パワーデバイスの基礎ならびにSiCデバイス・実装の最新技術動向
SiC パワーデバイスの特長と課題、SiCデバイス実装技術を一日速習!
セミナー趣旨
2024年現在、世界各国は自動車の電動化(xEV)開発に向け大きく進展しており、xEVはもはや大きな潮流となった感がある。xEVの性能を決める基幹部品であるパワーデバイスでは、SiCをはじめとした新材料デバイスの普及が大いに期待されている。しかしながら現状では、シリコンIGBTがxEV用途の主役に君臨しており、シリコンIGBTの時代が続くともいわれている。これはとりもなおさず、SiCデバイスの性能、信頼性、さらには価格が市場の要求に十分応えられていないことによる。最強のライバルであるシリコンIGBTからSiC開発技術の現状と今後の動向について、半導体素子や実装技術、さらには市場予測を含め、わかりやすく、かつ丁寧に解説する。また、またGaNや酸化ガリウムデバイスの現状についても紹介する
受講対象・レベル
パワーデバイス、パワーエレクトロニクスに興味のある方
必要な予備知識
教養程度の工学の知識があれば十分です。
習得できる知識
・パワーデバイスならびにパッケージ技術の最新技術動向
・パワーデバイス市場。シリコンパワーデバイスの強み
・SiC パワーデバイスの特長と課題。SiCデバイス実装技術
・SiCデバイス特有の設計、プロセス技術、GaN/酸化ガリウムパワーデバイスの動向、など
セミナープログラム
1.パワーエレクトロニクス(パワエレ)とは?
1-1 パワエレ&パワーデバイスの仕事
1-2 パワー半導体の種類と基本構造
1-3 パワーデバイスの適用分野
1-4 パワーデバイスを使うお客様は何を望んでいるのか?
1-5 MOSFET・IGBTだけが生き残った。なぜ?
1-6 パワーデバイス開発のポイントは何か?
2.最新シリコンMOSFET, IGBTの進展と課題
2-1 パワーデバイス市場の現在と将来
2-2 パワーデバイス開発のポイント
2-3 最新MOSFET、IGBTを支える技術
2-4 IGBT 薄ウェハ化の限界
2-5 IGBT特性改善の次の三手
2-6 新構造IGBT:逆導通IGBT(RC-IGBT)の誕生
2-7 シリコンIGBTの実装技術
3.SiCパワーデバイスの現状と課題
3-1 半導体デバイス材料の変遷
3-2 なぜSiCパワーデバイスが新材料パワーデバイスの中でトップなのか
3-3 SiCのSiに対する利点
3-4 各社はSiC-MOSFETを開発中。なぜSiC-IGBTではないのか?
3-5 SiCウェハができるまで
3-6 SiC-SBDそしてSiC-MOSFET開発へ
3-7 SiC-MOSFET普及拡大のために解決すべき4つの課題
3-8 SiC-MOSFET最近のトピックス
3-9 SiCのデバイスプロセス(Siパワーデバイスと何が違うのか)
3-10 SiCデバイス信頼性向上のポイント
3-11 SiC-MOSFET内蔵ダイオードのVf劣化とは?
3-12 最新SiC MOSFET技術
4.GaNパワーデバイスの現状と課題
4-1 なぜGaNパワーデバイスなのか?
4-2 GaNデバイスの構造
4-3 SiCとGaNデバイスの狙う市場
4-4 GaNパワーデバイスはHEMT構造。その特徴は?
4-5 ノーマリ-オフ・ノーマリーオン特性とはなに?
