レーザー溶接は熱源にアーク放電ではなく、CO2レーザーやYAGレーザーなどを使用しています。
レーザーは単一波長で位相差のない光のため、集光レンズなどでエネルギーを集中して集められるため、MAG溶接などのアーク溶接に比較して溶け込み深さが深いこと、熱影響部が狭いこと、溶接変形が少ないことなどが特徴です。レーザー溶接の模式図を図1に示します。溶融部の酸化防止にアルゴンなどのシールドガスを使用しています。溶接材料として鉄鋼、ステンレス、アルミニウムなどに適用されます。
図1.レーザー溶接の模式図
FSW(Friction Stir Welding)は摩擦撹拌接合とも呼ばれます。1991年にイギリスの英国溶接研究所で開発された新しい手法です。その模式図を図2に示します。
図2.FSWの模式図
FSWはツールと呼ばれる溶接材よりも硬質、高融点の材料を使用します。
このツールの先端には突起(プローブ)がついていて、ツールを回転させながら溶接面(突合せ面)にプローブ部のみを押込みます。そして、板またはツールを移動させることによって、溶接材に融点以下の摩擦熱を発生させ、材料を軟化させ、ツールの回転によ...