材料開発にレオロジーを活用するための考え方と実践
★仕事に役立つ動的線形粘弾性の仕組みを伝授
※オンライン会議アプリZoomを使ったWEBセミナーです。ご自宅や職場のノートPCで受講できます。
【アーカイブ配信:1/27~2/5】での受講もお選びいただけます。
セミナー趣旨
高機能・高性能な高分子材料の開発において、高分子材料の特性を評価することが必須です。高分子材料の硬軟や耐久性のような力学的な特性の評価には、レオロジー測定が有効であることが知られています。本セミナーを通じてレオロジーや粘弾性測定についてのイメージを掴めば、実際の測定や解析に活かすことができるようになります。
このセミナーでは、まずレオロジーという学問を簡単に紹介したのちに粘弾性測定の重要性を示して、その基礎となる線形粘弾性理論について説明します。また、開発の場で多用されている動的線形粘弾性の原理をイメージしやすい図やアニメを用いた理解を目指します。さらに、なんとなく言葉だけは知っている「時間温度換算則」や「WLF理論」についてもその現象を直感的に理解ができるように説明を行います。最後に、これまでの知見を踏まえて、高分子材料の粘弾性挙動について解説し、実際の材料を扱う際のポイントや解析手法について説明します。
習得できる知識
このセミナーでは、高分子材料の研究開発に役立つ以下に列記したような知識を、その仕組みから理解して使いこなせるようになることを目指します。
・レオロジーの考え方を活かすということは?
・線形粘弾性理論とは?
・緩和現象とは流れることでエネルギーを消費
・動的な粘弾性の測り方の仕組みについて
・時間温度換算則って何?
・WLF理論を使いこなそう
・無定形高分子の力学特性と粘弾性の関係について
・適切にレオロジーの測定ができていますか?
・測定データをどのように解釈する?注意する点は?
セミナープログラム
1.はじめに
1-1. 自己紹介
1-2. 本講座の進め方
2.知ってるつもりのレオロジーって?
2-1. レオロジーとは?
2-2. 固体と液体のモデル
2-3. 物質のミクロなイメージ
3.線形粘弾性理論とは?
3-1. 線形応答とは
3-2. マクスウェルモデルによる応力緩和の理解
3-3. 少しだけ実事象に近づけると
4.線形動的粘弾性について
4-1. 動的な刺激への応答
4-2. 粘弾性体の動的な応答
4-3. 粘弾性スペクトルについて
5.無定形高分子の粘弾性
5-1. 高分子とは?
5-2. 高分子の振る舞いの温度依存性
5-3. 高分子の緩和について
6.時間温度換算則とWLF理論
6-1. 時間換算則について
6-2. WLF理論の意味と使い方
6-3. シフトファクターの取り扱い
7.動的粘弾性測定のコツと開発への活かし方
7-1. 線形性の担保と開発での意味
7-2. 温度分散と周波数分散の使いこなし
7-3. 緩和現象を直感的に理解する。
8.まとめ
スケジュール:
昼食の休憩時間12:00~12:45を予定しております。
※進行によって、多少前後する可能性がございます。
※質問は随時チャット形式で受け付けます。また音声でも可能です。
キーワード:
レオロジ,線形粘弾性,,動的粘弾性,測定,時間換算則,WLF理論,スペクトル,セミナー
セミナー講師
ソフトマターデザインラボ合同会社 佐々木 裕 氏
<元>東亞合成(株)名古屋クリエイシオR&Dセンター
<経歴>
1986年 北海道大学工学部合成化学工学科高分子化学専攻 修士課程修了
同年 東亞合成株式会社入社
1992-93年 米国 Rensselaer Polytechnic Institute にて Visiting Scientist
1996年 北海道大学地球環境科学研究院 博士課程修了
2024年 東亞合成株式会社退職
同年 ソフトマターデザインラボ合同会社設立 代表社員
<研究歴>
これまで四十年近く東亞合成㈱という化学系メーカーにて、光硬化型材料を端緒として各種の機能性高分子の研究開発に関わってきました。海外留学をきっかけとして発見したオキセタン樹脂という新規材料の工業化にも成功し、その実用化において、各種の分析・観察、レオロジー測定、シミュレーション等の多様な評価技術にも携わってきました。
それらの経験に基づき、粘着や接着等の複合的な機能と高分子物性との関連性についての研究にも注力してきました。近年は、基盤的な技術の確立につながるような基本的な事項に関する学会発表も行 っております。
<所属学会>
高分子学会、レオロジー学会
<主たる著作>
「マテリアルズ・インフォマティクスによる材料開発と活用集」(分筆)技術情報協会 (2019)
「UV硬化プロセスの最適化」(分筆)Science & Technology (2008)
「LED革新のための最新技術と展望」(分筆)情報機構 (2008)
「高分子架橋と分解の新展開」(分筆)シーエム シー (2007)
“Photoinitiated Polymerization” (part), Ed. K.D. Belfield, J.V. Crivello, ACS Symposium Series 847(2003)
セミナー受講料
55,000円(税込、資料付)
■ セミナー主催者からの会員登録をしていただいた場合、1名で申込の場合46,200円、
2名同時申込の場合計55,000円(2人目無料:1名あたり27,500円)で受講できます。
(セミナーのお申し込みと同時に会員登録をさせていただきますので、
今回の受講料から会員価格を適用いたします。)
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- アーカイブの場合は、配信開始日以降に、セミナー資料と動画のURLをメールでお送りします。
- 無断転載、二次利用や講義の録音、録画などの行為を固く禁じます。
講師のプロフィール
これまで身につけてきた幅広い知見を活かして、原理原則に基づく論理思考と自由な発想とをミックス・アップして、企業での研究・開発に必須となるステージ・ゲートでの判断を支援ができるものと確信しております。
佐々木 裕
ささき ひろし / 愛知県 /
これまで四十年近く東亞合成㈱という化学系メーカーに所属し、各種の機能性高分子の研究開発に関わってきました。
海外留学をきっかけとして発見したオキセタン樹脂という新規材料の工業化にも成功し、その実用化において、各種の分析・観...続きを読む