◆ めっきの材料と下地金属
めっきとは、金属表面に別の金属材料の皮膜を形成することです。めっきを行う目的は、防食の他にも装飾や耐摩耗性向上などの理由もあります。
めっきの材料として亜鉛、アルミニウム、スズ、ニッケル、クロムなどがあります。それぞれのめっき材料としての特徴を表1に示します。めっきの製膜方法として溶融めっき、電気めっき、無電解めっきなどの方法があります。鉄によく使用されるめっきとしては溶融亜鉛めっきがあります。
表1. めっき材料としての特徴
防食としてのめっきは、下地金属である鉄との電位差が重要になります。めっきがはがれて下地が露出した時、亜鉛のように鉄よりも卑な金属がめっきされている時は、めっき部分が腐食される犠牲防食の効果があります。一方、ニッケルのように、鉄よりも貴な金属がめっきされている時は、露出した時に下地金属が腐食されます。その様子を図1に示します。めっ...