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「安全性を高めると生産性が下がる。」「品質向上の解決は、結局コストだけがかかる。」製造業に携わる方であれば、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?また、製造業以外の業種でも、同じような考えを持ちながら日々業務に携わっているリーダーは少なくありません。実際、多くの現場では、安全性や品質を高めるための決断が、ルールや規則の複雑化、チェックリストの増加といった形で現れ、結果的に現場の負担を増大させてしまう傾向があります。
しかし私は、少し違う意見を持っています。そして、実際に次世代リーダ研修に参加したメンバー達からは「両立は可能だ。」という言葉が必ず発せられます。安全も、品質も、生産性も、すべてを同時に向上させる方法があるのか?今回は、これら全てに好影響を広げる、改善アプローチのお話です。「改善って面倒」「何をやっても変わらない」そんな現場の常識を覆す、感動のストーリーと実践アイデアが詰まっています。今回の記事を読むことで、あなたも現場を変えられる可能性を多岐にわたって感じられるでしょう。
1. 「動作」に着目するシンプルな発想
私が、現場で多くの改善活動をサポートしてきた経験から言えることは、作業における無駄な動作を見直し、最適化することで、安全性、品質性、生産性を同時に向上させることができるということです。動作が増えるほど、災害リスクが高まるのは明白です。 余分な動きや複雑な操作が増えると注意力が分散し、ヒューマンエラーを助長する原因となります。
また品質面でも、動作が増えれば作業が増え、作業の中断や再確認が必要となり、結果として効率が低下します。「動作のシンプル化」と言うと、大掛かりな機械投資や工程変更が必要だと思われるかもしれません。しかし、改善視点やメンタルモデル(問題の捉え方)を変え、工夫と現場の観察力さえあれば、確実にバランス化を達成出来るのです。
2. 現場の変化~動作ロス改善の実例~
この改善プロジェクトでは、現場の次世代リーダーたちが中心となり、動作の「ムダ」を徹底的に細分化して洗い出し、改善策を自分たち自身で提案し実行しました。一例として、ある作業者が、1日に数十回も作業台を離れてツールを取りに行っている状況を目にしました。これ...