
半導体の発熱メカニズムと熱設計・シミュレーション技術、放熱材料(フィラー充填ポリマー系コンポジット)の材料設計・技術開発動向について詳細に解説して頂くことによって、関連業界の方々の今後の事業に役立てていただくことを目的とします。
セミナープログラム
10:00~12:30
1. 半導体の発熱メカニズムおよび熱設計・シミュレーション技術
足利大学 西 剛伺 氏
近年では、機器の電動化が進み、電源回路、モータ駆動回路を中心に、パワー半導体の熱設計が重要になってきている。また、コンピュータ性能の向上に加え、スマートフォンやAI、自動運転技術といった新たなアプリケーションニーズから、マイクロプロセッサの熱管理についても改めて注目が集まっている。本講演では、これら半導体の発熱メカニズムと放熱、半導体の熱設計基礎、シミュレーションによる温度予測等について解説する。
13:30~16:00
2. 放熱材料(フィラー充填ポリマー系コンポジット)の材料設計・特性評価/技術開発動向
富山県立大学 真田 和昭 氏
近年、放熱材料として熱伝導性フィラーを用いたポリマー系コンポジットが幅広く使用されている。ポリマー系コンポジットの熱伝導率を向上させる材料設計手法として、フィラーの最密充填技術、フィラーのハイブリッド化による伝熱ネットワーク構造形成技術が注目され、現在、窒化物フィラーが有効な熱伝導性フィラーとして期待されている。本セミナーでは、窒化物フィラーを中心として、分散・充填技術、表面処理技術、特性評価技術について概説し、国内外の研究開発事例も紹介することで、高い熱伝導率を有するポリマー系コンポジットの開発ノウハウを習得することを目指す。
1.フィラーの種類と熱伝導率
1) フィラーの種類と熱伝導率
2) フィラーの形状
3) フィラーの粒度分布
2.ポリマー系コンポジットの粘度予測
1) 粘度予測式と適用範囲
2) フィラー粒度分布を考慮した粘度予測理論
3.フィラーの高充填技術
1) フィラー最密充填理論
2) フィラー最密充填によるポリマー系コンポジットの高熱伝導率と低粘度の両立
3) 数値シミュレーションを活用した新しいフィラー充填構造設計手法
4.フィラーのハイブリッド化によるフィラー量低減と熱伝導性向上の両立
1) ナノフィラー活用によるネットワーク構造形成事例
2) ナノ・ミクロハイブリットフィラーを用いた熱伝導率向上事例
5.熱伝導性向上のためのフィラーの表面処理技術
1) フィラーの表面処理方法
2) 窒化物フィラーの表面処理事例
6.ポリマー系コンポジットの熱伝導特性評価
1) 熱伝導率予測式と適用範囲
2) 数値シミュレーションを活用した熱伝導率予測
7.高熱伝導性ポリマー系コンポジット開発事例紹介
1) 窒化物フィラーを用いたポリマー系コンポジットの開発動向
2) アルミナとカーボンナノチューブのハイブリッド化事例
3) 窒化ホウ素とアルミナナノワイヤーのハイブリッド化事例
4) 窒化ホウ素とアルミナ粒子のハイブリッド化事例
※各講演時間に質疑応答(5分程度)を設けます。
セミナー講師
足利大学 工学部 創生工学科 電気電子分野 教授
西 剛伺 氏
富山県立大学 工学部 機械システム工学科 教授
真田 和昭 氏
セミナー受講料
1名様 54,780円(税込) テキストを含む
受講料
54,780円(税込)/人
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