アイデア出し会議において、なぜ、あの人はあんなにアイデアを出せるのだろう、自分ではいくつも思いつかないのにと思うことはありませんか。
新商品・新規事業を創出したいが、アイデアが出ない。それに、画期的なアイデアを考えだすって、そもそも、生まれつきのものなんじゃないの? ご安心ください! 実は、アイデアは、生まれつきの素質というよりも、プロセスを習得すれば、誰でもアイデアは産み出せるし、発明家にもなれるのです。
普段、見過ごしている異分野こそアイデアの宝箱です! 一見、仕事と関係なさそうに思える違う業種や業界に、アイデアの種はゴロゴロころがっていて、それを如何に結び付けるか? これがポイントです。
アイデアを出すのが得意な人の多くは、アイデア抽出をする為のフレームワークに沿って頭の中で考えていて、普段からアイデアを整理する技を持っているのです。今回は、代表的なアイデア発想法のフレームワークから、Scamper法改善策のアイデアを引き出すことを解説します。
SCAMPER法とはテーマに基づき、48個の質問に答えてアイデアを発想する方法です。質問に答えていく形で、オズボーンのチェックリストの詳細バージョンです。使い道、利用シチュエーションは、オズボーンのチェックリストと同じく、新規事業立案や新商品開発に向て活用することが出来ます。利用方法は、7つの視点に基づく合計48の質問に対して、アイデア発想テーマに関して意見を回答していく形です。
1. 7つの質問からアイデア発想
今回は発想法の手法である「スキャンパー:SCAMPER法」について解説します。ブレインストーミングの考案で知られるA.F.オズボーンの発想法です。
前回「チェックリスト法」をお伝えしましたが、この改良版です。
SCAMPER法は以下の大項目(7項目)小項目(48項目)によりアイデア発想するものです。Substitute: Combine: Adapt:Modify / Magnify: Put other uses: Eliminate / minify: Reverse / Rearrangeこれらの頭文字を取ってSCAMPER法といいます。
①Substitute:代用できないか?
S1)代用可能な部分はどれか
S2)何を代わりに使うことができるか
S3)ほかに誰を含めることができるか
S4)ほかにどんなグループを含めることができるか
S5)代わりにどんなプロセスを使うことができるか
S6)代わりにどんなマテリアル(モノ)を使うことができるか
②Combine:他のものと組み合わせられないか?
C1)何を組み合わせることができるか
C2)ブレンドする(混ぜ合わせる)ことはできるか
C3)どんな種類のアンサンブル(取り合わせ)を使うことできるか、創ることができるか
C4)部分同士を、どのように組み合わせることができるか
C5)目的同士を、どのように組み合わせることができるか
C6)アプリケーション(応用方法)同士を、どのように組み合せることができるか
C7)マテリアル(モノ)同士を、どのように組み合せることができるか
③Adapt:応用できないか?
A1)これは、ほかのどのような考えを思い付かせるか
A2)何かほかに、これに似たものはないか
A3)過去に似た状況はないか
④Modify / Magnify:修正・拡大できないか?
M1)さらにTwist(ひねり、コトの意外な曲折)を加えることができないか
M2)その意味あいを、どのくらい変えることができるか
M3)色や外形を、どのくらい変えることができるか
M4)サウンド(音、騒音、音声)を、どのくらい変えることができるか
M5)何を加えることができるか
M6)高さ・高度をどれくらい増やせるか
M7)重さをどれくらい増やせるか
M8)強度をどれくらい増やせるか
M9)頻度をどれくらい増やせるか
M10)価値をどれくらい増やせるか
M11)何を減らすことができるか
M12)何を縮小することができか
M13)何を簡素化することができるか
M14)控えめに言うことができるのは、どんな部分か
M15)サイズをどれくらい小さくできるか
M16)重さをどれくらい軽くできるか
⑤Put other uses:転用できないか?
P1)そのままで、何かほかへ使えないか
P2)もし一部を変えたら、新たに生まれるほかの用途は何か
P3)ほかにどんなマーケットが受け入れるか
⑥Eliminate / minify:削除・削減できないか?
E1)何を、取り除くことができるか、省略することができるか
E2)ある部分がない時、どうやって実行するか
E3)何を犠牲にできるか
E4)あげてしまえるものは、何か
⑦Reverse / Rearrange:逆転・再編集できないか?
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