商品企画

1. ピンとくるものを追ってみる

 
 突然ですが、みなさんに質問です。どんな分野においても尊敬されるリーダーとはどんな人でしょうか?技術畑の人であれば、ズバリ、技術力がある人と答えが返ってきそうな質問をあえてしてみました。でもどんな分野でも共通する人って?
 
 答えは…「好奇心を持っている人」です。答えを聞いてみると、「なるほど〜」と納得できませんか?きっと頭の中に浮かんだ尊敬する方は、分野にとらわれず新しいもの好きだと思います。
 
 例えば、AI、ドローン、機械学習といった新しい技術を聞いた時には何だろう?と気になって調べてしまう。技術に限らず、新しいゲームに熱中してしまう。食べたことがない料理に挑戦する。新しい家電をつい買ってしまう。など、気になったら調べずにはいられない、挑戦せずにはいられない方。
 
 好奇心を持ち続けている人は、話題が豊富でご自分の趣味や経験をお話しするとき熱く、そして目がキラキラと輝いています。人は、そんな好奇心旺盛で熱い人についていきたいと思うのではないでしょうか?
 
 私も振り返ると、いつもキリキリして神経質な人、楽しそうにしていない人を尊敬することはなかったです。仕事でも目がキラキラ、熱中している人は、上司・部下関係なく魅力的に感じるものです。さぁ、あなたも新しい商品を開発する際に身近なものから少しでも引っかかる、ピンとくるものを追ってみる所から始めませんか?
 
 
 

2. スペック重視の落とし穴

  
 2017年09月13日に行われたApple(アップル)の新製品発表イベント「Apple Special Event」で「iPhone 8/8 Plus」、「iPhone X」が発表されました。すぐさま発表会のレビュー記事がインターネット上に溢れたので、ご覧になった方も多いかと思います。
 
 「iPhone X」には「Face ID」という赤外線を利用した顔認証機能やジェスチャー操作が可能になるそうです。これは手が不自由な時に便利な機能ですね。他にもホームボタンがなくなってディスプレイが広くなったりと魅力的な機能が…と、すみません。話がそれてしまいました。
 
 さて、多数あるレビュー記事の中であなたはどんな所に注目しましたか?
 
 搭載機能より、商品スペックに注目した方は、少し注意が必要です。何故だか分かりますか?それは、商品を開発者の目線で見るクセがついている可能性があるからです。
 
 偉そうなことを書いていますが、実は私がそんな人間の一人でした。私の場合はプロセッサを扱う業務が長かったので、CPUの種類・構成・処理性能やメモリ容量などがめちゃくちゃ気になります。でもちょっと待ってください。もうお分かりですよね?
 
 一番大切なことは、「ユーザーにどんな価値を感じてもらえるか」「どんなことが、どんな風に...
できるようになるか」というお客様目線です。誤解がないようにお伝えすると、根拠となるスペックを紹介することはもちろん非常に重要です。
 
 ただし、スペックさえよければヒットする、お客様が欲しいと思う商品になるとは限らないのです。「お客様にどんな価値を感じてもらえるようにするのか?」これを頭の片隅に留めておいていただき、新しい商品を開発する際に思い出していただけたら幸いです。
 
◆関連解説『技術マネジメントとは』

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