商品企画七つ道具の手法の経緯、変遷(その2)

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【目次】

 

◆ 商品企画七つ道具とは

 前回の商品企画七つ道具の手法の経緯、変遷(その1)に続いて、解説します。今回は、その2として2000年に改良された商品企画七つ道具を解説します。

 商品企画七つ道具は、1995年に商品企画のシステム化を目的に考案された手法です。TQCのパラダイム構築を目指し、商品企画とマーケティング課題を研究し、真の消費者が望む商品ニーズを捉え、そこから優れたヒット商品を開発する手法を構築することを目標としました。

 

1. 1995年に紹介された商品企画七つ道具の手法

 当時は消費財の改良品対策として、商品企画に次の7つ道具を提案しました。

 【商品企画七つ道具】

  • グループインタビュー
  • アンケート調査
  • ポジショニング分析
  • 発想法:発想チェックリスト
  • 発想法:表形式発想法
  • コンジョイント分析
  • 品質表

 手法の活用も時間経過により、企画プロセスの改良が必要になってきました。

 グループインタビューは役立つ反面、一般の製造業の方が活用するには、司会者の養成が難しく、外部依頼するにはコストが掛かります。グループインタビュー以外に容易に一定の成果が期待できる手法として、評価グリッド法を採用し、インタビュー調査と総称しました。

 発想法の発想チェックリストは他の手法と比べると、内容が小さく同列にならないので、発想法は1つにまとめます。表形式発想法の組み合わせ発想法はあまり使わないので、使いやすく簡単な焦点発想法を採用します。

 発想法でよいアイデアがたくさん出ても、これを絞り込む手法が難しいので、アイデア評価を選択する方法として、一対比較評価法を採用します。

 

2. 2000年に改良された商品企画七つ道具の手法

①インタビュー調査

 1)グループインタビュー
 2)評価グリッド法

②アンケート調査

③ポジショニング分析

④アイデア発想法

 1)アナロジー発想法
 2)焦点発想法、チェックリスト発想法、シーズ発想法

⑤アイデア選択法

 1)重み付け評価法
 2)一対比較評価法(AHP)

⑥コンジョイント分析

⑦品質表

 

 下図に、商品企画七つ道具の手法を、1995年と2000年改良とで比較して表します。

 

商品企画七つ道具

図. 商品企画七つ道具の手法、 2000年改良との比較

 

3. 追加された手法のポイント

・評価グリッド法

 住環境評価で顧客評価を研究された讃井純一郎氏が開発したレパートリーグリッド発展手法を活用し、グループインタビューと異なり、各個人に対して一定の評価対象を、一定の方式で評価します。この方法を用いると、商品全体評価構造を把握して、インタビューにて適切な評価用語が発掘できます。

・焦点発想法

 企画商品とは関係ない特定の事物に焦点を当てて、その要素や特徴からアイデアを発想していきます。...

 

【目次】

 

◆ 商品企画七つ道具とは

 前回の商品企画七つ道具の手法の経緯、変遷(その1)に続いて、解説します。今回は、その2として2000年に改良された商品企画七つ道具を解説します。

 商品企画七つ道具は、1995年に商品企画のシステム化を目的に考案された手法です。TQCのパラダイム構築を目指し、商品企画とマーケティング課題を研究し、真の消費者が望む商品ニーズを捉え、そこから優れたヒット商品を開発する手法を構築することを目標としました。

 

1. 1995年に紹介された商品企画七つ道具の手法

 当時は消費財の改良品対策として、商品企画に次の7つ道具を提案しました。

 【商品企画七つ道具】

  • グループインタビュー
  • アンケート調査
  • ポジショニング分析
  • 発想法:発想チェックリスト
  • 発想法:表形式発想法
  • コンジョイント分析
  • 品質表

 手法の活用も時間経過により、企画プロセスの改良が必要になってきました。

 グループインタビューは役立つ反面、一般の製造業の方が活用するには、司会者の養成が難しく、外部依頼するにはコストが掛かります。グループインタビュー以外に容易に一定の成果が期待できる手法として、評価グリッド法を採用し、インタビュー調査と総称しました。

 発想法の発想チェックリストは他の手法と比べると、内容が小さく同列にならないので、発想法は1つにまとめます。表形式発想法の組み合わせ発想法はあまり使わないので、使いやすく簡単な焦点発想法を採用します。

 発想法でよいアイデアがたくさん出ても、これを絞り込む手法が難しいので、アイデア評価を選択する方法として、一対比較評価法を採用します。

 

2. 2000年に改良された商品企画七つ道具の手法

①インタビュー調査

 1)グループインタビュー
 2)評価グリッド法

②アンケート調査

③ポジショニング分析

④アイデア発想法

 1)アナロジー発想法
 2)焦点発想法、チェックリスト発想法、シーズ発想法

⑤アイデア選択法

 1)重み付け評価法
 2)一対比較評価法(AHP)

⑥コンジョイント分析

⑦品質表

 

 下図に、商品企画七つ道具の手法を、1995年と2000年改良とで比較して表します。

 

商品企画七つ道具

図. 商品企画七つ道具の手法、 2000年改良との比較

 

3. 追加された手法のポイント

・評価グリッド法

 住環境評価で顧客評価を研究された讃井純一郎氏が開発したレパートリーグリッド発展手法を活用し、グループインタビューと異なり、各個人に対して一定の評価対象を、一定の方式で評価します。この方法を用いると、商品全体評価構造を把握して、インタビューにて適切な評価用語が発掘できます。

・焦点発想法

 企画商品とは関係ない特定の事物に焦点を当てて、その要素や特徴からアイデアを発想していきます。連想ゲームのように発想するので、短時間に有効なアイデアが出せます。

・重み付け評価法

 顧客に対してアイデア評価をしてもらい、ポジショニング分析で得られた理想ベクトルの重みを活用して、アイデアを選考していきます。

・一対比較評価法(一般的にはAHP、階層意思決定法)

 アイデア評価をするため、2項目ずつの評価項目や重要度比較を反復して行い、さらにアイデアも2つずつの一対比較を行います。

 

 次回、商品企画七つ道具の手法の経緯、変遷(その3)は、新しく導入された手法の概要について解説します。

 

 

【関連解説:商品企画七つ道具】

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この記事の著者

石川 朋雄

日本のものづくりは品質向上に切磋琢磨し,高品質な商品を開発しました。高品質商品と顧客価値創造を融合する商品企画のシステム化を提案します。

日本のものづくりは品質向上に切磋琢磨し,高品質な商品を開発しました。高品質商品と顧客価値創造を融合する商品企画のシステム化を提案します。


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