1.成功の鍵はリーダーが握る
チームが成功するか否かは、その5割近くはリーダーにかかっているといっても過言ではないでしょう。数多くのプロジェクトを実施してきた組織工学研究所長の糸川英夫さんはリーダーの条件を次の7つにまとめています。
【糸川英夫のリーダー条件】(「独創的発想法」プレジデント社刊より)
(1)専門にとらわれないジェネラリスト
(2)広範な常識と全体としての判断・調和力
(3)チームの全メンバーと等距離の位置に立つ
(4)イマジネーション能力を持つ
(5)正確で迅速に判断し自分の手柄にしない
(6)多様な人間関係と人間心理の理解者
(7)未来を透視する直観力を持つ
知識、経験、想像力、判断力、直観力の持ち主で、メンバーの各自を理解し、全員の力を結集することができる人というわけです。
もちろん、これら条件全てがそろった人は、そうそういるわけではありません。しかし、できるだけ多く、この条件を満たす人を探すことが大切です。特にこれからは人の心理をよく理解できるリーダーというのが重要なポイントとなるでしょう。
2.理念を堅持できるリーダーが理想
日本は、世界に冠たる経済・技術大国に成長したと思っていました。しかし1991年に始まるバブルの崩壊と、1995年1月17日の阪神大震災はそれらの過信を打ちつぶしてしまいました。日本人の自信を経済崩壊と地震は打ち砕いてしまったのです。その後、わが日本は何を旗に立ててゆけば良いのか誰もが答えを見出せないでいます。
こんな時こそ、あらゆる分野のリーダーが日本の理念、企業の理念を再構築すべき時です。理念を持ちうるリーダーこそこれからの指導者です。
3.チームをのせるEリーダーに期待
日本生産性本部の調査によれば、望まれる課長像レポートの結論は「職場に面白さを醸し出すことのできる課長」でした。つまり、エキサイトメント(興奮)、エンターテインメント(面白さ)の要素をもったE課長がいいというのです。私はこれにエネルギー(情熱)を付け加えたいと思います。時にはバカも演じられ、仕事上のケンカを拒まず、部下の出番を心得、大局が見られるそしてエネルギッシュ、そんな課長です。世の中、面白時代。そんな時代の現代には、こんなリーダー像が必要といえまし...