全率固溶型以外の状態図のタイプとして共晶反応型、包晶反応型、偏晶反応型の3種類があります。これらの典型的な状態図を下図に示します。これらの状態図は実用合金において頻繁に見られます。そのため、合金設計をする時にとても重要になります。
図.状態図のパターン2
一つ目は共晶反応です。状態図では2つの液相線が下がり、横方向の直線と交わります。この交点を共晶組織、共晶点、共晶組成などと呼びます。そして、この時の温度を共晶温度と呼びます。共晶反応では一つの液相から2種類の固溶体が共晶反応組織として晶出します。この反応式を下に示します。
L⇌α+β
なお、共晶組成以外の組成だけれども、共晶反応の直線を通過する時は、あらかじめ初晶としてαあるいはβが存在...