「VE/VA」とは、キーワードからわかりやすく解説

 

1. 「VE/VA」とは

VE (Value Engineering)とは、米国マイルズが発案し、製品価値へのコストの寄与度評価(VA=Value Analysis)を、米国国防相が製品の開発、設計段階まで発展させたものです。 製品価値を機能/価格と定義し、機能の本質を徹底的に追求し、真に必要な機能のみを最適な材料と方法の組み合わせで達成する事で、価値の向上を図る組織的活動です。 論理的な方法論である一方で、「なにがなんでも考え抜く」といった精神的なチェックリストがあったりもします。

 

2. 「VE/VA」を攻略する6要素

あらゆる機器の機構ユニットは複数の部品で構成されていますが、全ての部品は材料から形状を構成し、その形状を作り上げる為に加工をしなければならず、その加工方法はいくつかの種類があると思われます。
 
ひとつの部品、機構ユニットは他社との競合がありますので「安い、良い、すぐ出来る」と言った「品質・納期・価格」の追求が必要となります。
 
その為に最適形状を考え加工し易くする為の工法を考慮して行くと工程も考え直していく事になり、複数部品をひとつにまとめる事が出来る可能性もあります。
 
部品数、ユニットの削減化は組込工数削減に大きな要因となります。
 
仕様に基づいた部品、機構ユニットに求められるものはブロック、プレート、板と特定の加工工法、工程だけでは無く重量も大切な要素で、軽い事で組み込み工数にも影響が出てきます。それらの問題点を解決出来て、最適化を実施出来れば競合他社に差別化を図る事が出来ます。
 
ある部品、機構ユニットでは1つの要素しか対応出来ないかも知れませんし、すべて6種類が適応出来るかも知れません。最初から、VA・VE・ティアダウンなどの手法適用を考えると混乱してしまいますが、一つ一つの要素を当てはめていく事でVA、VEを攻略することが可能です。
 
その様な事が出来るのが「材料・加工方法・加工工程・部品削減化・軽量化・形状」の6つの要素の最適化を図ることであり、これらを実施して、構造上問題が無いかを構造解析ソフトなどで解析をおこなった結果が次の作業への出発点となります。6つの要素の最適化から始めてVA、VEを攻略し、目標達成に繋げて下さい。
 


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