マレイン酸変性による樹脂複合材料の界面密着性向上とその構造分析

66,000 円(税込)

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開催日 10:00 ~ 17:00 
主催者 株式会社 技術情報協会
キーワード 高分子・樹脂材料   複合材料・界面技術   化学反応・プロセス
開催エリア 全国
開催場所 Zoomを利用したLive配信※会場での講義は行いません。

MAPPの特性、性能を決める因子とは? 配合のポイントは?グラフト量、分子量は密着性、分散性、相溶性にどの程度影響するのか? 

セミナー講師

1.静岡大学 グローバル共創科学部 准教授 博士 (工学) 青木 憲治 氏2. 三洋化成工業(株) 高機能マテリアル事業本部 研究部 ユニットチーフ 樋口 晋太郎 氏 3. 山形大学 大学院有機材料システム研究科 准教授 博士(工学) 高山 哲生 氏 4. (株)三栄興業 柏の葉テクニカルセンター センター長 博士(工学)佐々木 大輔 氏 5.(国研)産業技術総合研究所 機能化学研究部門 主任研究員 博士(工学) 渡邉 亮太 氏

セミナー受講料

  1名につき66,000円(消費税込、資料付)〔1社2名以上同時申込の場合のみ1名につき60,500円〕

受講について

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セミナープログラム

【10:00-11:10】 1.ポリプロピレン系複合材料における無水マレイン酸変性PPの機能と役割 ●講師 静岡大学 グローバル共創科学部 准教授 博士 (工学) 青木 憲治 氏 

【講座の趣旨】ポリプロピレン(PP)系複合材料設計において「相溶化剤」は必須添加剤であり, 一般に無水マレイン酸変性PP(MAPP)が使用されている。 MAPPは"たかが"添加剤ではあるが,分子量/グラフト量バランス,ベース樹脂等の違いにより, 複合材料の機械的物性に大きな影響を与える。 昨今,活発に研究開発が進められているセルロースナノファイバー(CNF)やミクロフィブリル化セルロース(MFC)とPPの複合化においても CNF、MFCの分散性向上や界面結合形成等の重要な役割を担っている。 本講演では,無水マレイン酸変性PPの相溶化剤としての機能について, また,当研究室で行っているセルロース/PP複合化に関する研究内容について紹介する。

1.無水マレイン酸変性PP(MAPP) 1.1 グラフト反応メカニズムとその構造 1.2 分子量/グラフト量バランス

2.MAPPの添加効果 2.1 ガラス繊維強化ポリプロピレン(GFRPP) 2.2 ウッドプラスチック(WPC) 2.3 各種フィラーとの複合材料

3.セルロース/PP複合材料の開発 3.1 研究の背景(バイオエコノミー,海洋プラスチック問題) 3.2 セルロース/PP複合化の課題と解決へのアプローチ

【質疑応答】

【11:20-12:20】 2.官能基変性ポリオレフィンの特長と用途例  ●講師 三洋化成工業(株) 高機能マテリアル事業本部 研究部 ユニットチーフ 樋口 晋太郎 氏

【習得できる知識】官能基変性ポリオレフィンの特長、添加効果、使用方法

【講座の趣旨】当社の官能基変性ポリオレフィンは、変性度が高くかつ溶融粘度が低いため、相容化剤、分散剤、流動性向上剤等として幅広く使用されている。それら用途例を具体的に紹介する。

1.会社紹介

2.技術紹介

3.官能基変性ポリオレフィンの特長

4.官能基変性ポリオレフィンの使用例 4.1 相容化剤 4.2 フィラー分散剤 4.3 流動性向上剤 4.4 表面改質剤 4.5 その他の使用例

【質疑応答】

【13:10-14:20】 3.高分子複合材料、ポリマーブレンドにおける無水マレイン酸変性の適用とその評価 ●講師 山形大学 大学院有機材料システム研究科 准教授 博士(工学) 高山 哲生 氏