4-6 GaN-HEMTのノーマリ-オフ化
4-7 GaN-HEMTの課題
5.酸化ガリウムパワーデバイスの現状
5-1 酸化ガリウムとその特徴
5-2 酸化ガリウムパワーデバイス最新開発状況
6.SiCパワーデバイス高温対応実装技術
6-1 高温動作ができると何がいいのか
6-2 SiC-MOSFETモジュール用パッケージ
6-3 パワーモジュール動作中の素子破壊例
6-4 SiCモジュールに必要な実装技術
7.まとめ
セミナー講師
国立大学法人 筑波大学 数理物質系 物理工学域 教授 博士(工学) 岩室 憲幸 氏
■ご略歴
1984年早稲田大学理工学部卒、1998年 博士(工学)(早稲田大学)
富士電機株式会社に入社。
1988年から現在までパワーデバイスシミュレーション技術、IGBT、ならびにWBGデバイス研究、開発、製品化に従事。
1992年North Carolina State Univ. Visiting Scholar.MOS-gate thyristorの研究に従事。
1999年~2005年 薄ウェハ型IGBTの製品開発に従事。
2009 年5月~2013年3月 産業技術総合研究所に出向。SiC-MOSFET、SBDの研究ならびに量産技術開発に従事。
2013年4月~ 国立大学法人 筑波大学 教授。現在に至る。
【ご専門】
シリコン、SiCパワー半導体設計技術
【本テーマ関連学協会でのご活動】
IEEE Senior Member
IEEE Electron Device Society Power Device & IC Technical Committee Member
電気学会 シリコンならびに新材料パワーデバイス・IC技術調査専門委員会 元委員長
電気学会上級会員、応用物理学会会員
パワー半導体国際シンポジウム(ISPSD) 2017, 2021 Steering Committee Member.
<著書>
1. 「パワエレ技術者のためのSiCパワー半導体デバイス」 (科学情報出版、2024年2月)
2. 「車載機器におけるパワー半導体の設計と実装」 (科学情報出版、2019年9月)
3.“Wide Bandgap Semiconductor Power Devices” Editor B.J.Baliga, Chapter 4 担当・執筆 (Elsevier, Oct. 2018)
4. “Handbook of Semiconductor Devices”, Editor Rudan, M., Brunetti, R., Reggiani, S. Chapter 13 担当・執筆
(Springer, Nov. 2022)
<監修書>
5. 「パワーデバイスの最新開発動向と高温対策および利用技術」、R&D支援センタ, 2024年11月
6. 「次世代パワーエレクトロニクスの課題と評価技術」、S&T出版、2022年7月
7. 「次世代パワー半導体の開発動向と応用展開」(シーエムシー出版、2021年8月)
8. 「SiC/GaNパワーエレクトロニクス普及のポイント」(S&T出版 2018年1月)、
9.「次世代パワー半導体の高性能化とその産業展開」(シーエムシー出版、2015年6月)
<編集書>
10.「世界を動かすパワー半導体-IGBTがなければ電車も自動車も動かない-」(電気学会2008年12月 )があります。
【トピックス】
2020年4月 電気学会 第23回優秀活動賞 技術報告賞
2020年12月 日経エレクトロニクス パワーエレクトロニクスアワード2020 最優秀賞を受賞
(内容:SBD内蔵SiC MOSFET 金属変更で実用化に道筋)
https://www.tsukuba.ac.jp/journal/awards/20201210132702.html
セミナー受講料
【オンラインセミナー(見逃し視聴なし)】:1名47,300円(税込(消費税10%)、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき36,300円
【オンラインセミナー(見逃し視聴あり)】:1名52,800円(税込(消費税10%)、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき41,800円
*学校法人割引;学生、教員のご参加は受講料50%割引。
受講について
- 配布資料はPDF等のデータで送付予定です。受取方法はメールでご案内致します。
(開催1週前~前日までには送付致します)
※準備の都合上、開催1営業日前の12:00までにお申し込みをお願い致します。
(土、日、祝日は営業日としてカウント致しません。) - 受講にあたってこちらをご確認の上、お申し込みください。
- Zoomを使用したオンラインセミナーです
→環境の確認についてこちらからご確認ください - 申込み時に(見逃し視聴有り)を選択された方は、見逃し視聴が可能です
→こちらをご確認ください
受講料
47,300円(税込)/人