◆ 商品企画七つ道具
前回の商品企画七つ道具の手法の経緯、変遷(その3)に続いて、解説します。今回は、2013年に改良した商品企画七つ道具からフォト日記調査について調査手法を解説します。
◆ フォト日記調査
フォト日記調査は新商品企画七つ道具の第一番目の手法、仮説発掘法に位置づけられています。写真入りの日記データを調査対象モニターに作成してもらいます。対象者の商品の使用実態と生活・仕事の状況を記録データから調べて、潜在ニーズをテスト的に把握、発掘します。
フォト日記に着目した理由は、スマートフォンの普及で誰もが手軽に写真を撮影して、SNSサイトに投稿できるサービス環境が定着してきたからです。これに伴い、撮影の対象が日常のあらゆる場面・人・ものにまで広がり、図1のように写真を日記や記録代わりにしている人が増えたからです。また、文字では表現できないことを画像に表現できるからです。
図1. フォト日記調査
◆ フォト日記調査手順
1.対象者の選定
・対象商品のユーザー、10名~20名程度
・日記を付けることが習慣の方、写真を撮っている人が理想です。
2.記録内容の設定
・時刻
・テーマに関する情報
・間接的にテーマに関する情報
3.日記の雛形作成
・作成例を付くって、調査対象者の例を提供します。
4.回答者属性を知る簡単なアンケート票を作成
・対象者の属性を問う一般設問
5.日記記録を実施
・平日2~3日、休日1日程度が目安
6.日記を回収して内容を確認
・内容の整理
・気づきに記入
7.日記からアイデア創出
・気づきをヒントにアイデアを出します。