【講座の趣旨】無水マレイン酸による反応は高分子複合材料やポリマーブレンドでよく利用されている。本講座では無水マレイン酸が重合されたポリマー添加剤が短繊維強化プラスチックやポリマーブレンドの力学特性に及ぼす影響について,理論と実験結果を併せながら解説する

1.短繊維強化プラスチックの力学特性に関する無水マレイン酸系添加剤の役割 1.1 短繊維強化プラスチックの降伏条件 1.2 界面剥離  1.2.1 ウエルド強さの繊維含有率依存性  1.2.2 ウエルド強さに及ぼす無水マレイン酸変性ポリプロピレン添加効果 1.3 繊維の引抜け  1.3.1 引張強さと繊維配向の関係  1.3.2 短繊維強化PPの引張強さに及ぼす無水マレイン酸変性PP添加効果  1.3.3 短繊維強化PPの引張強さに及ぼす無水マレイン酸変性PS添加効果

2.ポリマーブレンドの力学特性に関する無水マレイン酸系添加剤の役割 2.1 ポリマーブレンドの降伏条件 2.2 せん断降伏応力と相構造の関係 2.3 界面剥離による降伏 2.4 相容化による降伏応力の変化と降伏条件の関係  2.4.1 PCの加水分解を利用したPC/ABSポリマーブレンドの相容化

【質疑応答】

【14:30-15:40】 4.両末端マレイン酸変性PPを用いた共重合樹脂の合成と各種アクリル酸類を用いた新規変性PPの開発 ●講師 (株)三栄興業 柏の葉テクニカルセンター センター長 博士(工学)佐々木 大輔 氏 

【略歴】・高分子学会グリーンケミストリー研究会 運営委員長・高分子学会サーキュラーエコノミー研究グループ 運営委員・アイオノマー研究会 幹事

【講座の趣旨】ポリオレフィンの精密熱分解により得られる二重結合含有ポリオレフィンの解説を行い、その機能化についてまとめる。特に本講演ではマレイン酸変性PPを用いた共重合樹脂の合成とその特性について概説する。さらに当社で開発が進められている各種アクリル酸類を用いた新規変性PPの合成とその特性について触れる。

1.ポリオレフィン (PO) の精密熱分解 1.1 POの精密熱分解について 1.2 ポリプロピレン (PP) の精密熱分解とその生成物 1.3 その他のPOの精密熱分解とその生成物

2.二重結合含有POの機能化 2.1 二重結合の官能基化 2.2 官能基化POを用いた共重合樹脂の合成とその特性 2.3 マレイン酸変性PPを用いた共重合樹脂の合成とその特性 2.4 マレイン酸と各種アクリル酸類を導入するための新しい方法

【質疑応答】

【15:50-17:00】 5.顕微赤外分光法によるマレイン酸変性樹脂複合材料の界面構造の分析 ●講師 (国研)産業技術総合研究所 機能化学研究部門 主任研究員 博士(工学) 渡邉 亮太 氏

【習得できる知識】顕微赤外分光法による材料分析、界面構造の可視化技術、界面が関わる複合材料の高強度発現メカニズム、大量のスペクトルデータにインフォマティクスを活用する利点

【講座の趣旨】複合材料の機能を支配する要因として、樹脂/フィラー界面の接着状態がある。本講座では、界面接着に関わる、分子スケールの界面構造を解析する技術である、顕微赤外分光法とインフォマティクス (二次元相関法) を融合した手法について解説する。産業材料として広く活用されている、無水マレイン酸変性樹脂複合材料の界面構造の分析事例について紹介する。

1.複合材料の界面構造解析 1.1 樹脂/フィラー界面の化学構造 1.2 界面構造と物性との相関

2.顕微赤外分光法とインフォマティクスを融合した界面構造の解析技術 2.1 顕微赤外分光法 2.2 複合材料の界面相互作用の可視化 2.3 加熱による界面結合形成挙動の可視化 2.4 延伸時の界面近傍における高分子配向の可視化

【質疑応答】