レドックスフロー電池の電解液組成・電極・隔膜の材料設計から本格導入に向けた実証試験について

再生可能エネルギーを安定かつ有効に利用するために

定置型蓄電池の役割・将来,レドックスフロー電池の基礎・運用面,レドックスフロー電池の部材ごとの開発要素,レドックスフロー電池の活用方法について,最新の情報を交えながら分かりやすく解説する特別セミナー

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    セミナー趣旨

     地球温暖化への対策として数多くの検討が進められる中、化石燃料への依存から脱却するため、より野心的に行動する「グリーントランスフォーメーション(GX)」時代が到来しました。これは、二酸化炭素を排出しない様式でエネルギーを獲得し、それを利用する社会を実現させることで、将来世代の利益に繋げることを目指すものです。加えて、国連気候変動枠組条約締約国会議(COP)では、パリ協定で掲げられた目標達成に向けて世界全体の進捗状況を評価する「グローバル・ストックテイク(GST)」が実施されています。また日本では、第7次エネルギー基本計画の策定に向けた検討も進行中です。

     こうした背景から、電力系統において再生可能エネルギーを安定かつ有効に利用するための技術の一つとして、「定置型蓄電池の充電と放電の動作」が注目されています。これは、発電・送電・需要の各フィールドを幅広くカバーできる手段です。

     本講演では、高い安全性と長寿命を持つレドックスフロー電池に焦点を当て、エネルギーに関する社会情勢やレドックスフロー電池の基礎、開発要素、さらには本学での応用実証の事例について紹介します。

    受講対象・レベル

    ・定置型蓄電池に関する研究開発に取り組もうとお考えの方
    ・レドックスフロー電池の知識を身につけたい方
    ・再エネと定置型蓄電池が連動した電力需給システムに興味がある方
    ・レドックスフロー電池について自社製品への活用について検討されている方
    ・レドックスフロー電池の仕組みやシステム構成、原理から修得されたい方
    ・自動車、家電、設備、その他関連企業の方

    必要な予備知識

    特に必要ありません。

    習得できる知識

    1)定置型蓄電池の役割や将来についての知識
    2)レドックスフロー電池の基礎や運用面の知識
    3)レドックスフロー電池の部材ごとの開発要素に関する知識
    4)レドックスフロー電池の活用方法についての知識 など

    セミナープログラム

    1.はじめに

    2.蓄電池を含むクリーンエネルギーの研究開発と社会情勢について
     (1) 脱炭素社会の実現に向けた様々な取組み
     (2) グリーントランスフォーメーション(GX)関連の動き(国や自治体)
     (3) 日本政府のGX実行会議
     (4) GX2040ビジョン

    3.電力貯蔵用定置型蓄電池の位置づけ
     (1) 電力貯蔵技術の必要性
     (2) 再生可能エネルギーとそれを活用したエネルギーシステムとの相性
      (3) 定置型蓄電池の種類と特徴
     (4) 電力貯蔵用定置型蓄電池としてどの特徴が優位なのか?

    4.レドックスフロー電池とは?その原理と応用
     (1) 化学電池の基本的な考え方(酸化還元反応)
     (2) 他の定置型蓄電池とレドックスフロー電池との比較
     (3) レドックスフロー電池の原理
     (4) バナジウム系レドックスフロー電池(VRFB)の原理
     (5) バナジウム系レドックスフロー電池(VRFB)の運用面での特徴
     (6)「電解槽型と呼ばれる」レドックスフロー電池と燃料電池、化学センサ
     (7) 「レドックスフロー」+「電池」という名称について~意外と分かりにくい?~
     (8) バナジウム系レドックスフロー電池(VRFB)の応用利用
     (9) バナジウム系レドックスフロー電池(VRFB)の電池部材構成と開発要素
     (9-1) 電解液
     (9-2) セルスタック
     (9-3) 電極
     (9-4) 双極板
     (9-5) 隔膜と電解液のクロスオーバー現象
     (9-6) フレーム
     (9-7) 送液ポンプ
     (9-8) 配管
     (9-9) モニタリングセル(充電深度管理用)

    5.定置型蓄電池としてのレドックスフロー電池の活用方法
     (1) MPPT(Maximum Power Point Tracking)機構を取り入れた活用方法
     (2) 複数の入出力に対応した活用方法
     (3) 太陽光や風力発電の入力特性

    6.本学におけるレドックスフロー電池の応用実証の実例
     (1) 非常災害時を想定した応用実証
     (2) 小型・中型クラスのレドックスフロー電池開発に向けた応用展開

    7.まとめと今後の展望

    8.質疑・応答

    セミナー講師

    埼玉工業大学 工学部 生命環境化学科 教授 博士(理学)松浦 宏昭 先生

    ・2005年 3月:筑波大学 大学院一貫制博士課程 数理物質科学研究科 化学専攻 修了 
           博士(理学)取得 (筑波大学)
    ・2005年 4月:理研計器株式会社入社 技術開発本部 勤務
    ・2011年 10月:埼玉工業大学 工学部 生命環境化学科 専任講師
    ・2015年 4月:埼玉工業大学 工学部 生命環境化学科 准教授(大学院工学研究科 准教授を兼任)
           埼玉工業大学 大学院研究教育担当資格(博士マル合(Dマル合))認定
    ・2022年 4月:埼玉工業大学 工学部 生命環境化学科 教授(大学院工学研究科 教授を兼任)
    ・2024年 4月:埼玉工業大学 学長補佐(アドミッションオフィサー)を兼任

    【著作】
    1.“電力貯蔵と供給の最適化技術(第2章 第6節 レドックスフロー電池)”,79-86,エヌ・ティー・エス(2023.10).
    2.“再生可能エネルギー導入に向けたレドックスフロー電池の開発最前線(第12章 レドックスフロー電池を中核とした電力需給システムの構築)”,118-126,シーエムシー出版(2023.6).
    3.“二次電池の材料に関する最新技術開発(第15章 レドックスフロー電池の高出力密度化に向けた電極材料技術)”,598-603,技術情報協会(2022.6).

    (所属学会・協会)
     表面技術協会、電気化学会、エネルギー・資源学会、日本分析化学会、化学センサ研究会、
     日本ポーラログラフ学会、日本分子状水素医学生物学会

    (学会・協会での活動状況)
     表面技術協会理事、化学センサ研究会編集委員、日本ポーラログラフ学会評議員など

    セミナー受講料

    (消費税率10%込)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円

    テキスト:PDF資料(受講料に含む)


     

    受講料

    49,500円(税込)/人

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    開催場所

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    電気化学   電気化学

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