前回は、顧客データ収集方法とヒアリング方法について解説しました。今回はヒアリングからのまとめ方を解説します。
顧客からのヒアリング結果を整理していきましたが、今回も前回同様に生産財を例にしています。
1. 生産財における顧客要望の特徴
- ① 経済性:コスト要求
- ② 信頼性:安心・安全要求
- ③ 快適性:操作・使い勝手、安心感、作業効率
- ④ 意匠性:デザイン、スタイル、サイズ、形状
- ⑤ 対応性:ソリューション、納期、メンテナンス
- ⑥ 社会性:法規、規制
上記の項目を中心に整理を行います。
(1) 不満、要望が多い項目が優先項目
顧客のインタビュー内容を困りごとや要望に変えて単語にします。
例)
- 経済性:省エネ対応、燃費をよくする
- 耐久性:寿命を長くする、壊れない素材にする、傷が付きにくい
- 高精度:的確に組み付けができない、緩みが起こる
- 環境性:二酸化炭素を削減する、電気使用量を減らす
- 対応性:交換がしにくい
- 社会性:自然を汚さない
(2) 不満、要望項目の言葉から改善対策を整理
顧客の困りごと、要望から対策、技術対策を挙げていきます。
- 寿命を長くする→素材の変更→ダイヤモンドコーティング
- 交換がしにくい→交換仕様変更→ユニット化
- 傷が付きにくい→汚れないように仕様変更→塗装面の研磨
- 自然を汚さない→触媒の変更→有害な外気を出さないよう触媒で対策
(3) 対策案をKJ法で整理します。
KJ法は文化人類学者の川喜田二郎氏が考案した発想法です。ブレーンストーミングなどで思いついたことやインタビュー調査で得られた発言、キーワードなどをカードに記すことから始...