AFM(原子間力顕微鏡)の基本原理と操作・測定・解析方法の基本と最適化・有効活用方法
~ 原理・装置導入・サンプル作製から装置校正・性能維持管理・トラブル対策 ~
■AFMを導入および使用するユーザー側の視点で技術ポイントを分かり易く解説
■分析業務はのみならず研究開発でもAFMを用いて適切で効果的な測定を行うための基本とノウハウ
■AFM(原子間力顕微鏡)を使いこなせない、データ解析が難しい、フォースカーブがよく分からない、カンチレバーの選択法が分からない、AFMを導入したいが判断しにくい、、、、と悩んでませんか?
■AFMでできること・できないこと、電子顕微鏡ではわからなくてもAFMでわかることとは
■AFMを使用する上でのノウハウ、測定条件、データの取得・解析方法、AFMを用いた材料および表面科学の手法
■適切で効果的なAFM測定を行うためのユーザー目線での技術ポイント
日時
【ライブ配信】 2025年1月31日(金) 10:30~16:30
【アーカイブ配信】 2025年2月17日(月) まで受付(視聴期間:2/17~3/3)
受講可能な形式:【ライブ配信】or【アーカイブ配信】のみ
セミナー趣旨
しかしながら、実際に適切で効果的なAFM測定を行うには、基本原理や測定方法、そして解析方法などの基礎を習得する必要があり、測定が不調の場合は原因が不明のままとなり、活用範囲も形状観察程度の利用に留まっているケースが多く見受けられます。AFMを用いれば、試料表面の諸性質(弾性率、導電性、帯電性、加工、相互作用力、付着性など)、微粒子やレジストパターンなどの微小固体の諸性質(付着性、マニピュレーション、帯電性)、特殊測定(液滴形状、ナノバブル観察)など、幅広い解析が効果的に行えます。
本セミナーでは、汎用性の高い大気中および液中測定用のAFMを中心に豊富なデータに基づき解説します。これからAFMの導入を検討される方、初めてAFMを操作される方にも分かりやすく装置の基本原理や操作方法、データの取得や解析方法についてまで解説します。特に、講師の経験に基づいて、AFMを導入および使用するユーザー側の視点に立って、技術ポイント、豊富な応用例や測定ノウハウを分かり易く解説します。また、AFMに関する日頃のトラブル対策や技術開発相談にも対応します。
受講対象・レベル
・AFMによる材料分析業務に携わっている方
・AFMを初めて利用する方
・AFMの導入を検討されている方
・AFMの幅広い分野での利用を希望される方
・AFMの性能をさらに有効活用したいとお考えの方
・AFMを学ぶ学生の方々 など
習得できる知識
・AFMの基礎と基本原理
・AFMを使用する上でのノウハウ
・AFMのトラブル対策
・AFMの応用事例
セミナープログラム
・AFM誕生の舞台裏(開発の歴史)
~G.Binnig氏、STMノーベル賞、開発競争~
・AFMでできること(長所と短所)
~分解能、アプリケーション、SEMとの比較~
・AFMの基本システム構成(基本ハード構成)
~カンチレバー、ピエゾ素子、レーザー光学系・付帯設備、共振制御~
・AFMの動作モード(ナノフォース検出)
~コンタクト、ノンコンタクト、タッピング、フィードバック方式~
・原子間力とは(測定の基本データ)
~L.J. potential、Van der Waal’s力、London分散力、Keesom極性力、クーロン力~
・原子/分子像が得られる理由(ばね定数の最適化)
~表面力測定器(SFA)、表面粗さ計との比較~
・フォースカーブの理解(AFMの動作ポイント設定方法)
~pull-in/pull-off力、potential場、Qカーブ、振幅/位相検出~
・表面像の不確定要素(得られた像は、実像なのか?)
