機械構造用合金鋼鋼材のニッケルクロム鋼の化学成分を表1に示します。ニッケルとクロムはそれぞれ鋼の焼入れ性を良くするので焼入れ性はよいです。
他に耐食性、耐摩耗性、靭性や焼戻し軟化抵抗が向上します。焼入れは直径150mmまで行えます。しかし、焼戻し脆性の傾向が強いことやニッケルが高価なため、クロムモリブデン鋼に変わることもあります。
クロムモリブデン鋼やニッケルクロムモリブデン鋼が開発される前の第二次世界大戦までは、ニッケルクロム鋼が合金鋼の主流でした。SNC415とSNC815ははだ焼き用鋼です。
次回に続きます。
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