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光電変換材料の基礎および性能・特性評価技術~無機、有機、ペロブスカイトなど多様な半導体材料・デバイスの評価・解析・シミュレーション~
ペロブスカイト太陽電池で注目を集める各種光電変換材料の基礎物性から、様々な・適切な評価法まで、解析テクニックも交え解説します!
セミナー趣旨
近年、薄膜太陽電池や光センサー用途などで、薄膜光電変換材料の研究開発の重要性が増しています。次世代太陽電池として注目されるペロブスカイト太陽電池を筆頭に、無機材料や有機材料など幅広い材料が、発電材料・電荷輸送材料などとして研究されています。
材料開発においては、物質自身の基礎物性に加え、成膜・合成プロセスの特徴を踏まえて開発を行うことが重要です。また、特性や品質を適切に評価し、理論シミュレーションも駆使して研究開発を推進することが重要になります。
以上を踏まえ本セミナーでは、主に①光電変換材料の基礎と合成・成膜プロセスの特徴、②有効な評価解析・シミュレーション技術に注目してセミナーを行います。特に評価解析技術としては、吸収分光やX線回折といった汎用的測定から有用な情報を得る解析テクニック(トラップ準位分散や結晶ひずみの定量、粒径解析など)について述べます。
受講対象・レベル
太陽電池や塗布型デバイス関連の業務に携わっている方、プロセス・評価・デバイスシミュレーションでお困りの方
習得できる知識
・無機半導体および有機半導体の基礎(ペロブスカイトも含む)
・成膜プロセスの種類と特徴、メリット・デメリット
・薄膜材料の評価におけるポイント(各種分光、X線回折、時間分解測定、電子顕微鏡評価解析など。)
・光電変換デバイスの基礎と特性評価技術、デバイスシミュレーション等
セミナープログラム
1.光電変換デバイス概論
1)薄膜太陽電池および関連デバイスの特長
2)光電変換デバイスのしくみ
(大まかな仕組み、等価回路、性能の定義)
3)薄膜光電変換デバイスの種類
a) 有機薄膜太陽電池
b) 無機系太陽電池
c) ペロブスカイト太陽電池
4) 光センサー
5) その他の応用展開や可能性・課題など
a) IoTデバイスへの組み込み
b) 波長識別に向けた取り組み
2.光電変換材料の基礎
1)どのような材料が望ましいか
2)光電変換材料の種類と特徴、注目すべき物性
a) 無機系材料
・ハロゲン化物(ペロブスカイト含む)
・カルコゲナイド、カルコハライド
b) 有機系材料
3)電荷輸送材料の種類と特徴、注目すべき物性
3.光電変換材料の合成・成膜プロセス
1)基本的な合成・成膜手法とその特徴、問題点など
a) スピンコート法(ゾルゲル法やナノ粒子も含む)
b) バー/ブレードコート法
c) スプレーコート法
d) CBD(Chemical Bath Deposition)法
e) 蒸着、CVD等のドライプロセス
2)実際の成膜方法、高品質化の手法(添加剤や貧溶媒法、雰囲気制御など)
a) 有機材料
b) 無機材料およびペロブスカイト
4.薄膜材料の評価
1)分光測定(吸収端解析・発光・高電子分光など)
2)構造評価(X線回折、結晶ひずみ解析、2次元X線回折)
3)モルフォロジー評価(各種顕微鏡、画像解析)
4)時間分解測定(発光、電荷移動度の非接触測定など)
5) その場測定の活用
5.光電変換デバイスの構造と作製
1)デバイス構造の種類と特徴
2)実際のデバイス作製と注意点
6.デバイスの評価およびシミュレーション
1)基本的な測定(JVやEQE測定)
2)光量依存測定(理想因子算出など)
3)時間分解測定(過渡電圧/電流測定,CELIV法)
4)フリーソフトSCAPSによるデバイスシミュレーション
(インストールから使用方法まで)
<質疑応答>
セミナー講師
大阪大学 大学院工学研究科 助教 博士(工学) 西久保 綾佑 氏
■ご略歴
2018~2021年: 大阪大学大学院工学研究科 博士後期課程
日本学術振興会(JSPS)特別研究員DC1
2019年9~12月:スイス連邦工科大学ローザンヌ校訪問研究員
2021年~:大阪大学大学院工学研究科 助教
先導的学際研究機構触媒部門(ICS-OTRI)
2015年より大阪大学にてペロブスカイト型太陽電池材料の研究を開始。
ペロブスカイトナノ粒子の温度応答発光特性の発見や、スズ系ペロブスカイトの劣化機構の評価・解明に従事(2015~2017)。
次いで非鉛系光電変換材料として、ビスマス・アンチモン系硫化物や硫化ハロゲン化物(複合アニオン材料)に注目し、
塗布プロセスの開発と太陽電池応用に従事(2018~現在)。
ペロブスカイト太陽電池材料のプロセス・電荷キャリア挙動評価の研究も同期間継続。
■ご専門および得意な分野・ご研究
・合成・作製:塗布型成膜プロセス開発、無機合成、デバイス設計・開発
・評価:電気特性評価、時間分解測定、分光(装置セットアップや開発も)
・解析・計算:近似曲線解析、デバイスシミュレーション、第一原理計算(Quantum Espresso)
■本テーマ関連のご活動
・プレスリリース3件
https://resou.osaka-u.ac.jp/ja/research/2022/20220705_2
https://resou.osaka-u.ac.jp/ja/research/2018/20180906_1
https://resou.osaka-u.ac.jp/ja/research/2017/20170418_3
など
セミナー受講料
【オンラインセミナー(見逃し視聴なし)】:1名41,800円(税込(消費税10%)、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき30,800円
【オンラインセミナー(見逃し視聴あり)】:1名47,300円(税込(消費税10%)、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき36,300円
*学校法人割引;学生、教員のご参加は受講料50%割引。
受講について
- 配布資料はPDF等のデータで送付予定です。受取方法はメールでご案内致します。
(開催1週前~前日までには送付致します)
※準備の都合上、開催1営業日前の12:00までにお申し込みをお願い致します。
(土、日、祝日は営業日としてカウント致しません。) - 受講にあたってこちらをご確認の上、お申し込みください。
- Zoomを使用したオンラインセミナーです
→環境の確認についてこちらからご確認ください - 申込み時に(見逃し視聴有り)を選択された方は、見逃し視聴が可能です
→こちらをご確認ください
受講料
41,800円(税込)/人