「SCAMPER」とは、キーワードからわかりやすく解説
1. 「SCAMPER」とは
SCAMPER(スキャンパー)とは、A・オズボーンによって開発され、B・エバールがまとめあげたアイデア出しの7つのチェックリストで、次のようにそれらの英語表現の頭文字を取ったものです。
(1)アイデアを整理する技:SCAMPER
アイデアを出すのが得意な人の多くは、アイデア抽出をする為のフレームワークに沿って頭の中で考えていて、普段からアイデアを整理する技を持っているのです。SCAMPERとはテーマに基づき、48個の質問に答えてアイデアを発想する方法です。
質問に答えていく形で、オズボーンのチェックリストの詳細バージョンです。使い道、利用シチュエーションは、オズボーンのチェックリストと同じく、新規事業立案や新商品開発に向て活用することが出来ます。利用方法は、7つの視点に基づく合計48の質問に対して、アイデア発想テーマに関して意見を回答していく形です。
(2)7つの質問からアイデア発想
SCAMPERは、大項目(7項目)小項目(48項目)によりアイデア発想するものです。
- ① Substitute:代用できないか?
- ② Combine:他のものと組み合わせられないか?
- ③ Adapt:応用できないか?
- ④ Modify / Magnify:修正・拡大できないか?
- ⑤ Put other uses:転用できないか?
- ⑥ Eliminate / minify:削除・削減できないか?
- ⑦ Reverse / Rearrange:逆転・再編集できないか?
2. SCAMPERのメリット
- 構造的アプローチ・・・SCAMPERは具体的なステップ(Substitute, Combine, Adapt, Modify, Put to another use, Eliminate, Reverse)を提供するため、アイデア発想が体系的に行えます。
- 創造性の促進・・・各ステップが異なる視点を提供し、思考を広げることで新しいアイデアを生み出しやすくします。
- 問題解決能力の向上・・・既存のアイデアや製品を見直すことで、問題点を明確にし、改善策を見つける手助けになります。
- チームでの活用・・・グループでのブレインストーミングに適しており、メンバー全員が参加しやすい形式です。
- 柔軟性・・・様々な分野や状況に応じて適用できるため、幅広いアイデア発想に対応可能です。
- 実用性・・・アイデアを具体的なアクションに落とし込みやすく、実現可能なプランを作成するのに役立ちます。
- 視点の転換・・・既存のアイデアを別の角度から見ることで、新たな価値を見出すことができます。
3. SCAMPERのデメリット
SCAMPERはアイデア発想法として非常に有用ですが、次のようにいくつかのデメリットもあります。
- 創造性の制限・・・SCAMPERは特定のフレームワークに基づいているため、自由な発想が制限されることがあります。
- 時間がかかる・・・各ステップを丁寧に考える必要があるため、アイデアを出すのに時間がかかることがあります。
- グループダイナミクスの影響・・・チームで行う場合、意見が強いメンバーに引っ張られ、他の意見が出にくくなることがあります。
- 適用範囲の限界・・・SCAMPERが適していない問題や状況もあり、万能ではありません。
- 表面的なアイデア・・・フレームワークに従うあまり、深い洞察や革新的なアイデアが生まれにくいことがあります。
これらのデメリットを考慮しながら、SCAMPERを活用することが大切です。