●ラジカル重合の基本から実践的な課題の解決までをわかりやすく説明します。
●当日は、素朴な疑問だけでなく、参加者が直面する具体的な課題、質問を歓迎します。会場参加者には、時間が許す限り個別の課題についても対応します。
セミナー趣旨
ビニルポリマーの80%以上はラジカル重合で製造され、ほぼ完成した重合法と云われてきましたが、近年、基礎的な領域においてさえもデーターの修正、新しい重合手法・考え方が取入られるなど、目を離せない状況になってきています。一方、残念ながらラジカル重合の基礎からこれら最新の情報までを学ぶ機会は現在ほぼ失われています。ラジカル重合が初めての方、具体的な実験方法を知りたい方、課題に直面している方、最新の重合手法を取入れたい方などを対象に、重合反応の分析・解析から実践的な課題の解決、最新の情報までをやさしく解説します。特に、会場受講者は、個々の素朴な疑問はじめ具体的な課題にも気軽に質問できます。
受講対象・レベル
・高分子材料の研究開発を始めたばかりの方から、ある程度の研究経験を経た方
・業務に活かすため、ラジカル重合についての知見を得たいと考えている方
・ラジカル重合法による高分子材料の合成に現在取り組んでいるが、なかなか成果が得られずに困っている方
・本テーマに興味のある方なら、どなたでも受講可能です。
必要な予備知識
・化学の基礎知識。大学教養課程レベルの化学の知識。
・この分野に興味のある方なら、特に予備知識がなくても問題ない。
習得できる知識
・ラジカル重合の基礎知識 ・最新の改定データー ・重合方法のノウハウ
・実験手法 ・異常反応のトラブル対処法 ・リビングラジカル重合の開発動向
・現在直面している課題を解決するヒント
セミナープログラム
1.はじめに
1)重合の種類
2)ラジカル重合とイオン重合の比較
2.素反応の解析
1)素反応の種類
2)重合速度。速度の求め方
3)分子量と分子量分布。実測値と理論値
4)重合速度と分子量の経時変化
5)重合のエネルギー
6)重合の方法
3.単独重合
1)単独重合性モノマーの特徴
2)開始反応。開始剤の種類と選び方
3)成長反応。重合の限界、速度定数の求め方
4)停止反応。新しい反応機構
5)連鎖移動反応
6)禁止反応。酸素とキノンの働き
4.共重合
1)種類。共重合化のメリット
2)素反応の解析。モノマー反応性比
3)Q-e値の簡便な求め方
4)共重合性と単独重合性の関係
5.リビングラジカル重合
1)重合の特徴
2)原理
3)具体例と注意点
6.新しい機能性モノマーの重合
1)米国指定バイオマス由来モノマー
2)キャプトデイティブ置換モノマー
7.実践的課題と質疑応答
1)残存モノマー除去法、多峰性分子量の原因
2)滴下共重合の滴下時期、分子量の温度異変
3)参加者の個別質問など
※途中、お昼休みと小休憩を挟みます。
■講演中のキーワード
ラジカル重合、反応解析、イレギュラー反応、共重合、リビング重合、機能性材料、SDGs
セミナー講師
徳島大学 名誉教授 田中 均 氏
■ご略歴
2014年 徳島大学定年退職 名誉教授
■ご専門および得意な分野・ご研究
高分子化学、特にラジカル重合と機能性高分子
■本テーマ関連学協会でのご活動
高分子学会、日本化学会、アメリカ化学会
セミナー受講料
1名47,300円(税込(消費税10%)、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき36,300円
*学校法人割引;学生、教員のご参加は受講料50%割引。
受講について
【会場受講ご選択の方】
- 感染拡大防止対策にご協力下さい。
- セミナー会場での現金支払いを休止しております。
- 新型コロナウイルスの感染防止の一環として当面の間、昼食の提供サービスは中止させて頂きます。
- 配布資料は、当日セミナー会場でのお渡しとなります。
- 希望者は講師との名刺交換が可能です。
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- 講義中の携帯電話の使用はご遠慮下さい。
- 講義中のパソコン使用は、講義の支障や他の方の迷惑となる場合がありますので、極力お控え下さい。
場合により、使用をお断りすることがございますので、予めご了承下さい。(*PC実習講座を除きます。)
【オンライン受講ご選択の方】
- 配布資料は、印刷物を郵送で1部送付致します。お申込の際はお受け取り可能な住所をご記入ください。
お申込みは4営業日前までを推奨します。
それ以降でもお申込みはお受けしておりますが(開催1営業日前の12:00まで)、
テキスト到着がセミナー後になる可能性がございます。 - 資料未達の場合などを除き、資料の再配布はご対応できかねますのでご了承ください。
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