測定・評価技術から取り組む薄膜の剥離・密着性の改善と制御

薄膜の密着力・物性・構造の測定・評価技術の基礎知識  

  受講可能な形式:【Live配信】のみ 

本セミナーでは、薄膜の剥離や密着性の問題解決につなげる手法について紹介します。
まず、この問題に対処する際に最低限知っておくべき基本的な内容について解説し、その後に、密着力や機械的物性、膜質の測定/評価手法のポイントを詳説します。

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    セミナー趣旨

    本セミナーでは、実際の測定や評価における技術的な観点を通して、薄膜の剥離や密着性の問題解決につなげる手法について紹介します。まず、この問題に対処する際に最低限知っておくべき基本的な内容について解説し、その後に、密着力や機械的物性、膜質の測定/評価手法のポイントを詳しく述べます。各項目では、具体的な問題点とその解決のキーポイントの例示→その技術内容に関わる最低限知っておきたい基礎事項の提示→具体例などを使ったより詳しい説明、という順で理解を深めるようにします。特に、薄膜の膜厚や表面状態、測定条件など測定/評価結果に大きな影響を与える様々な要因や、測定や評価で得られた情報を材料や製造プロセスの設計で、どのように密着性向上へ活かしていくのかについて、わかりやく、かつ、かなり詳しく紹介します。具体例としては、主に金属や無機のスパッタリング薄膜を取り上げますが、樹脂コーティング膜へ適用した場合も含めて解説します。

    初学者、中堅技術者で薄膜の密着性や機械的な耐久性に関して基本知識から習得したい方、新製品開発やトラブルシューティングでの技術課題を解決したい方、さらには、品質管理等で密着力や機械的特性の測定や、薄膜の表面や構造の分析に携わり、その技術の本質や注意点を理解したい方に適した内容です。本セミナーを通じて、薄膜の密着力・物性・構造の測定・評価技術の概要を把握し、個々の技術課題に対応される第一歩となれば幸いです。

    受講対象・レベル

    薄膜・コーティング材料やデバイスの設計開発、製造プロセス、品質管理にかかわる中堅技術者、初学者

    習得できる知識

    ・薄膜の剥離・破壊の改善・制御をおこなうために最低限必要な基礎知識
    ・薄膜やコーティング材料の設計開発や剥離トラブルにおける具体的な対処手順
    ・薄膜の密着力や機械的特性の具体的な測定・評価技術の知識と実際上の注意点
    ・薄膜の密着力測定や、物性や構造の評価分析に基づいた、密着性を向上させる材料設計への活用ノウハウ

    セミナープログラム

    1.薄膜の剥離/密着性を改善/制御するためにこれだけは知っておきたい基礎知識
     1.1 剥離/密着性を理解するための3つのポイント
      ・薄膜のどこで剥離/破壊は発生するのか?
      ・薄膜がくっついているとか、剥離するとはどういうことなのか?
      ・Griffithの破壊の考え方による膜剥離の条件とは?
     1.2 密着性に関わる測定/評価をする前にチェックするポイント
      ・薄膜への負荷のかかり方が剥離/破壊の現象モードへどのような影響をあたえるのか?
      ・剥離要因を絞り込む時に考えるべき4つの観点とは?
     1.3 密着性の問題解決のために測定/評価プロセスを進める上での注意点
     
    2.密着力の測定/評価技術の詳解と材料/プロセス設計への活かし方
     2.1 さまざまな密着力測定手法の概要と測定上の注意点
      ・テープテスト
      ・曲げテスト
     2.2 スクラッチテストでみる測定/評価のポイント
      ・膜質の影響:膜厚や表面状態
      ・測定条件の影響:温度/湿度や基材硬度
      ・半定量評価技術として注意すべきこと
      ・スクラッチマップ(樹脂コーティングの例を含む)とは
      ・設計への活用のしかた
     
    3.剥離/破壊に影響を与える薄膜物性/構造の分析/評価手法
     3.1 機械的物性の評価
      ・弾性率/伸び
      ・硬さ
      ・破壊靭性
      ・膜応力
     3.2 表面/界面近傍および微視的な内部構造や結合性の評価手法
      ・表面状態分析
      ・深さ方向の組成/構造分析
      ・SEMやTEMを利用した断面や微視的な構造/結合性解析
     
    4.まとめ

    □ 質疑応答 □

    セミナー講師

    ペルノックス(株) ( 荒川化学工業(株) ) 事業戦略室長 工学博士 岩村 栄治 氏

    略歴
    1990年 東京大学工学研究科修士課程修了(金属工学専攻)
    2000年 工学博士(東京大学)
    1990年~2001年 (株)神戸製鋼所 技術開発本部 研究員
    1994年~1996年 スタンフォード大学材料科学工学科 客員研究員 2
    002年~2005年 科学技術振興機構 さきがけ研究21 個人研究者
    2005年~ 荒川化学工業(株) 2013年~ ペルノックス(株)(出向)

    セミナー受講料

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    キーワード

    薄膜、表面、界面技術   複合材料・界面技術

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