熱伝導度法:金属材料基礎講座(その155) わかりやすく解説

 

◆ 熱伝導度法

窒素は赤外線吸収法では分析できないので熱伝導度法と呼ばれる方法で分析します。通常、窒素と酸素は同時に測定できるため、酸素分析と同様に黒鉛るつぼに試料をセットして不活性雰囲気で加熱溶解します。

 

窒素は特に化合物を形成せずに窒素ガスN2となります。窒素ガスはキャリアガス(He)に乗って次の工程に運ばれますが、試料を加熱溶解した際に発生した水分やCO2などを除去します。そして、窒素ガスとヘリウムなどのキャリアガスのみが検出器に入ります。熱伝導度法の検出器の模式図を下図に示します。

 

図.熱伝導度法の検出器の模式図

 

検出器はホイートストンブリッジのブリッジ回路となります。キャリアガスだけが流れている時は電気抵抗や温度が一定のため、中心の検流器の電流は流れません。そこで片方だけ試料ガス(窒素ガス)を流します。ヘリウムと窒素は熱伝導度が異なります。そのため窒素ガスを流すと抵抗器の冷却風が変わるため温度が変化します。これが電気抵抗の変化となり、検流器に電流が流れて感知します。

 

次回に続きます。

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