方は、見逃し視聴が可能です
    →こちらをご確認ください

※セミナーに申し込むにはものづくりドットコム会員登録が必要です

開催日時


12:30

受講料

41,800円(税込)/人

※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます

※銀行振込、コンビニ払い

開催場所

全国

主催者

キーワード

通信工学   電子材料   計測工学

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