吸音・遮音・防振の理論とその測定・評価に関する入門講座 ~ 基礎理論の他、音響測定も解説 ~
■”音響に関する初心者でも理解できる“に重点を置いて、多くの事例を交えて解説
■吸音・遮音・防振のメカニズムを理解するための基礎講座
「なぜ吸音するのか」「遮音のメカニズムは何か」など、本質を理解していただきます!
日時
【Live配信:アーカイブ付き】 2025年2月27日(木) 10:30~16:30
【アーカイブの視聴期間】2025年2月28日(金)~3月6日(木)まで
受講可能な形式:【Live配信(アーカイブ配信付)】のみ
※アーカイブ配信のみの受講もOKです。
セミナー趣旨
また、情報処理技術の発達によりほとんどの音響計測とその解析が高価な計測機器を使わずに簡単に自前でできるようになりました。その際必要となる、パソコンによるデジタル処理の基礎についても解説します。
習得できる知識
本講座では、これから吸音・遮音・防振などの音の問題について学ぼうとする初心者を主な対象とし、そのメカニズムを理解するための基礎事項を解説します。
この基礎知識があって初めて有効な吸音・遮音構造体の選択、あるいは新たな吸音・遮音材料を創り出すことも可能となります。さらに、吸音・遮音・防振に関係する諸問題において、その問題解決としてできる限り幅広い選択が可能となるような知識・技術が得られることを目指します。関連する多くの参考文献を紹介していますので、本講座をきっかけに自前での知識・技術の向上が期待できます。
セミナープログラム
1.1 音の物理と聴覚(音って何?)
1.2 音の問題をシミュレーションする基礎
1.3 音の反射・吸収・透過
2.吸音の基礎理論
2.1 吸音率とインピーダンス
2.2 吸音のメカニズム
2.2.1 多孔質型吸音
・なぜ吸音する?
・吸音を表現するモデル
2.2.2 板・膜振動型吸音
・なぜ吸音する?
・吸音を表現するモデル
2.2.3 共鳴器型吸音
・なぜ吸音する?
・孔あき板吸音構造とスリット型吸音構造
2.3 微細穿孔板(MPP)の吸音
2.3.1 吸音を表現するモデル
2.3.2 MPPの応用
2.4 吸音率の測定
2.4.1 菅内法
2.4.2 残響室法
2.5 吸音による減音効果
2.5.1 残響理論
2.5.2 インパルス応答
2.5.3 残響理論に基づく吸音の減音効果
3.遮音の基礎理論
3.1 振動と音の伝搬
3.2 遮音のメカニズム:隙間のない壁体をなぜ音が透過する?
3.3 空気音の遮音
3.3.1 一重板の遮音理論
・音の透過を表現するモデル
・どうしたら遮音性能を上げられるか
3.3.2 二重板の遮音理論
・音の透過を表現するモデル
・空気層があることによる新たな問題
3.3.3 空気音の遮音性能測定と評価
3.4 個体音の遮音
3.4.1 個体音とは?
3.4.2 個体音の実態と対策(防振の原理)
3.5 床衝撃音
3.5.1 床衝撃音の実態と対策
3.5.2 床衝撃音の測定と評価
4.防振の基礎理論
4.1 振動伝達の簡易モデル
4.2 防振の考え方
4.3 ダンピングの測定理論
5.音の測定と信号処理の基礎
5.1 音響測定一般
5.2 デジタル信号処理の基礎
5.3 測定と解析例
6.吸音・遮音に関する基礎理論・技術の応用例
6.1 二重板の遮音へのMPPの応用
6.2 粘弾性体を応用した二重板の遮音
6.3 真空層を持つ二重板の遮音
6.4 DLTの吸音特性予測技術
6.5 サンドーム福井の音響設計
6.6 空気層区画による遮音効果
6.7 板振動型吸音とMPPの統一理論
□質疑応答□
セミナー講師
略歴
1975年3月 京都大学工学部建築学第二学科 卒業
1975年4月 京都大学大学院工学研究科建築学第二専攻 入学
1980年3月 京都大学大学院工学研究科建築学第二専攻 修了
1980年4月 京都大学工学部建築学第二学科 助手
1988年8月 福井大学工学部建設工学科 助教授
1997年4月 京都大学大学院工学研究科建築学専攻 教授
2017年3月 定年退職 京都大学 名誉教授
経歴・専門・受賞など
京都大学修了後,福井大学,京都大学で建築音響,騒音・振動分野を専門に教育・研究活動に従事
日本建築学会奨励賞,日本音響学会佐藤論文賞,日本音響学会環境音響研究賞などを受賞
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