~探針の曲率半径、熱ドリフト、逆テーパー~
・ナノスケールの寸法校正(原子配列の観察)
~マイカ格子配列、ピエゾ非線形問題、ばね定数の変動問題~
・AFM測定の誤差要因(精度の高い測定のために)
~AFMシステム、カンチレバー探針、測定資料の最適化~
・適切なAFMの機種選定方法(導入後の最適な運用ために)
~用途に合ったオプション設定とは、サービス対応~
2.AFMの最適化のノウハウ(サンプル作製、性能維持と動作不良対策)
・設置環境からのノイズ対策(バックグラウンドノイズ対策)
~温湿度、除振法、音声、帯電、機器ノイズ除去~
・測定サンプルの作成と調整と保存(ソフトノイズ対策)
~薄膜、微粒子、粘性液体、バブル、吸着水、有機汚染と保管方法~
・探針先端へのサンプル修飾(機能性向上)
~導電性コート、微粒子付与、塗布膜コート~
・カンチレバーと探針の性質(どのようにして選ぶのか)
~材質、先端曲率半径、マッチング感度、ばらつき、ばね定数の校正~
・探針のメンテナンス方法(汚染と摩耗対策)
~先端摩耗による影響、探針の保護、疎水化処理~
・探針の追従性とノイズ対策(クリアな像を得るには)
~Feedback制御、ゲイン調整、サンプル固定~
・表面の吸着水の影響(湿度依存性)
~液滴凝縮、ラプラス力、乾燥空気、N2ガス、減圧~
・光学系の最適化(感度校正)
~レーザーポイント変動、Sensitivity調整~
・ピエゾステージのドリフト対策(熱対策)
~ヒステリシス、発熱、位置変動の校正~
・サンプルの表面粗さ依存性(接触面積の影響)
~探針の吸着力、摩擦力~
・液中での測定方法
~簡単なバージョンアップ、粘性~
・各種サンプルの測定条件の最適化
(薄膜、微粒子、高分子、複合材料など)
3.AFMの有効活用のポイント(適用事例と解析方法)
・探針と試料表面との接触変形とは
~Hertz理論、DMT理論、JKR理論~
・固体表面の動的粘弾性測定
~膜内フィラー、複合材料~
・固体表面の凝集性解析
~薄膜の硬さ、摩擦特性、表面硬化層の解析~
・固体表面の弾性率測定
~固体表面と微細パターンの弾性率解析~
・表面エネルギーの測定
~微粒子、表面処理との相関~
・表面吸着性の解析
~表面の経時変化~
・化学力顕微鏡(CFM)への応用
~親水/疎水複合構造の解析~
・薄膜及び微細パターンの付着性解析
~DPAT法~
・微粒子の付着性/除去特性(凝集分散解析)
~粒径依存性、Derjaguin近似、マニピュレーション~
・ナノペースト粒子の凝集性
~焼成時の粒成長~
・微粒子の核成長と平坦性
~核生成理論、結晶粒、膜表面粗さ~
・固体表面の帯電制御
~帯電分布と除電性~
・微小液滴およびファインバブル観察
~識別方法~
・微小固体のナノマニピュレーション
~移動・加工と凝集性解析~
・微細パターン描画(ナノ陽極酸化法)
~印加電圧、湿度依存性~
4.質疑応答
・日頃の技術開発・トラブルの個別相談に応じます。
5.付録資料
表面エネルギーによる濡れ・付着性解析
セミナー講師
アドヒージョン(株) 代表取締役社長 博士(工学) 河合 晃 氏
国立大学法人長岡技術科学大学 名誉教授
略歴
兼務 アドヒージョン(株)(研究成果活用企業(大学ベンチャー))代表取締役
三菱電機㈱ ULSI研究所にて10年間勤務し、電子デバイス開発・試作・量産移管・歩留り・工場管理の業務に従事し、半導体デバイスの高精度な表面処理技術開発に従事した。
その後、長岡技術科学大学にて勤務し、機能性薄膜、表面界面制御、ナノデバイスなどの先端分野の研究を実施している。
各種論文査読委員、NEDO技術委員、国および公的プロジェクト審査員などを歴任。
大学ベンチャー企業として、アドヒージョン㈱ 代表取締役 兼務。
著書33件、受賞多数、原著論文166報、国際学会124件、特許多数、講演会 200回以上、日本接着学会評議員、電気学会、応用物理学会会員、産学連携・技術コンサルティング実績 200社以上。
セミナー受講料
※お申込みと同時にS&T会員登録をさせていただきます(E-mail案内登録とは異なります)。
55,000円( E-mail案内登録価格52,250円 )
E-Mail案内登録なら、2名同時申込みで1名分無料
2名で 55,000円 (2名ともE-mail案内登録必須/1名あたり定価半額27,500円)
【1名分無料適用条件】
※2名様ともE-mail案内登録が必須です。
※同一法人内(グループ会社でも可)による2名同時申込みのみ適用いたします。
※3名様以上のお申込みの場合、1名あたり定価半額で追加受講できます。
※請求書(PDFデータ)は、代表者にE-mailで送信いたします。
※請求書および領収証は1名様ごとに発行可能です。
(申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。)
※他の割引は併用できません。
テレワーク応援キャンペーン(1名受講)【オンライン配信セミナー受講限定】
1名申込み: 受講料 44,000円(E-Mail案内登録価格 42,020円 )
定価:本体40,000円+税4,000円
E-Mail案内登録価格:本体38,200円+税3,820円
※1名様でオンライン配信セミナーを受講する場合、上記特別価格になります。
※他の割引は併用できません。
受講について
ZoomによるLive配信 ►受講方法・接続確認(申込み前に必ずご確認ください)
アーカイブ配信 ►受講方法・視聴環境確認(申込み前に必ずご確認ください)
配布資料
- PDFテキスト(印刷可・編集不可)