
チクソ性の基礎、制御、測定・評価と実用系への活用方法【オンデマンド配信】
~「チクソ性」を的確に評価する測定方法と制御のコツ~
■「チクソ性」とは何か、「チクソ性」「チクソトロピー」「擬塑性流動」の違いとは
■ 流動性を特徴づける「チクソ性」を技術的に理解して測定・制御するには
■ 塗料やインキ等の微粒子分散系を中心としたチクソ性の制御、測定
なかなか学ぶ機会、情報が無いチクソ性を基礎から把握し、実用系で役立てる 材料の流動性評価で困ったという経験がある方も是非!
日時
2025年3月28日(金) 23:59まで申込み受付中/ ※映像時間:約2時間56分
収録日時:2024年12月11日
視聴期間:申込日含め10営業日(期間中は何度でも視聴可)
セミナー趣旨
本セミナーでは、まず学術的な意味と技術的な意味の違いを明確にして、物性評価として「チクソ性」を測定するためのテクニックを紹介します。工業的に「チクソ性」が重要となる材料は微粒子分散系です。液体中に分散した微粒子は、ほとんどの場合、凝集体を形成します。「チクソ性」を支配するのはせん断流動場におけるこの凝集構造の動的変化です。凝集分散系が示すチクソトロピーや擬塑性流動など複雑な粘度挙動をメカニズムに基づいて包括的に説明するとともに、「チクソ性」に関わる最近の技術動向と展望についても概説します。学問的理解を発展させ、独創的な技術として活用いただくことを目指しています。
受講対象・レベル
微粒子分散系を取り扱う技術者が対象になりますが、初心者でもわかるように粘度の基礎から説明しますので、必ずしも分散系にこだわる必要はありません。受講に際して特別の予備知識も必要ありませんが、材料の粘度測定と評価で困ったという経験があればいっそう理解が進むと思います。基礎研究、技術的応用いずれの立場でも活用いただけるように説明します。
習得できる知識
・「チクソ性」「チクソトロピー」「擬塑性流動」の違いを正しく理解することができるようになります。
・「チクソ性」を的確に評価するための測定手法が習得できるようになります。
・微粒子分散系の「チクソ性」をメカニズムに基づいて制御するためのコツが掴めるようになります。
・チクソ性に関わる最近の技術動向を展望できるようになります。
セミナープログラム
1.1 ニュートン流動と非ニュートン流動
(1)せん断速度と応力
(2)粘度の定義とニュートン流動
(3)擬塑性流動
(4)ダイラタント流動
(5)降伏挙動
1.2 時間依存性流動
(1)チクソトロピー
(2)レオペクシー
(3)用語「チクソ性」と「構造粘性」の解釈
(4)履歴現象と平衡流動曲線
2.チクソトロピーの測定と注意点
2.1 測定装置とその選択
(1)回転粘度計の特徴
(2)試料に対応した装置選択
2.2 測定プログラムの設定
(1)二段階せん断法とヒステリシスループ法
(2)チクソトロピー回復過程の測定
3.コロイド化学の基礎と凝集分散系の非ニュートン流動
3.1 粒子間相互作用と粒子の凝集
(1)電気二重層
(2)ζ電位
(3)DLVO理論
(4)高分子による分散安定効果
(5)高分子の架橋凝集作用
3.2 通常の凝集分散系における非ニュートン流動
(1)凝集分散系の擬塑性流動
(2)三次元網目構造の形成と降伏挙動
4.チクソトロピー性制御の基本概念
4.1 二粒子間相互作用とチクソトロピー
4.2 凝集の空間構造とチクソトロピー
4.3 パーコレーション理論の応用
5.微粒子分散系の粘度コントロール
5.1 非凝集分散系の粘度挙動
5.2 凝集分散系の粘度コントロールに関する新技術
(1)粘度レベルと流動パターンの独立制御
(2)粒子間のベクトル的性質と粘度挙動
6.微粒子分散系が示す特異な粘度挙動
6.1 異方性粒子分散系の逆チクソトロピー
6.2 ナノ粒子分散系のダイラタント流動
7.チクソ性に関わる最近の動向と技術展望
7.1 官能評価とチクソ性
7.2 規格基準と粘度調整
7.3 パラメータ特許とチクソ性
質疑応答
セミナー講師
略歴
1978年 東北大学大学院工学研究科博士課程修了(工学博士)
1978年 東北大学工学部助手
1982年 千葉大学工学部助手
1987年 米国 Princeton 大学招聘研究員(1988年まで)
2000年 千葉大学工学部教授
2015年 千葉大学定年退職(名誉教授)
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